表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/32

ランタンリュークエスト

「ランタンリューは2人乗りが出来るから、ちょっと一緒に空に行ってみない?」


そう言って、アイラちゃんを見ると、驚きすぎて硬直してしまっていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【ランタンリュー】

クリーム色の全体的に丸いフォルムの竜族。首からランタンを下げている。背中に小さい翼がついていて、空を飛ぶ時は翼が大きく広がる。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「大丈夫?」

あれから、少しの時間ーーーーーー


パタタ…パタタ……


ミルクは私とアイラちゃんを乗せて、大空を気持ち良さそうに飛んでいた。


「まるでドローンみたい。」

アイラちゃんは私がミルクに乗って最初に思った事と、おんなじ事を口にした。


「ねぇ、スライムを飼うのって難しい?」

私は気になって、気になって、仕方ない事を思い切って聞いてみた。


「うん…ちょっと…いろいろ……大変かなぁ…まず…『魔法使い』から『召喚士』にジョブチェンジして……スライムは『甘い水』が大好きだから、まず『ハニービー』と戦って……って、この子〔ランタンリュー〕飼ってるんじゃないの?」


「あ、この子はクエストで貰った子だから、飼ってるわけじゃないんだけど……」

「そっか…いいなぁ…」

アイラちゃんはミルクの背中をフワフワと撫でる……


「よかったら『ランタンリューのクエスト』やってみる?空飛べたら便利だし。」

「え?いいの?えっと…ティアちゃん。」

「ティアでいいよ、アイラちゃん。」

「うん、じゃあ、ティア。私もアイラ。でいいよ。」

「うん。じゃあアイラ。よろしくね。」

「うん!」

それから、私たちは顔を見合わせて嬉しくて笑った。


ーーーーシュガーランド西の海辺の町 居酒屋ーーーー


「えっ?こんなところ初めて来たよ…」

アイラちゃんは周りをキョロキョロ…わかる…ゲームとわかっていても、ちょっと大人の雰囲気がありありだもの。


居酒屋さんの、おかみさんに話し掛ける。

『いらっしゃい。悪いんだけど未成年者には、お酒を売れないんだよ、大きくなったら、またおいで。』

ーーーーええーっ?ゲームなのに未成年者設定ー?ーーーー


私は心の中でツッコミを入れて、アイラちゃんを見た。ひょっとしたら、彼女は見かけだけじゃなく本当に小学生でチャイルドロックがかかっているのかも知れない。

私とは、いまフレンド登録を一時解除して、協力者としているけれど…『クエスト』まさか受けられない。って事はないよね?

私が心の中で、ハラハラしている間も、アイラちゃんはそのままボタンを長押し……すると……


『おかみさん大変だ‼︎』

慌ててお店に駆け込んでくる村人さん。イベントが無事始まったーーーーーー


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


クエスト内容は、私の時と違って、迷子になったランタンリューの赤ちゃんを探すクエスト。

クエストを引き受けて、一度お店を出て、もう一度おかみさんに話し掛ける……


『あ。あんたかい?まだ赤ちゃんを見つけられないんだね。そうだ、これをあげるよ。何かの役に立つかも知れないよ。』


ーーーーーーピコーーン‼︎ーーーーーー


『シークコンパスのペンダント』を手に入れた。





パタタ…パタタ……


ちょっとズルして、私のミルクで空から赤ちゃんランタンリューを探す。

アイラちゃんは『シークコンパスのペンダント』で居場所を探す。


ーーーーーーピコーーン!ピコーーン!ーーーーーー


「「あっ!」」

2人で反応のあった方へと移動する。


赤ちゃんは海辺の岩場で足をケガして鳴いていた。アイラちゃんに捕まえてて貰って、私は回復魔法で赤ちゃんのケガを治す。


ーーーータタタターーンタータータッタターーーー


クエストクリアになりましたーーーーーー


彼女が貰ったのは、助けた赤ちゃんランタンリューと育てると、エサになる『ペレの種』。私とは違うクエストでした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「赤ちゃんだから、1人乗りなんだね。」

私は新たにフレンド登録をして、アイラちゃんに話し掛けた。彼女は嬉しそうに赤ちゃんリューに、すりすり頬ずりをしていて、私はちょっと、ホッとしたのだった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


それから、私たちは、アイラちゃんの島へ戻り、『ペレの種』を植えた。彼女はカスタムウィンドウを開いて、羽根のはえたジョウロを呼び出し、種をまいたところに水をかけていた。


「あ。赤ちゃんの名前は?」

「小さいから、チビ!」


ーーーーーーおおーー単純だーーーーーー


「あ。いや、おチビ?おチビちゃん?」

悩み始める、アイラちゃん……

いや……悩むのはそこじゃないと思う。


「チビっち!出ておいで!」


アイラちゃんが高くキーホルダーを投げる。青い青い空に白く丸い煙が発生し、ポン!と中から、チビっちが現れた。








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ