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第十二陣

「俺は龍奴、お前らが倒そうとしてるクソ信征の弟」


四奈以外は目が点、目の前に敵の弟がいることに、しかもそいつが信征の敵であるはずの自分達の前にいること、しかも龍奴も適合者らしい。


「その弟が何のようだよ?」


「手を組もう、俺一人じゃさすがに殴りこみはキツイからさ」


「何で敵に寝返らなきゃいけないんだよ!?」


経が再び龍奴の胸ぐらを掴むと龍奴の頭には疑問符が浮かんでいる、恐らく大事な事を龍奴は忘れているのだろう、既に魂脈を速めて臨戦体勢の経を四奈が止める、次郎と巴嘩は何となく気付いていたらしく傍観者の立場だ。


「経さま辞めて、龍奴は少なくとも経さま達の味方だよ。龍奴は信征達の計画を阻止するタメに一人で動いてるの、私も何回か戦った事があるの」


経は突き飛ばすように手を離した、そして龍奴は乱れた服を整えてイライラした感じで頭をかいた。


「俺の両親はあのクソ信征に殺された、両親も適合者だったから邪魔だったんだろ、でも俺は両親を見捨てて逃げた、アイツは俺の事なんて気にもしてなかったんだと思う、その時はまだ普通の人間だったからな」


「まぁ、龍奴君が信征が恨んでるのは分かった、でもその計画ってのは何だよ?」


次郎は吸ってたタバコを地面に落として足で踏み消して言った。


「アイツのクソ計画は日本の陥落だ、今の日本を潰して自分達の国を作るらしい、そのタメに集まった適合者はそこにいるお嬢ちゃん以上の奴らが少なくとも信征を入れて8人はいる、それに雑魚が大勢、雑魚だけでも日本は潰せるだろう、そんで今までに俺が殺したのが3人、今日半哉が死んでお前らが武志を殺した、戦力は確実に落ちてるはずだ」


経達が思っていた規模より大きかったらしい、次郎はタバコに火を付けてため息混じりの煙を吐いた、経は頭をフル回転させて出た結果が敵は強い、それだけだ、例え雑魚と言えども適合者だ、日本の自衛隊が全勢力を使っても20人も集まれば壊滅だろう、四奈より強い相手だった場合は原爆を落とさない限りは倒せないだろう、それくらい適合者とは強大な者なのだ、龍奴の情報からいくとそれだけの勢力があれば世界をも掌握出来るだろう。


「でも何でそんな事するんだよ?別にそんなめんどくさい事しなくてもいいと思うんだけど?」


「それが信征って奴だよ、今の王は信征だ、それを世界中に知らしめたいんだろ、名実共に王にならないと気が済まないクソみたいな質なんだよ。そこでお前の登場だ」


経の方を指を指して言った、経は王になると予言を受けた適合者だ、二つの魂玉の適合者がそれを裏付けている。


「君……、経が邪魔だと俺は推理してる、だから俺は君達に近付いた、もうすぐ信征の使いが君達に攻撃を仕掛けて来ると思うよ、俺も狙われてるし一網打尽に出来るチャンスだろ」


「それって私達も戦いに巻き込まれてるんだよね?」


巴嘩が急に入ってくる、経が狙われる理由は分かる、龍奴が追われる理由も分かる、四奈が狙われる理由も分かる、しかしその流れでいくと次郎と巴嘩も必然的に巻き込まれる事になる。


「嫌かい?」


「何か良いように使われてるような感じがする」


「なら逃げろよ、俺は嫌な奴を引き込む気はない、覚悟が無い奴はクソ以下だ」


巴嘩は怒りを巻き散らしながら龍奴の前に行って下から上目使いに龍奴を睨んだ、龍奴は相変わらずの無愛想で巴嘩を睨む。


「私は私の意志で戦う、貴方が何をしようが関係ないわ、あの変態を殺してその親玉も殺す、道が交わってる、ただそれだけよ」


最後に笑って四奈の元に向かう、四奈と巴嘩は笑ってコンタクトをとった、龍奴は女性には評判が最悪らしい。


「後、俺家が無いから経の家に住むから」


「はぁ!?何でお前が家に来るんだよ?」


「まぁ良いだろ、龍奴君がいてマイナスになるのは性格だけだ、即戦力になりそうだし置いとくだけ得だろ?」


「話が速いね、次郎とは気が合いそうだね」


「なんならこれから飲んで語り明かす?」


「It's nice!じゃあ居酒屋でも行くか」


二人は肩を組んでどこかに行った、次郎は未成年だし龍奴も恐らく未成年だろう、それが普通に飲み会に行く光景に経は呆れていた。




経と巴嘩と四奈は家に帰ると一瞬で修羅場と化した、それは経が四奈を送り出す時に言った一言だった、経は冗談のつもりだったらしが四奈は本気にしたらしい。


「経さま!これから愛の契を!私はもう子供じゃないのよ、それくらい体験したい年頃よ!」


「たたた、タイム!無理だって!四奈が良くても俺が良くないから」


「大丈夫よ、マグロでも私がリードしてあげるから、何も気にする事は無いわよ」


「経ちゃん、不純ね」


巴嘩は表向きでは笑ってるが殺気は本物だった、経は片方は逆セクハラ、片方は般若の両手に地獄の状態だった、そして襟元を掴まれて騒ぐ経を無理矢理連れて行ったのは四奈の方だった、半分泣きながら無理矢理四奈の部屋に押し込まれて鍵が閉まった、ドアを何度も叩きながら般若を頼った時の自分を想像して、経はマグロの道を選んだ、そして四奈はベッドに座って経は諦めてその場にあぐらをかいて頬杖ついた。


「経さま、私からのお願い、信征を殺して経さまが王様になって、私ずっと信征を見てて怖かったの、アイツがしようとしてる事は血も涙も無い事、だから経さまに止めて欲しいの、純血を捧げるのはそれから!」


経は内心信征を倒したく無くなったけどそんな理由で手を退けるほど小さい事では無い、経は四奈の近くに行って頭に手を置いた、四奈は肩をすくめて目を瞑った。


「約束するよ、信征を倒すのだけな、他は却下だけど」


四奈は笑いながら扉を開けた、その瞬間勢い良く開いて巴嘩が入って来た。


「経ちゃん!」


「巴嘩!?何もしてないから、信じてくれよ、なぁ?四奈も何か行って言ってくれよ」


巴嘩は経に馬乗りになって経の胸ぐらを掴む、そしてそのまま視線を四奈にやる。


「経さま、忘れないからね、ベッドで私の頭に置きながら囁いてくれたあの言葉」


「経ちゃん?」


「おい四奈!誤解を招くような言い回しするな」


四奈はそのままスキップをしながら部屋を出た、経から巴嘩の顔は逆光で見えない、でも上から落ちてきた雫で何となく表情は推測出来た。


「巴嘩…………」


「私も四奈と同じだよ、信征の事は任した、私達は経ちゃんのサポートするから。……………でも死なないで、経ちゃんに死なれたら私、私……………!」


巴嘩が気付いた時には巴嘩は経に抱き締められていた、それに抵抗どころか身を委ねていた、経の心臓の音が聞こえるくらいに。


「死なないよ、みんなで生きてるためにやってるんだから、誰も死なせない、当然巴嘩も死なせない、強くなるから」


「………………グスン」


経を下に胸を枕の用にして静かに泣いた。










深夜3時、酒に呑まれた次郎と龍奴が帰ってきた。

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