この世の底
この世の底を、僕は歩いているんだ。
とっても硬い、とっても冷たい、すべすべの、コンクリートの地面さ。
裸足でね、ぺたぺたと!
まあまあ気持ちいいし、一人だから自由なんだけど、時折風が吹くんだよ。
風は、僕を吹き飛ばしてしまいそうなんだ。
僕は吹き飛ばされちゃいけない、吹き飛ばされちゃ。
だけど掴むものなんかないし、真っ暗だから、結構大変で。
気づいたら、転がってんだ、コロコロと。
この世の底を、コロコロと。
ぺたぺた、コロコロ、ぺたぺた、コロコロ。
この世の底を、僕は転がっているんだ。
とっても硬い、とっても冷たい、すべすべの、コンクリートの地面さ。
裸でね、コロコロと!
まあまあ気持ちいいし、一人だから自由なんだ。
この世の底を、コロコロと。
ぺたぺた、コロコロ、ぺたぺた、コロコロ。
裸でね。
シクシクと。
どこまでも。