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だれかきた

家に帰ると、クマが子供たちと一緒にお昼寝(というかもう夕方なので夕方寝?)をしていた。


「クマ、帰ったわよ」


そういって抱き起そうとするが、まるでただのぬいぐるみのようにくたっとしている。


「ひょっとして魔力切れかしら」


クマはあくまでもマルガレーテの魔力で動いているため、魔力が切れるとただのぬいぐるみになってしまう。毎日魔力をちゃんとあげているので、昼間に魔力が切れることはないはずなのだが…


「よいしょ、これでいいかしら」


十分な魔力を注ぐと、クマが「やあ!」と手を上げる。

子供たちがクマが起きたのと同時に起きてきて

「くまちゃんおきた」

「よかったよかった」

とクマをぎゅうぎゅうと抱きしめている。

子供たちに愛されまんざらでもない顔(はかわらないけど雰囲気で)をしながら、マルガレーテにドアのところを指し示す。


「ドアがどうかした?」


そういて、マルガレーテがドアを見、内側を確認したあと、一回外に出て、外を確認する。


「誰か来たみたい。クマはその誰かが中にはいらないように魔法を使って魔力が尽きたのね?」


マルガレーテが聞くとクマが深く頷いた。


「あれ? でもこの場所って魔法がかかってて、悪意のあるやつや大人は近づけないんじゃなかったっけ?」


ヘンデアルが前にマルガレーテが言っていたことを思い出して言うと、マルガレーテも


「そうなのよね・・・なんでかしら?」


そういって首をかしげる。


「とりあえず、ごはんにしましょうか。クマが魔力切れていたから、久しぶりに私が作ろうか!」


とニコニコしていったマルガレーテを「いや、疲れてるだろうし、お風呂入ってきなよ」「レディファーストだしね」と無理やりお風呂に入らせ、ヘンデアルとグレテルとクマでお夕飯の準備をし、マルガレーテのごはん危機を回避する。


お夕飯の準備ができると、ヘンデアルとグレテルも風呂にはいり、さっぱりとしたところで、ごはんを食べよう、となったその時、聞きなれない音に響く。

それは木をコツコツと叩く音。

誰かが、ドアをノックしている音だった。


「マルガレーテ!」


ヘンデアルとグレテルはマルガレーテと子供たちを扉から離れた部屋の奥へ行くように視線で合図し、グレテルがいつでも取り押さえられるよう、扉の所に控え、ヘンデアルが扉の向こうに声をかける。


「誰だ」


すると扉の向こうから驚いたような声が聞こえる


「ひょっとしてその声、ヘンデアルか? 俺だ、テッカだ」

「テッカ!? 本当にテッカなのか?」


ヘンデアルが扉を開くと、ボロボロになって、顔色の悪いテッカが扉の前に立っていた。


「テッカ!無事だったんだな」

「ヘンデアル!!グレテルもいるのか・・・よかった」

「お前どうしてここに…」

「それは、話すと長くなるんだが…とりあえず、水を一杯もらえないかここ2日なにも口にしてないんだ」


そういったテッカにヘンデアルは慌てて水を渡し、マルガレーテに

「こいつはテッカっていう街での知り合いなんだ。入れていいかな?」

と聞くと、マルガレーテは警戒をしているものの、頷いてくれる。


部屋の奥に子供たちをやって、クマに面倒をお願いすると、まずはテッカにテーブルの椅子をすすめる。

そこで、水瓶にいれた水と、具たくさんのスープを目の前に置いて、まずは食べるようにと促す。


テッカはありがとう、いただきます、とつぶやくとスープを一心不乱に食べ始める。お代わりを2回して、3回目は胃がびっくりするから、とヘンデアルに止められて、最後の締めに水をいっぱい飲むとテッカはマルガレーテに頭を下げる。


「いきなり来て、ごはんをごちそうになって申し訳ない、そして命拾いをした。ありがとう」


テッカはヘンデアルと同じか少し上くらいの年齢で、黒髪の切りっとした意思の強そうな顔をした男の子だった。


「いったいどうしたっていうんだ。メモ書きはみたけど、あれだけじゃあ分からないし、連絡しようとしても取れないし、僕たちも心配していたんだ」

「ああ、あの時はあのメモを残して、ほかのみんなを逃がすのに精いっぱいだったんだよ。あのあと、森にお前たちが逃げたってきいて、森を探していたんだ」

「街でなにがあったあんだ?」

「お前たちがいなくなったあと、俺たちみたいな子供を中心に教会が人狩りをはじめたんだ」


テッカは暗い表情でそう語り始めた

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