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俺、ロリに覚醒(めざ)めました。


ピーンポーン


「なんですかこの音は?」

「これはチャイムだよ。誰かが来たんだ。」

「私もご一緒に行っても?」

「別にいいよ。でもすぐそこだけど。」

そうして玄関に行った。

「どなたですか?」

「宅配便でーす。」

「はーいッッ・・・」

「えっ・・・」

ドアを開けた瞬間何者かが家に侵入してきた。二人共その侵入者に対応できなかった。

しかし、

リビングからタイミングよく出てきた妹の華麗なる脇固めで確保され

「痛い痛い痛いギャァァァァ」

侵入者はなんと少女だった。ーー今は泣き叫び目を当てれないような顔だが。



「で、君は誰なの?」

あのあと俺らは妹に少女を連行してもらい今俺の部屋で尋問している。

「ミューズ・・」

「ですは?」

妹がそう言って締め上げた。

「は、はいッ。です、ですっ。」

「うん、それでいい。」

自分の妹ながらとても怖い。

「まあ、まあそれはいいとしてなんでここにきたの?」

「えっと、それは・・・」

「まあ言えないのならいいよ。じゃあ何その格好?特に帽子。」

なんかコスプレでありそうなフリルが付いた服だった。

「これは普通ですけど。」

「そうなんだ。まあ部屋の中だし帽子くらい脱げば?」

「嫌です。」

「なんで別に帽子を奪おうとしてるわけじゃないんだよ。」

「嫌です。」

「なにか理由でも?」

「嫌です。」

「さらに締め上げられても?」

「・・・わかりました。」

そうしてやっと彼女は帽子を取った。

俺達はなぜ彼女が帽子を脱ぐのを嫌がったのか理解した。

彼女の頭には耳があったのだ、猫の耳が。

「ありがとう神様。神は俺にこんなまで与えてくれるのか!」

「ひぃっ・・・」

「この子だって怖がってるでしょ!」

ゴスッ・・・

ー理不尽だ、さっきまで締め上げていたのにいきなり寝返って蹴ってくるか?

「ご、ごめん。で、ぼうしを脱ぎたくなかった理由はわかったけどこの家に来た理由は?」

「もうここまで知られたら言ってもいいですよ。私はここではないところから来ました。

そしてこの家から魔力を感じたのでここからなら帰れると思って来ました。」

「あなたもですか?」

「え?あなたも?」

「ええ、わたしも異世界から竜児(この人)に召喚されました。」

[それは本当ですか!なら帰してください元の世界に帰してください!」

そうして首を絞められそうになりながら頼まれた。

「ストップ!ストップ!助けてくれ。死ぬから死ぬから!」

なんとか妹に引き剥がされて助かった。

「今から説明するから。まず俺がした事は適当に魔法陣を描いただけ。

そもそも魔法がどんなものかも知らないし使ったことだってない。

アイリスからは魔力がないって言われるし俺としても散々なんだよ。」

「まああなたが故意でした事ではないとわかりました。あなたも大変なんですね・・・」

ミューズも色々わかってくれたようだ。

「まあそんなふうに俺らもわからないことだらけだからお互い協力していこうぜ。」

「はい、これからよろしくです。住む場所もないのでお邪魔させてもらいますね。」

というわけで俺の家にまた一人居候が増えた。

ーこれからの生活どうしよう。まあ俺にとってプラスしかないからいいか。

と考えたら妹に睨まれた。怖い。妹も異能力に目覚めてるのではないかと思った。



その後アイリスと同じ説明をミューズにした。ミューズもアイリスと同じように驚いていた。

俺もアイリスやミューズについていろいろわかったことがある。

アイリスは元はかなり魔力を持っていてかなりの魔法が使えたらしい、が今ではなぜか魔力が減少していて使える魔法も多くないらしい。そしてアイリスには俺の魔力を見たように魔力が見えるらしい。

ミューズも同じで元から魔力は多い方だったそうだが今では魔法が使えるかどうかもわからないらしく魔力も見えるそうだ。そして人間よりも身体能力は高いみたいだ。



そんなことを話していると時計のチャイムが鳴った。

「もうそんな時間か。」

アイリスが召喚されたのが9時前だったので3時間ほど経ったのだ。

「あれはなんですか?数字が書いてありますけど。」

どうやら向こうの世界では時計がないようだ

「ああ、あれは時計だよ。時間を知らせるものだよ。」

「あれが時計ですか!時計とは影で見るものじゃないんですか?」

「それは日時計だね。この世界にもあるよ。まあそれと似たようなものだよ。

それよりみんなお腹減ってない?」

「そうだね。なんか食べよっか。」

「そうしたいです。」

「私もそうした~い。」

「でも何にしようかな?何かあったっけ?」

「ラーメンでいいんじゃない?」

「口に合うかわからないけどそれにしよう。」


「はい、できたよ。」

「これがらーめんですか?」

「らーめん・・・」

「そ、ラーメン。お前らの世界って小麦ってあったか?」

「?・・・初めて聞きましたけど。」

ーそうか知らないのかどうやって説明しようか・・・。

俺はふと思いついてスマホを取り出した。

その間二人はスマホを珍しそうに・・いや珍しいのか、まあジッと見つめていた。

「この世界の小麦っていうのはこれだ。」

と言ってググった小麦の写真を見せるた。

すると・・・

「ああこれですか!これはネグサですよ!私たちの世界でもありました。」

ーそっちの世界ではそんなふうに呼ばれてるんだな。

「これを粉にして練るんだ、その後細く切ったものがこのラーメンだ。」

「へぇ~そうやって作ってるんですね。私たちの世界ではそんな食べ方しなかったです。」

「まあ食べてみてよ。この愚兄は料理だけは得意だから。」

ーインスタントだから手を加えるとかじゃないんだけどな。

「初めてですが食べてみましょうか。」

アイリスを皮切りに2人とも食べ始めた。

「これは美味しいですね!誰でも好きになれますよ。」

「美味しい!何で元の世界で作らなかったのか分からないです。」

よかった、ラーメンは好評だったようだ。

「それはよかった。こっちの食べ物も口に合いそうだな。」

「なんでかインスタントでも美味しく感じるのよね?どうやったらこうなるんだろう?」

「すまないが俺にもわからん。」

「むむむ・・・」

俺に料理で負けて悔しそうだ。

ー俺も食べるか・・・



「「「ごちそうさま」」」

みんな揃って完食した。

「さあ食べ終わったしどうしようか?」

「そういえばあなた達ここに住むって言ってなかったっけ?」

「まあ・・・」

「住むところも行くところもないですし・・・」

「別にいいからそんなに落ち込むなって。そうなら部屋割りをしないとな。」

「そうだね。2人ともどうする?私の部屋で寝るか2人1部屋か1部屋ずつかどれがいい。」

「私はどち・・・」

「あなたの部屋がいいです!」

ーミューズってこんな積極的なんだな。さすがの妹も戸惑ってるな。

「・・・いいけど、なぜ?」

「最初はあんなことされましたけど今ではあなたのことやこの世界についていろいろ知りたいんです。」

「それなら大歓迎だよ!ということで部屋割りは決定だね。」

ー揉めるかと思ったけど、案外早かったな。


「よし、決まったな。次はどうしようか?」

「ん~、この家で住むことになるからもう少しこの家について説明するのはどう?」

「じゃあまただけど今から部屋を回りながら説明するよ。まずこの部屋だけどリビング兼ダイニングでくつろいだり食事をしたりするところだよ。

そしてあそこはキッチン。料理をするところだよ。」

「さっきも思ったんですけど、家のなかで料理が出来るんですか?」

「それは、ほら。こうやってしたりして出来るよ。」

そう言いながらIHに切り替えられてないガスコンロを点火させた。

「え・・・これどうやって?」

「竜児、魔力がないのにどうやって魔法を?」

俺はコンロを点火させたのに二人ともかなり驚いているようだ。

「アイリス、これは魔法じゃないって。お前らガスって知ってるか?」

俺が聞くと揃って首を横に振った。

「うーむ、どう説明したものか?美優里教えられるか?」

「えっ、何について?」

「コンロだよ、コ ン ロ」

「まあやってみるよ。まずガスって言うのは空気と同じで見えないの、ここまでわかった?」

・・・コクコク

「で、ガスはとても燃えやすいの。そしてここからガスを出してこの部分で火花みたいなので火をつけるんだよ。」

「でもなんで空気は燃えないのですか。」

ーやっぱりアイリスは頭の回転が速いな。

「このガスは空気中にはほとんどないの。こんなガスは作るか地面に埋まってるのがほとんどなの。」

「地下にそんなものが!」

「よくわかんなかったけどすごいね~。」


「次はここ。ここは和室だよ今は特に使ってないけど。」

「あっ、この部屋私たちのと似てるね。私たちのも何件かはこんな家だよ。」

ー向こうの家って土で出来てたりするんだな。


「次は風呂場、言わなくてもわかるよね。」

「小さいですね。私たちのは大きくて一回で何人も入れるようなものでしたよ。」

「一応そんなお風呂もあるよ。でも家じゃあこれが普通だよ。」

「すごいですね。各家庭でお風呂を使えるなんて。」

ーあー、俺ら今まで当たり前のことのように入ってたけどそれってすごいことだったな。


「そして二階はそれぞれの部屋だったり両親な部屋だったりするから説明は無しだ。」

「それにしても広かったですね~。2件分は必ずありますよ。」

「いや、この世界にはこの家の何倍もある建物が山のようにあるぞ。」

「は?・・・やっぱり私たち、とんでもないところに来ちゃったようですよ。」

「そうですね。ここに来てからは驚かされる事ばかりです。」

「分かってもらって何よりだよ。じゃあ今から夕食の買い物に行くぞ。その前にミューズはその目立つ服を美優里に聞いて着替えてこいよ。」

「これですか?

この服はお気に入りなのですが仕方ないですね。」

そう言ってミューズは美優里と共に二階に行った。

「なあ、アイリス。」

「は、はいなんですか?」

「ミューズってお前のいた世界と同じ出身か?」

「おそらくそうだと思います。見たこともあるので。」

「そうか・・・それより

ミューズは召喚されたって言ったよな。」

「そうでしたね。でもなぜ?」

「いやアイリスは魔方陣から召喚された。でもミューズはこの家

の外で召喚されたんだ。」

「外では魔方陣はないですね!ということは召喚したのは竜児ではないと言うことですか?」

「断言はできないがそうだと思う。それなら俺の他に召喚したってヤツがいるってことだから来て早々だけど警戒しろよ。あと他のヤツには言わないようにしてくれ。」

「はい。慌てないようにするためですね。」

二人が降りてきそうだったので俺は静かにうなずき答えた。



その後俺らは夕飯の買い物を終わらせ帰って来た。

買い物は約2時間近くかかった。わかると思うがそのほとんどの原因はアイリスとミューズの質問攻めによるものだ。

まあ二人とも意欲的なのはいいが少しやりすぎだと思ったりもする。

そして二人の歓迎式もかねて少し奮発して買った国産牛のすき焼きでその日の夜を4人で楽しんだ。


時計が10時を指すころには全員がテレビを見てくつろいでいた。そして誰がしたのかわからないあくびを皮切りにそれぞれのあくびも出始めた。

「今日は疲れたしそろそろ寝るか。」

「今日はそうしよっか~。私も疲れたよ。」

「私も眠くなってきました。」

「眠たい・・・・zzZ・・」

なかでもミューズはもう睡魔に引きずり込まれかけてるようだ。

「おーいミューズ。布団に行くまでは寝るなよ。」

コクコク・・・起きてるのだろうか?まあ大丈夫だろう。

「美優里、一応だからミューズを部屋まで連れ添ってやってくれ。」

「もちろんいいよ。」

そう言って二人で二階にいった。それをいいことに

「アイリス、お前らの部屋の中であのことを知ってるのはお前だけだから頼んだぞ。」

「わかってますって、安心してください。

竜児も気を付けてください。」

「わかったよじゃあおやすみ。」

「おやすみなさい。」

そうして俺らは別々の部屋に別れて安心して眠りに落ちた。


しかしハプニングは予想を大きく裏切ってくるものだ。

































これからも宜しくお願いします


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