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モンスターの世界でもドラフト会議あるって知ってた?

こんにちは、マルマルです‼


最後まで読んで頂けたら嬉しいです‼


〇魔王城


「魔王軍の諸君。

 残念な事に姫達が、勇者達にさらわれてしまった。

 よって、救い出してし欲しい。

 もちろん、報酬はある。

     ・・・・

 それは、次の魔王になれる権利だ。」

黒い王冠を被った魔王である黒ネコが言った。


「おおおおおおおお( ̄〇 ̄)!!!!」

魔王城の外に集められた大勢のモンスター達は、驚きと歓喜の声で地鳴りがした。


黒ネコが拳を上げると静かになった。


「そして、勇者達を沢山倒した者、城を沢山落とした者など活躍した者に、姫と結婚をさせる」


「魔王!!魔王!!魔王!!魔王!!魔王!!魔王!!魔王!!魔王!!」

魔王の大合唱が始まった。


黒ネコが拳を上げると、また静かになった。


「出世したい者、姫と結婚したい者、魔王になりたい者。

 一兵卒や弱いモンスターにもチャンスがある。

 おのれの欲望みたせ。チャンスを掴め。力を見せろ。

 さぁ行け魔王軍」

 

「魔王!!魔王!!魔王!!魔王!!魔王!!魔王!!魔王!!魔王!!」

魔王の大合唱が響き渡った。

 


〇?????

私は選択を迫れた。


①好きだけど、長い間会ってない男

②直ぐに口論になるけど、気になる男


     ・・・・・・・・・

どちらかを殺さないといけない。

1つの選択を選んだ事で、私の人生が変わった。



○屋上


今日はボクにとって人生の大勝負の日

そう、学校のアイドル桜ちゃんに告白をするのだ。

さっきから心臓の音が、どんどん速くなっているのが解る。


「上手く行くはず。上手く行くはず」

自分で勇気づける翔太。


屋上にある一画だけ茶色で汚いフェンスに、工事中と書かれた大きな看板が付いてた。

その看板に触れながら目をつぶり、告白で言う事を何回も呟いてソワソワしながら待っていた。


すると、ドアが開いて女の子が入って来た。

翔太はドアの音に気づいて、満面の笑顔で振り向いた。


「あ!! 桜ちゃん・・・?」

入って来た女の子は桜ちゃん・・ではなかったので戸惑った。


「桜は、来ないわよ」

腕組みをして、黒メガネで天然パーマのアイが、

ど~~~んと眉間にシワを寄せながら立っていた。


「な、何で知っているんだよ」

動揺した顔で言った。


「あなた桜の下駄箱に、この手紙入れたでしょ」

アイはピンク色の手紙を一枚取り出して、翔太に見える様に見せた。


「あ!! ボクが書いた紙だ」

「そうよ。だから私が来たわけ」

アイは、手紙をビリビリに破いた。


「何でこんな事するんだ!!」

物凄い形相で怒った。


「フン。そんなの決まっているでしょ。

 桜に群がる虫共を追い払うためよ。

 特に、アンタの様な見た目も良くないし、

 スポーツも勉強も出来ない男はお断りよ。

 この変態」

メガネの真ん中部分を少し手で上げながら言った。


「そうかい。そうかい。解った。

 そっちがそういう態度をするなら、こっちもやってやる。

 アイ。ボクは、お前の秘密を知っているんだぞ」

「フン。私を脅しても無駄よ。」

鼻で笑うアイ。


「桜ちゃんの靴を匂って、嬉しそうな顔をしてだろ」

「な、な、なななななにーーーーーーーーーを∑(°○°)!!

 そ、そんな事してない。してない。してない」

強く否定しながらも、思いっきり動揺するアイ


「桜ちゃんに教えてあ~~~げよう」

( ̄▽ ̄)ニヤリとする翔太


「あ、あんたの証言だけじゃ。桜は信じないわよ」

「そう思って、じゃ~ん。これ何~~だ?」

( ̄▽ ̄)ニヤニヤしながら、

携帯にアイが、桜の靴を匂っている写真が写っていた。


「け、消しなさいよ!!」

アイは翔太の所に、猛スピードでやって来て携帯を奪い取ろうとした。

だが、翔太が上に携帯を上げたので、何回もぴょんぴょんジャンプしたが届かなかった。


「これ桜ちゃんが見たらどうなるかな?

 ( ̄〇 ̄)ハハハハハ」

「う~~~~~~~。これでもくらえ~~~~~えい!!」

頬を大きく膨らませて、翔太の体を両手で思いっきり押した。


「う」

不意を付かれた翔太は、綺麗なフェンスに激突した。


『え!!』

二人は同時に言った。

なんと、綺麗なフェンスが壊れて翔太が空中に投げ出された。


スローモーションの様に落ちていく翔太。

ちらりと工事中の看板が付いてる茶色で、汚いフェンスを見た。

   ・・・

「何でこっちが壊れんだよ~~~~~( ̄д ̄)!!」


翔太の最後の言葉になった。



○??????


「う、痛・・・・・くないぞ?

 それよりも、何か凄く柔らかくて気持ちい( ̄▽ ̄)♪♪」

目をつぶりながら、手で柔らかい物を( ̄▽ ̄)ニヤニヤしながら触った。


すると、頭に鋭い痛みが生じると、ふっと飛ばされて尻餅を付いた。


「痛てぇ~~~~~~」

頭を押さえて目の前を見た。

すると、2本足で立っている鎧を着たカバの女がいた。


「え~~~~~∑(°○°)」

目を大きく見開いてビックリした。


「あんた。どこ触ってのよ。変態。

 今度アタイのお尻を触ったら承知しないよ。解った?」

「ひ~~~~~~~~(×_×)ブルブル」

燃え盛る炎の剣を翔太の首元に当てた。

怖くてブルブル震えながら、コクコクと頷いた。


「フン」

くるりと翔太に背を向けた。


(何だここは? 動物だけでなく、

 虫や見た事のない妖精のモンスターまでいるぞ!!

 しかも、鎧や剣を持ったり、

 魔法使いのローブや杖を持ったりしている者もいる)

辺りを(°〇°)キョロキョロ見渡した。


モンスター達のお店が沢山あり、賑わっていた。


行列が出来ている飲食店のお店では、ハチマキをしたタコ男が忙しく料理を作っていた。


火力が弱くなったので、小さな赤ブタを叩いて怒らせ、ブヒーーと火を吹かせた。

そして、8本の手でフライパンを炒めたり、包丁で野菜を切ったり、盛り付けをしたり、8本の腕を上手く使っていた。


また、剣や鎧を売る店では、緑の液体状の人形が呼び込みをしていた。


「この剣はどうですかー良く斬れますよ」

すると、自分の手を出していきなり、腕を斬ったのである。

ドバーーーっと緑の血が地面に飛び散って、腕が落ちた。


「どうです。お客さん良く斬れるでしょ。」

笑顔で剣を進める店員だったが、お客が興味なさそうに通り過ぎた。


「ちぇ。リターンボン」

地面に落ちていた腕が、斬った所に戻って元通りになった。


(す、すごいな~。見た事ない光景だ∑(°д°)!!

 ボク、魔法が使えるモンスターの世界にやって来たんだ。

 なんか、ワクワクしてきたぞ~(^〇^)/)


「おい。かぼちゃ」

いきなり翔太の肩に手を回して来た小さい黒い鬼がいた。


「うぁああああ∑(°○°)」

「何だよ。そんなに驚くなよ。かぼちゃ」

 

「いや~。

 いきなり声をかけられたのでビックリしたんですよ。

 はははは( ̄○ ̄)/」

 

(それにしても、節分とかに出てくる鬼そっくりだな。

 黄色と黒のシマシマの角が2本あるし、

 赤色のモジャモジャの髪。

 ただ、足の5倍はある異常に大きい鉄ゲタを

 履いてるけど・・・・)

 

「かぼちゃ。お前もよくやるよな~。

 大事なモンスタードラフト候補を決める能力測定の時に、

 お触りするとわな。大した奴だ。ガハハハ」

大笑いする黒い鬼


「モンスタードラフト候補?能力測定?」

首を傾げた。


「あん? かぼちゃ。

 知らないでこの列に並んでいたのか?」


「そ、そうだったんですね。

 田舎者だから全く知りませんでした。

 長い列だったので、何か面白い事でもやってるのかな~

 と思って並んでいたんですよ。ハハハハ」

苦笑いをした。


「田舎から出て来たらなら、知らないで当然だ。

 俺様が色々教えてやるよ」

 

 (お!! ラッキーーー( ̄〇 ̄)♪♪

 これで色々聞けるぞ)


「本当ですか?ありがとうございます。

 あの~。お名前は?」


「俺様は、オニーだ」

「私は、翔太と言います。よろしくお願いします」

丁寧にお辞儀をする翔太。


「翔太か。かぼちゃでも良かったんだがな~」

「あの~。さっきから気になったのですが、

 何でボクの事をかぼちゃって言うですか?」

「なぜって。お前、かぼちゃ族だろ?」

何を言っているんだと言う表情でオニーが答えた。


「うん?何か物凄~~い嫌な予感がする。

 もしかして・・・・

 ぎゃーーーーーーーーー∑(°○°)」

自分の体が写るお店のガラスを見てビックリ仰天に驚いた。


(う、うそ~~ん。最悪だ~~~(×_×))

 ボクは、ハロウィンとかに良く出る

 オレンジ色の可愛いかぼちゃお化けになってしまった。

 しかも、魔法使いが着る様なローブや帽子を着ていた。

 1番最悪なのは背が小さくなって、

 頭と体が同じ大きさの2頭身になってしまった事だ。

 (×д×)何て事った~)

 

翔太は自分の手で顔や体を触って確かめたが、

やっぱり、かぼちゃモンスターになっていた。


「いきなり大きな声を出すからビックリするじゃねか。

 何をそんなに驚いているんだ?」

「その~。あの~。」

(怪しまれたら、まずい。適当に言い訳を考えないと)


「周りのモンスターと比べて、

 自分が思っていたより小さい事にビックリしたんですよ。

 ハッハハハ」

苦しい言い訳をした。


「まぁ~。お前は小さいからな。ガハハハ」

オニーは笑いながら勝ち誇った様に、ポンポンと肩を叩いた。


 (いや、アンタも小さいけどね( ̄ー ̄)ペシペシ

 今は、色々この世界の事を聞き出そうっと)


「モンスタードラフト候補とは何ですか?」

「6つの魔王軍が自分の所に欲しい優秀な新人を指名し、

 取り合う会議の事をモンスタードラフトと言うんだ。

 そして、ドラフトに出られる候補を今から能力測定で決めるわけさ」


(野球のドラフト会議みたいだな。

 もしかしてボクが1番注目株としてドラフト1位指名を受けるかも。( ̄▽ ̄)へへへへへ)


自分がドラフト1位に選ばれて、周りから賞賛されている姿を妄想しながら( ̄▽ ̄)ニヤニヤした。


「なんちゅう顔をしてるんだ」

「( ̄▽ ̄)へへへへ、へ? あ、すいません。

 そ、それで候補になって選ばれたらどうなるんですか?」

   ・・・・・・・

「何と自分の城と領地が貰えるのさ」


「え!!∑( ̄〇 ̄) いきなりですか?」

「そうだ。だからこんな長い列が出来ているわけさ」

「へ~。そうなんだ」

長い列を見ながら言った。


「能力測定やドラフトで選ばれなかったらどうなるんですか?」

「6つの軍団にランダムで入隊する」


(なんか楽しそうで、ワクワクして来た~(^〇^)/

 自分がどれくらいの強さかも解るし、

 ゲームの中の主人公みたいで面白そう。

 さて何の能力があるのかな?楽しみ~(^^)/)


「直ぐに並んで能力値を調べて貰いましょう!!」

「お、おお。そうだな」

急にやる気満々になった翔太に、戸惑うオニーだった。


「おいおい。そこの二人のちびちゃん」

列に並ぼうとしていた二人に、薄暗い路地裏から黒いローブを着たネズミのお婆さんが呼びかけた。


「何だおめぇわ」

「ヒヒヒヒ。元気があって良いね~」

「何か用ですか?」

「お主達を占ってやろうと思ってな。ヒヒヒヒ」

不気味に笑った。


「面白そうじゃねぇか」

「止めときましょうよ。何だか怪しいですから、

 関わらない方が良いですよ」

「大丈夫。大丈夫。婆さん翔太を占ってくれ~」

「えええ(°д°)!! やらなくて良いですよ~」


「良いじゃねぇか。せっかく都会に来たんだから楽しまないと損だぜ。それに自分の未来に興味は無いのか?」

翔太の肩に手を回して、ニヤリと笑った。


「それはありますけど・・・」

「じゃ。決まりだ」

路地裏の奥に入っていった。


「ヒヒヒヒ。では占ってやるよ。ピヨピヨ」

ネズミ婆さんが魔法を唱えると、空中に青いガラス玉が、翔太達の目の前に浮かび上がり、ピカッと光った。

二人は思わず目をつぶった。


「おお素晴らしい( ̄〇 ̄)!! お主何者だ?

 こんな変わった者は始めてじゃ。」

「どうゆう結果だったの?」

ゴクンとツバを飲み込んだ。


「お主には、2つの道がある。

 1つは、このモンスター界に、革命を起こす事が出来る輝かしい道」

「おおおお~~~~~~(^〇^)/」

大喜びの翔太。


「もう1つは、裏切られて死ぬ道」

「お?ええええええ~~死ぬのボク∑(°〇°)」

思いがけない結果に、頭を抱えて動揺しまくる翔太。


「ヒヒヒヒ。死ぬ可能性を減らせる方法もあるぞい」

「本当?」

目を輝かせた。


「ここに、3種類の魔法の瓶がある。

 これを飲むと新しい魔法や能力を得る事が出来て、死ぬ可能性を減らせる事が出来る」

赤、青、黒色の小さな香水を入る様な瓶が空中に浮いていた。


「おお!!凄い!!頂戴頂戴」

「ヒヒヒヒ。そう慌てなさんな。まだ説明がある」

「早く早く言ってよ」

体を揺すりながらソワソワしていた。


「お主に3つともあげても良いが、魔力を貰うよ」

「どれくらい?」

「赤い魔法の瓶は10%

 青い魔法の瓶は50%

 黒い魔法の瓶は90%の魔力を貰う」


「う~ん。どうしようかな~」

腕組みをして悩む翔太


「翔太やってみろよ。死んだら終わりだぜ。

 とりあえず1つ試して、どうなるか確かめれば良いじゃねぇか」

 (確かにそうだな。新しい魔法や能力が手に入ったら、

  これからの冒険が楽しくなるはずだ。

  試しても損は無いな)


「よし。やろう。」

「そうこなくちゃ」

大喜びのオニーだった。 

 

「ヒヒヒヒ。何がいいかい?」

「もちろん。赤い魔法瓶で」

「おいおいおい。黒い魔法瓶に行けば良いのによ~。ちぇ」

「何が起こるか解らないから、ここは慎重にならないと」


「毎度、ありがとう(^〇^)/ ズルズル」

翔太の心臓から、野球ボールくらいの赤い光が飛び出して、

ネズミ婆さんの手に吸い込まれた。


「う~~ん。魔力は美味しいのぉ~。ヒヒヒヒ。

 さぁどうぞ。ジュべ」

 空中に浮いている赤い魔法瓶が、翔太の手に渡った。

 

「これで、何か魔法を得らるんだな。飲むぞ。ゴクゴク」

 赤い魔法瓶の蓋を取って飲んだ。

 

「・・・・・・・・・・?

 何も起きないぞ?これで何かの魔法を得たのかな?」

「ヒヒヒヒ。残念じゃったみたいだな。」

「はぁ?どうゆう事?」

「その赤い魔法瓶は、90%の確率でB3ランク魔法が貰えるはずじゃったが、これを外すとはお主ついてないのぉ~」


「何--------(°〇°)!!

 絶対魔法が貰えるわけじゃないの?」

「そうじゃよ。魔法瓶によって貰える確率が違う。

 青い魔法の瓶は、50%の確率でA4ランク魔法が貰える。

 黒い魔法の瓶は、10%の確率で超レアなS3ランクの能力が貰える」


「ふざけるなーー!! 何も言っていなかったじゃないか?」

「何を言っておる。

 お主が何も聞いて来なかったではないか」


「確かにそうだけど・・・・

 もうーーーーーー何でも良い。ボクの魔力を返して」

「それは無理な相談じゃな。

 ご飯と一緒で一回吸収した物は返す事は出来んのじゃよ。

 ヒヒヒヒ」


「あ~~もう最悪。帰る」

「まぁ。待てよ。翔太。

 ここで引き下がったら、損で終わってしまうぜ。」

 怒って帰ろうとした翔太を引き止めるオニー

 

「だって、当たるかどうか解らないんだよ?」

「確かに当たるかどうか解らない。

 でも、S3ランクの能力が当たるかもしれないんだぜ。

 これから、モンスタードラフト候補に選ばれるためにも、

 やった方が良いって」

 

「所で、S3ランクって凄いの?」

「そりゃ~凄いさ。詳しく説明してやる。

 ランクは大きく分けて5つに分けられる。

 低い順から、C、B、A、S、SS。

 Sランクだから、上から2番だな。

 

 更にSランクを分けると低い順から、1、2、3、4、5に分けられる。」

 

「例えば、S3はA3より強い。S3はS1より強いって事?」

「そういう事」


「それは解ったけど、1番上のSSランクだったら凄いと思うけど、上から2番だしな~」


「バカヤローーーーー」

「痛ってーーー!!何をするんだよ」

ぽかりと頭を叩かれる


「Sランクの数は、全体の9%しかない貴重なランクだぞ。

 9%だ。9%。凄いの。解ったか」

「あ、ああ」

オニーが興奮して、ぐいっと怖い顔をして熱弁をしたので、

圧倒される翔太。


==========================================

◎ランクの強さ

 C<B<A<S<SS


 C1<C2<C3<C4<C5<B1<B2<B3<B4<B5<

 A1<A2<A3<A4<A5<S1<S2<S3<S4<S5<

 SS1<SS2<SS3<SS4<SS5


 例 ○C5とS5はどっちが強い?

   ・S5の方が強い

    

   ○S1とS5はどっちが強い?

   ・S5の方が強い


◎ランク数

 SSランク1%

 Sランク 9%

 Aランク20%

 Bランク30%

 Cランク40%


 例

 Aランクの数は全体の20%

========================================== 


「いいからやれ」

「でも、魔力が90%取られてしまうのは・・」

「それは強いモンスターが言う台詞だ。

 かぼちゃ族は1番下のCランクだから、1発逆転を狙わないとドラフト候補に選ばれるわけないだろ」


「え?ボク1番下のCランクだったの?」

「そうだ。もちろん。かぼちゃ族で強い奴もいると思うが、せいぜいBランクくらいだろう」


(ショック~。1番下のランクだったとわ(×_×)

 でも、現実を受け止めて前に進むしかない。

 せっかく、モンスターの世界に来たんだから、

 思いっきり挑戦してみよう。

 弱いボクにとっては、強くなるチャンスだ!!)


「オニー。ボクやってみるよ。」

決心した顔で言った。


「おおお!!さすが翔太。」

「痛いなーーー」

ドンと背中を叩いた。


「ガハハハハ。気にするな気にするな。婆さん。

 黒い魔法瓶をくれ」

「ヒヒヒヒ。毎度アリ~。ズルズル」

翔太の心臓から、ドッチボールボールくらいの赤い光が飛び出して、ネズミ婆さんの手に吸い込まれた。


「魔力は美味しいね。ヒヒヒヒ。さぁ。どうぞ。ジュべ」

空中に浮いてる黒い魔法瓶が翔太の手に渡った。


「ふぅ~。飲むぞ」

手が震えながらゆくっりゴクゴクと飲んだ。

(当たれ。当たれ。当たれ~~~~~~~~~!!)


「うん?何だこれは?」

翔太の体が一瞬、銀色に変わって元の姿に戻った。


「ホホホホホホ。素晴らしい。S3ランクの能力を手に入れた証じゃ。まさか当たるとわの」

驚いた表情で、最後の方は小声でボソッと言った。


「やったーーーー(^〇^)/ ボクついてる~~~( ̄▽ ̄)!!」

「良かったじゃねぇか。どんな能力か調べて見ろよ」

「え?どうやって?」

「ステータス 能力ゲットだ。」

「えっと。ステータス 能力ゲット」

翔太の顔の所に、画面が表示された。


===================================================

 能力:全ステータス1000倍UP

 ランク:S3 

 説明:全てのステータスが1000倍UPする

===================================================


「まじ∑(°〇°)」

口を大きく開けてビックリする翔太。


「どうだったんだ?」

「ぜ、全ステータス1000倍UPだって」

「すげぇ~じゃないか」

「いや~鳥肌が立ったよ。言われて見れば強くなった気がする」


「よかったじゃねぇか」

手を差し伸べた。


「ありがとう。オニー」

がっちり握手して喜ぶ翔太。


「ありがとうよ。翔太」

「え?」

オニーがニヤリと笑った。


「能力チェンジ」

翔太の体が銀色に光り、その後オニーの体が銀色に光った。


「ガハハハハ」

お腹を抱えて、大笑いするオニー


「どうしたのオニー?」

「いや~嬉しくて嬉しくて仕方ねぇ~ぜ。

 ・・・・・    ・・・・・・・・・

 お前の能力と俺様のいらない能力を交換したのさ」

「は?どうゆう事?」

意味が解らない様子の翔太。


「つまり、全ステータス1000倍UPの能力が俺様に物になった訳さ」

「な、何で」

涙目で訴えるように言った。


「はぁ~?そんなの決まっているだろ。

 強くなってモンスタードラフトに選ばれるためさ」

「友達からそんな事をするなんて、ひどいじゃないか」

「ガハハハハ。いつからお前と友達になった」

「え?」

意外な答えに困惑する翔太。

    ・・・・

「俺様は最初からお前を利用するために近づいたのさ」

「友達と思ったのに、くらえーーーーーーーーーー」

オニーの顔面を殴った。


「!!!!!!」

「ガハハハハ。本当に強くなってるぜ。

 全く痛くもかゆくもねぇぜ」

「ううううう」

殴った翔太の方が痛がって、その場にうずくまった。

     ・・

「もう1つお礼に教えてやる。

 俺様は婆さんから既に予言を聞いてたのさ。

 ・・・・・

 バカそうなかぼちゃと一緒にいると強くなるって言われてな」

 

「え?二人ともグルだったの?」

「ヒヒヒヒ。聞かれてないからの」

「騙したな。卑怯者」

睨みつけるように見た。


「あ?なんだその顔は、ダークガミ」

「うううう、くるしい」

黒い煙の手が翔太の首を締め付けた。


「あ!!俺様が悪いのか?」

翔太の顔に近づいて言った。


「最低のクズだ。ううう、く、くるしい。たすけて」

「もう1度だけ言う。俺様が悪いのか?」

さっきより強く首を締め付けた。


「う、うう、し、死ぬ・・・悪くありません」

「誰が悪いんだ?」

ニヤニヤしながら勝ち誇った様に言った。


「ボ、ボクです」

「あ?聞こえないな~」

「ボ、ボクが、ぜ、全部悪いです」

「そう。お前が全部悪い」

「ゲホゲホゲホ」

魔法を解いて地面に倒れてむせていた。

             ・・・・

「殺されなくて良かったな。かぼちゃ」

頭をトントン叩いた。


「ガハハハハハ。じゃな。ありがとうよ」

オニーは笑いながら去って行った。


「何でボクだけこうゆう目に会うんだ。

 ボクが何をしたと言うんだ。

 学校でもそうだ。

 一生懸命に頑張っても良い成績が取れない。

 一生懸命に頑張っても部活で活躍出来ない。

 一生懸命にオシャレしてもバカにされる。

 何なんだ。ボクの人生って・・・・・

 この世界に来て、せっかく嫌いな自分を変えられると思ったのに。

 何なんだよーーーーーーーーーーー!!」

地面に手を付いて、目から悔しい涙が頬を伝わって地面に落ちた。


「人生は思い通りにならないもの。

 一生懸命に頑張っても良い結果が得られるとは限らない。

 でも、一生懸命に頑張れば、

 どこかの場面で必ず役に立つ時が必ず来る。

 だから、今出来る事を精一杯に頑張りなさい」

諭すように言った。


「ウルサイ黙ってろ」

小さく呟いた。


「お主は弱い」

「ウルサイ」

「弱い自分を認めるのじゃ」

「ウルサイウルサイウルサーーーーーイ

 そんなの解ってる。でも、どうすればいいんだよ。

 どうすれば強くなれるんだよ」

地面を叩いて、心の中から湧き上がる気持ちを叫んだ。


「仲間を作って戦うのじゃ」

「仲間? さっき見ただろ。

 仲間と思った人に裏切られた姿を」

ギロリと睨んだ。


「心から信頼出来る仲間を作るのじゃ」

「どうやって作るんだよ。」

「一緒に行動して絆を強めると良い。

 話が合わなくても苦しい時は助け合い、

 楽しい時は一緒に笑えば良い。

 そうやって少しずつ絆を強めて行くものじゃ」

 

「フン。そんな簡単にいくかよ。

 だいちボクには知り合いが一人もいなんだ。

 どうやって見つけるんだ」

       ・・・・・・・・

「お主にとって最良のパートナーになる可能性が高い仲間を紹介してやるよ。どうする? ヒヒヒヒ」

不気味に笑った。


「あんたの事は信用出来ないから、紹介しなくて良いよ。」

「でも、これから、どうするんだい?」

「適当に旅をしながら生きて行くさ」

「ヒヒヒヒ。お主何も知らんのじゃな」

「何をだよ」

ふて腐れた顔で聞いた。


「ある一定の年齢になったら、軍に在籍しないといけない決まりじゃ。もし違反すれば連行されて処刑されるだけじゃ」

「本当?」

「もちろんじゃ。

 だから、こんなに長い行列が出来ているんじゃ」

路地裏から少し歩いて、行列の列を見た。

すると、最後尾が解らないくらい並んでいた。


(確かに長い行列だ。婆さんの言う事もウソだとは思えない。

 でも信じて良いのか。う~ん)

腕を組んで悩んだ。


「もう帰ろうかのぉ~」

くるり回って路地裏の奥にあるいて行った。


「ち、ちょと待った!!紹介してくれボクに相応しい仲間を」

慌てて追いかけて呼び止めた。


「ヒヒヒヒ。では。ゲロゲロ」

ニヤリと笑って魔法を唱えた。

すると、ピンク色のカエルがその場でぴょんぴょん跳ねていた。


「なんだこれは∑(°〇°)!!気持ち悪い」

顔をしかめた。


「ヒヒヒヒ。自分が行った事がある所へ、瞬時に連れて行ってくれるモンスターじゃ」

「へぇ~。便利だな」

「これを。ローランドに渡してくれ」

黒い丸い物体に、真ん中に金色で【天才預言者 byネ】と書かれていた物を翔太は貰った。


「何だこれは?」

「渡せば解る。では行くぞ。

 ドラゴン城ローランド カエル」

そうゆうと、ピンク色のカエルがゲロゲロ言い出して、大きくなった。


「わあああああああああ∑(°〇°) でかくなったー!!」

「あ、そうじゃ。良い忘れておった。お主の・・・・・」

「な、なんだよ。聞こえないようーーーーーーー」

大きな口を開いて翔太を食べてしまった。


「ゲフーーー」

大きなゲップをしたカエルは、消えてしまった。


「お主には、王の補佐をする能力が高い王佐(おうさ)の才があるぞと元気づけようと思ったが・・・まぁいいかのぉ ヒヒヒヒ」

路地裏を歩いてネズミのお婆さんは消えた。



〇ドラゴン城ローランド


ピンクのカエルが現れて、ぺぇっと翔太を吐き出して消えた。

コロコロ転がって目を回す翔太


「あ~クラクラする~。ここはどこだ?」

見上げると、分厚い壁と大きな門があった。


「ここが、ローランドって言うモンスターがいる所か。

 それにしても、大きな門だな~。

 よし、中に入ろう」

テクテクと歩いて、門をノックしようと叩いた。


「ぎゃやああああああ」

門に触れた手から、雷の様な電撃が体を突き抜けた。


「な、何だよこの門は。下手に触るといけない。

 でも、どうやって入るんだ?

 壁を登るか? 

 いやいや高くて無理だし、何か仕掛けがあるかもしれない。

 どこか入れる所は?」

キョロキョロ見渡すと、門の横に受付と書いてるボロボロの建物があった。


「あの~すいません」

「ご用件は?」

中指くらいの大きで、黒いサングラスにアロハシャツと麦わら帽子を被ったアリが座っていた。


 (うぁ~ボクが知っているアリより大きいし、なんか南国にいる様な服だなぁ~)

 

「ローランドさんに会いに来たんですけど、いらっしゃいますか?」

「見かけない顔だな~」

サングラスを下にずらして、ジロジロと疑いながら翔太を見た。


「あ!! そうだ。

 これをローランドさんに渡すように言われたんだですが」

ネズミ婆さんから貰った物を渡した。

 

「少しお待ちを テル」

守衛アリはローランドに電話した。


「ふぁ~~~~なんだ」

空中に表示されたモニターに、眠たそうな目をした竜のモンスターが現れた。


「こちらの方が、これを持って来たのですが」

「・・・・・・これは∑(°〇°)

 早くその者をワシの所へ呼べ」

「はい。解りました。」

守衛アリが急いで部屋から出てきて門の所へ来た。


「今から門を開けますので、待って下さい」

守衛アリが門に触れようとしていた。


「あ、それ電流が流れて物凄~~~~~~~く痛いですよ」

「ええ。大丈夫です。腕力強化10000倍 たああああああ」

「!!!!!!!!∑(°〇°)」


守衛アリの両腕が10000倍の大きな腕になって、門を押し出した。


「うううううううう」

雷に打たれてレントゲン写真の様に骨まで見えて、ガクガク体が震えながらも、重い門をどんどん押して開けてしまった。

(°〇°)ぽか~~~~んと口を開けて見る翔太だった。


「ふぅ~。」

「大丈夫ですか」

「ええ。1億回以上やっている事なので、大丈夫です。

 気持ち良い刺激でしたよ。さぁどうぞ」

ニコリと笑うアフロの髪になった守衛アリ


「電撃を消せれば、もっと楽に開けれたでしょうね。

 まぁ~さすがに無理か」

「・・・・・∑(°〇°)」

ハッと手を口に当てて、思い出したような顔をした。


「消せるんか~~い( ̄ー ̄)ベシベシ」

初対面なのに思わずツッコンでしまう翔太だった。



〇ローランドにいる部屋


「失礼します。お客様を連れて着ました。

 そして、これが預かった物です」

守衛アリは、預かった物を渡した。


「ウムご苦労。下がれ」

「はい」

守衛アリが部屋を後にした。


「OPEN」

ローランドが魔法を唱えると、黒くて丸い物が空中に浮いて、その上に透明で小さなネズミ婆さんが現れた。


「久しぶりじゃな」

「お久しぶりです。ワグナー様」

その場に立って、礼儀正しく一礼するローランド


「なかなか面白い相の持ち主を連れて来た。カミカミ」

ネズミ婆さんが魔法を唱えると、一枚の紙が現れてヒラヒラと浮いてローランドの目の高さに止まった。


「なるほど。確かに面白いですね」

紙に書いてある文章を読みながら答えた。


「それで、そなたが言っていた例の件はどうじゃ」

「え?それは、その・・・・」

ローランドは嫌そうな顔で、目を細めて翔太を見た。


(え?ボクの方を見たぞ。何話しているんだろう。

 ボクの事褒めてるのかな( ̄▽ ̄)/)

ニヤニヤする翔太


「ワチの頼みを聞けないのかい?」

「いやそうゆう訳では・・・」

顔の汗がどんどん流れていた。


「そなたは、誰のおかげでここの城主になっておるのじゃ」

「すいません。ワグナー様のおかげです」

ペコペコ頭を下げた。


「では。決まりじゃな。後はよろしく~」

「ハイ」

透明なネズミ婆さんが消ると、黒い玉も消えてしまった。

いなくなるまで、一礼をしたままのローランドだった。


「ふぅ~。困ったな~。

 でも、ワグナー様には逆らえないし、仕方ない。テル」

空中にモニターが表示されて、一人の竜の女性が現れた。


「何?パパ」

「私の部屋に来なさい」

「え~~ヤダ。今稽古の最中で楽しんでいるのに~」

「いいから来なさい」

「はぁ~い」

渋々女は返事した。

モニターが消えると、竜の女性が現れた。


「用件は何? ん? 何コイツ?」

チラリと翔太の方を向いた。


「えええええええええええええええ∑(°〇°)

 あ、あ、アイじゃないか」

翔太を突き落とした黒メガネで天然パーマのアイに、そっくりな竜の女性を見て物凄く驚いた


「は? アイって誰?」

首を傾げた。


「ボクだよ。ボク翔太だよ」

「知らない」

そっけなく答えた。


「え? 知らない。そうか~。

 いや~ボクが知っている人に瓜二つだったから、間違えちゃったよ。ハハハハ」

「何ヘラヘラしているのコイツ。気持ち悪い」


「何----!!気持ち悪いとは何だ」

「気持ち悪いから気持ち悪いのよ。だいたい、

 Cランクのくせに私に話しかけるんじゃないわよ。

 この変態」

 

「ムカーーーーーーーー( ̄△ ̄)!!

 アイに顔も似ているし性格もそっくりだな!!

 何だかムカムカしてきた。このチリチリ頭が!!」

「何よ。変態変態変態変態変態」

「このチリチリチリチリ頭」

「言ったわね。このち〇〇〇〇〇〇〇め」

「何だと、ブ×××××××××!!」

二人がヒットアップしてお互い激しい言い争いになった。


「黙れーーーーーー!!」

ローランが大きな声で二人のケンカを止めた。


『フン』

お互い腕組みをして、反対方向へ顔を向けた。

                  ・・

「全く。困ったものだ。これから二人は夫婦になるのに先が思いやられる」


『はい?』

二人同時に目を大きくして驚いた。


「だから、先が思いやられると言ったんだ」

「違う違うパパ。その前に言った言葉よ」

          ・・

「うん? ああ二人は夫婦になるんだ」


『ええええええええええええええええ∑(°〇°)』

二人同時に大きな声で叫んだ。


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