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手抜きじゃないよ。割愛だよ
◇
……翌日。
「まおちんおはよう」
教室に入るなり、態々魔緒の席まで来て朝の挨拶を述べる仁奈。
「よう」
魔緒はそれだけ返すと、欠伸を一つ。
「あれ、もしかして寝不足?」
「まあな」
よく見ると、彼の目が充血している。目の下に隈もある。
「もう、だめだよまおちん。若いからって飛ばしてると、ろくなことないんだからね」
「同い年のお前に言われたくない」
「にしてもさ、今日は今日で数学があるんだよね」
「宿題なら写させん」
ばれていたようだ。
こっから先の絡みについては割愛する。