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藪の中

作者: ライス中村


随分真っ暗だなって思いながら

見えない地面を手で探った

どこかへ通じる穴なんか

見つかってくれやしないけど


いろいろ落ちてはいるんだ

触ると潰れてしまうだけで

嫌な匂いが入っていて

少しも期待はできないのさ


低解像度なところから

夢と幻は始まって

高解像度な出来損ないになり

妄想はキュッと終わるんだよ


なんにもはじまらないんじゃなくて

なんにもはじめられないだけ 本当は

なんにもはじめられないんじゃなくて

なんにもはじめたくないだけ 本当は



自暴自棄になって狂ったフリして

手当たり次第に手に取って口に含んで

不味くて吐き出して涙も出たりして

だんだんだんだん悪くなった


低改造度な異型から

無謀な挑戦は始まって

高改造度に救われないまま

心臓はギュッと終わるんだよ



どこにも居させてくれないんじゃなくて

どこにも居られやしないだけ 本当は

どこにも居られやしないんじゃなくて

どこにも居たくはないだけ 本当は



全部が傷んでいるだけ

全部に痛がっているだけ 本当は


それでも諦めたくないんじゃなくて

今更諦められないだけ 本当は

今更諦められないんじゃなくて

やっぱり諦めたくないだけ 本当は


嘘だと思うならそれでいいよ

僕は藪の中で続くよ

君が嘘ついてしまっても

僕は変わってしまわないよ


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― 新着の感想 ―
[一言] 持論ですが、詩歌への感想ってこれくらい端的でいいと思うんです。きっと、本当に表現したい感想って、何色とも形容し難くて、混沌の中で蠢いているものだと思うんです。 良いですね。好きです。
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