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俺、スキルを覚えました。


ーうう、寒いな。布団、布団。

寒さで目が覚めたが俺はまだ眠かったから

布団をかぶり直して寝た。


ー5秒後

ーまた寒い。俺はそんな暴れたか?

そんなことを思いながらまた布団をかぶり直した。


ー5秒後

「やっぱおかしいだろこれ!」

そう叫んで布団を取られたほうを見て言ってしまった

「OH Japanese NINZYA・・・」

隣にいたのはまさしく忍者だった。


ーいやいやいや、一回状況を整理してみよう。なぜ他人が俺の部屋で寝ている。それも忍者が。


・・・ダメだ心当たりが全くない。親戚や友人の中に忍者の友達がいるわけでもない。

「まさか・・・」

イヤな考えが頭をよぎった。


「本当に!忍者がいたの?」

美優里みゅーりは疑い半分興味半分といった感じで聞いてきた。

「いや、いたの(・・・)?じゃなくているんだよ!今も上で寝てるんだよ。」

「うーんどうしよっか?別に何かしてきたわけでもないしねー。」

「そうなんだよ。それにさっき思ったことなんだけど、あの忍者もしかしたらアイリス達みたいに召喚された人だとおもうんだ。」

「確かに忍者みたいな怪しい人が今この家に来る理由ってそれくらいしかないもんねー。

どうする起こして話聞いてみる?」

「いいや、後で起きてからでいいよ。」

「OK、じゃあ寝るよ。」

「ごめんな、起こしちゃって。」

「いいよ、別に気にしてないから。」


同時刻

ー行ったようだな、さあどうしたものか・・・

 「眠いし寝よう。」


ーあれ、何か聞こえたと思ったけど。気のせいか。俺も寝よーっと。



ー午前6時ー

ーうーん、まだ眠いな。色々やることもあるし起きるか。

「なんか変な汗かいたからシャワーでも浴びるか。」

あれ俺いつ汗なんてかいたんだ?ま、いいか。


てか風呂場荒れてるな。和服みたいのも落ちてるし美優里達あいつらちゃんと片づけろよ。

「あ、そういえばシャンプー切らしてたな。詰め替えるか。」

そうして風呂のジャンプーを取りに行こうとして昨日の夜のことを思い出した。

ーそういえばさっきの和服、忍者が着てたような・・・

気づいた時には遅かった。

そこには白装束を着て水を浴びていた。

「え?あ・・・」

俺はあの忍者が少女だったことに混乱していた。

そこで少女もやっと俺がいることに気付いたようだ。

「え?キャァーーー」

そして俺の意識は途切れた。



「で、気づかなくて入ったと。」

「はい・・・その通りです。」

俺はあの後手刀を食らって気絶して叫び声で飛び起きた美優里達に椅子に縛られて尋問されている今に至ったようだ。

「でも服とかもあったんでしょ。」

「あったけど昨日のこととか忘れてて美優里達がほったらかしたのかなーっと思いまして。」

「ふーん」

「本当に間違っただけだって。信じてくれよ。」

「まあわかったわ。大丈夫?女忍者さん。」

「ええ、まあ一応白装束は来ていましたし何かされたわけでもないので大丈夫です。」

「うーん。そういう問題じゃない気もするけど、本人がそう言ってるしいっか。

で今更だけど名前を聞いてもいい?」

「はい、拙者は深月みつきと申します。この度はこの館に住まわしていただきありがとうございました。これからもお付き合いのほどよろしくお願いします。」

ー今最後に何か不穏な響きの言葉があった気がするけど・・・それよりも

「それでさ、なんでこの家に来たの?」

「それにはかなり長い説明がいるのでしっかり聞いて下さいね。それではまず~~・・・・


・・・というわけでこの家に入らせていただき寝ていました。」

深月に話してもらったが本当に1時間ほどブッ通しで話を聞かされた。そのうちの大半が理解できなかったが理解できたところだけでまとめてみると

まずこの忍者はこの世界にアイリスと同じくらいに召喚されてそれからこのあたり一帯を術を張りながら探索したそうだ。で、探索してる途中に俺の家にミューズが飛び込んでいくのを見て家に何か手がかりがあると思って見張っていたそうだ。それで夜になって眠いと思って家に入って俺の布団で寝たと・・・

「お前もしかして天然?」

「私は正真正銘純人間ですけどどうしました?」

ー意味を理解してないだけだと思うけど、多分天然だ。

「お前さぁ、俺らが危険だと思わなかったの?」

「それよりも寝たかったので。あとそこの人たちにも優しそうだったのでつい。」

「まあわかったからいいよ。で、お前も当然この家に住むよな。」

「え、はい。さっきも言ったように住みますよ。」

ーなんでさも当然のように・・・

「まあいいじゃん。2人いるんだしもう一人増えても一緒だよ。」

「そうだなじゃあいいか。」



「あ、そういえばさっき術を使ってたって言ったよな。」

「はい、そう言いましたけどそれがなにか?」

「術に魔力がない俺でも使えるものは無いか!」

「ど、どうしてそんな急に積極的になるんですか?わかりましたから。あるにはありますよ。」

「マジか!ぜひ、ぜひ俺にそれを教えてくれ。」

そのあと俺は色々な解説を聞いた。それで分かったことはまず大きく分けると術には2種類あって魔力を使う魔法と魔力を使わないスキルに分かれている。

魔法はそれでしかできないことが多いがスキルは努力すればたいていのことは自力でできるそうだ。

例えば剣術のスキルを習得したとしよう、しかしそれは常に誰にでも最強の強さをくれるものではなくそのスキルレベルによって剣術の出来栄えも変わってくる。

なのでスキルレベル1のへっぽこ剣士が熟練の戦士と戦ったところで倒されるのがオチというわけだ。


「ではまず習得が比較的簡単な忍び足をやってみましょうか。それによって竜児殿がどあのれくらい素質があるのかもわかりますしね。」

「あの・・・その殿ってやつ止めません?さっきから堅苦しくてしょうがないんですけど。」

「いえこれは貴方の家に住ませていただいてる身ですし必要なことです。」

「いやいや別にいいよこうやって術も教えてもらってるんだし。

お互い助け合ってるんだからいいじゃん。」

「では竜児と呼ばせていただきます。」

「うん、ありがと。じゃあさっそく忍び足を教えてよ。」

「はい、では竜児今から背を向けてもらって私の足音がするか聞いておいてください。」

「分かった、始めるときに合図してくれ。」

「では行きます。」

ザッ ザッ ザッ ザッ

•••••••ん?

「もういいですよ。どうでした?」

「あのさ、聞きたいことがあるんだけど、今

忍び足した?」

「するに決まってるじゃないですか。どうしたんですか?」

「いや、あのいつも通り足音が聞こえたんだけど•••••」

「はぁ〜、やっぱりそうですか。」

「何か心当たりがあったのか?」

「面目無いですが私基本忍術がさっぱりでして。」

「え、それって忍者って言えるの?」

「痛い所を突いてきますね。その言葉は今まで何度も何度も言われてきましたよ。ですがこれでも村の中では一、二

を争う程強いんですよ。」

「分かった、そうなんだね。これからも頑張ってね!

じゃあ今日はここまでにしよう。」

「ちょっと止めてくださいその子供をあやすような言い方を、後その生暖かい死んだような目も止めてください。」

「分かったよ信じるから。で、何処からが本当の話?」

「やっぱり信じて無いじゃ無いですか。全部です全部。」

「ゴメンゴメン冗談だって。なら何処がそんなに強いんだ?」

「それを今からお見せします少し待っていてください。」

そう言って深月は苦無クナイを取り出した。

「おい、ちょっと待ってくれ戦闘なんて俺はできないぞ!」

「今からは戦闘なんてしませんよ。」

「じゃあ何なんだそのクナイは。」

「今からこれで陣を作るんですよ。大きな術などはこのような陣を作らないとあまりにも負担が大きいですから。」

「魔法陣にはそんな効果もあったのか。」

「ええ、ではそろそろ始めますよ。」

どうやらさっきまで話している間にクナイで五芒星のような陣を完成させていたようだ。

「では、混沌より来たる闇の本流よ今こそ光を霧散させよ。」

深月はいくつかの印のようなものを形作りながら呪文を唱えた。

ーその瞬間視界から光が消えた。

「お、おい深月。いったい何をしたんだ?そこにいるんだよな?」

「はい居ますよ。ついでに何をしたかというと近辺一帯から光を無くしました。」

「光を無くした・・・そんなことができるのか?」

「ええ。私ならできます。ついでにこれは大体この家4件分程の広さまで出来ますよ。では解除しますね。」

そう言われた瞬間すでに懐かしく感じていた陽の光が網膜を焼いた。

「さっき私ならって言ったけどほかの人は出来ないのか?」

「はい。出来るとしてもほんの一握りでしょう。この術はスキルでは無い上にしっかりと完成することができる人が少ないですから。」

「そうなのか。だから深月は村でも一、二と言われているんだな。」

「いいえ、違いますよ。」

「へ?じゃあなんでなんだ。」

「さっきの術もその一つなんですが私はそういう術がほぼ何でも使えるからなんです。」

「それはすごいじゃないか、でも聞くけどさっきの術でこの家4件分ってどれくらいの人ができるもんなんだ?」

「自分で言うのもあれ何ですが300人中一人いればいいくらいじゃないですかね。」

「本当なのかそれ!他の術はどうなんだ?」

「ほかの術も大体その完成度で使えますよ。」

「それってほぼ最強じゃん。でもなんで村で1番じゃないんだ?」

「それを掘り起こしますか?これで最後にしてください、お願いしますから。」

「分かったよこれで最後にする。で、その理由は何なんだ?」

「いいですかこれで最後ですよ。私は最初に言ったように忍者としての基本の忍術が全くできないんですよ。なのでどれだけほかの忍術が出来ようと1番にはなれないんです。」

「それのせいなのか。何度も言わせてごめんな。」

「分かったならいいですよ。でも私の有能さは理解できましたか?」

「分かったありがとう。これから危ないときはよろしくな。」

「分かりました、任せていただきましょう。」

「じゃあ今日はここら辺で終わろうか。」

「はい、そうしましょう。」

ーあーあ。覚えたスキルは使えない忍び足だけか・・・

また一人居候が増えてしまった。どうすればいいのかな。


こうして俺の生活がまた一歩動き始めた。




こんにちは、浜風です。

この作品はもっと続ける予定なのでこれからもよろしくお願いします。

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