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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

塩辛ってなんだっけ?

作者: 短編皇子

※キチガイです。

 俺の名は塩辛。冷蔵庫に住まう塩辛だ。

 俺の余命はあと数日しかない。

 これまでに色々な事があったが、どれもこれも、下らなかった。


「あぁ、何か最後に良い事……ないかなぁ」


 俺はそう言いながら上を向いた。

 そこには、オレンジ色の体で、艶やかでしなやかなニンジンがいた。

 俺はニンジンに惚れた。

 ニンジンと一緒に成りたい……そして、ニンジンの塩辛に成りたい。俺は本気で思った。

 しかし俺には問題があった。

 今……俺は……ビンの中だ。

 どう足掻いても彼女に会うことは出来ない。どうすれば……。


「アピールしよう」


 そうだ、主人(人間)にお願いしよう。

 俺は頑張ってビンを回転させた。賞味期限の表示が前に来るように。


『がちゃっ、すうぃぃぃぃぃぃん』


「来たぁ」


 主人が冷蔵庫を開けたぁ。


「うーん今日の晩餐は……」


 主人の声がする。

 俺を見てくれぇと言わんばかりに俺は、アピールをした。


「そうねぇ、今日は……ニンジンの……」


「俺を見てくれぇ」


 俺の声が届いたのかは分からないが、


「決めた。今日は、ニンジンの塩辛にしましょう」


「来たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


 俺は神の祝福を受けたのだ。

 そう思った時に俺は既にまな板の上にいた。


「俺は勝ち組だぁぁぁぁぁぁぁ」


 俺は叫んでいた。

 隣のニンジンが、スライスされ、俺の中に入ってきた。

 これで俺は……そう思っていたころがとても懐かしかった。


「やぁ、宜しくねダーリン」


 入ってきたニンジンは男だった。

 全てが終わった。


俺、お茶漬け派なんだ。

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