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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

賞金稼ぎ兼になった元強化兵士の話

強化兵士の主人公のストーリーが断片的に浮かんだので

形にしてみました。

路地裏~Side


情報通りだと、丁度、この辺りの廃ビルか? まぁ、隠れ潜むには、いい物件だな。

オレが受けた依頼は内密に、攫われた女性を探し出して欲しいとの事だった。

最近、獣人・魔族・人間を問わず、攫う連中がいるので、どうやら、連中のターゲットになったようだ、攫われた被害者には、同じ共通点があった、それは、どの被害者も性別を問わず、個人個人能力は違うが、それなりの能力が極めて高いと言う・・・が有った、その事がオレの頭に引っ掛かって、この依頼を受ける、きっかけになった、と言うのも、オレは、まっとうな人間・・ではない、(元)強化兵士だった、オレは物心付いた時から、病院に偽装された施設で育てられた。

そこでは、人間を始め、あらゆる種族の子供が集められ、幾つ物実験が行われていた、そして、オレ自身もそこで、成長するまでの間、かなり非道な実験台にされ、感情も制御されていた、つまりただの戦闘に特化した【人形】に、成りつつ有った。

そして、オレを始め、3千人の兵士が完成間近で、その計画が政府の非合法の実験であった事が、何者かによって暴露され、軍の特殊部隊によって、関連施設は次々に制圧もしくは破壊され、3千人の強化兵士の内、既に感情の持たない者は2980人が政府の特殊部隊と交戦し制圧、残りのオレを含む20人は軍によって、厳しい監視の下、別の施設に移送された。

その時、10人が脱走し、今だ行方不明、で、残りのオレを含む10人が残り、その時、オレ達を捕らえた、特殊部隊の指揮官が、ある【提案】をした。

『さて、早速だが、君達に、ある実験の被検体に、なってもらいたい、君達のような戦闘を目的に造られた、人造兵士が居た事は既に、公にされてしまっている、おや? これから、【処分】しないのか? と、言いたげな表情かおだな? それは、全くの論外だな? 既に、この件は、かなり高度なレベルの問題に成り果てていて、君等の事を【処分】しようとしまいが、現行政府は年貢の納め時だ、つまり、今回の馬鹿騒ぎで退陣をする、お偉いさん達も、これ以上、自分の経歴にキズを付けたくないそうだ、そこでだ、此処からが本題だ、君等には、これから、二つの選択肢が有る

一つは、軍の指揮系統で任務をこなしながらの生活、もう、一つは、【人間適合プログラム】を受けて、一般人として暮らす事だ、その場合、君らは、危険性が皆無と判断をされるまでの間、我々に監視される事になるが、それを引き換えに【人間】として暮らすことが約束される、どちらを選ぶのも君等の自由だが、どうする?』

と、提案をされた、その時、オレ達は感情抑制を緩和する調整を受けていたので、残った10人で、どうするかを話し合った結果、彼等の提案を受け入れて、市民権と穏やかな生活と引き換えに

暫く、彼等のモルモット実験に付き合うことにした、その当時は、オレ達は、捨てられた子犬のよううな心境で、この先、どうするか? とか考えられなかった。

その後、全員、民間人向きの調整をされて、それぞれ、別の道に進むことになって行ったが、やはりと言うか当然と言うか? 身体能力は変わらなかった。

そして、現在、オレは【アルバート・ノーレン探偵事務所】を構えて、定期的な監視を受けながら

探偵として、普通に暮らす居ていた、ちなみに【ノーレン】と言うラストネーム(苗字)は、施設に

で、人間適合プログラムの調整を受けていた時、親切な職員の獣人のおっさんから貰った名前で、アルバート言うのは、施設でのコードネームだったが、何故か、この名前が頭から離れなくて、この名前を使っている。


《社長、そっちの様子は何かわかりますか?》


「いや、特に、変わった様子は無いな? まぁ、何処にでも有る、ただの廃ビル・・・・・・ 待て、誰か外に居やがる、相手に数は3人だ、どうやら、ビンゴ(本命)のようだ、夜の散歩にしては随分物騒なサブマシンガンを持ち歩いてる」


よし、早速、仕事に掛かるとしよう、オレは魔導六連式回転拳銃リボルバーを構えると、ビルの裏口の表に居る連中に向かって、容赦なく発砲する、魔導式の銃火器は実弾式に比べると、弾は高価だが、音が静かで、非殺傷の弾の種類も豊富にある、と言うのも、稀に、取り抑えた相手が裁判で

自分の悪事を棚に上げて、此方を過剰暴行で訴える事がある、あの時は体術で取り取り押さえた時に

相手側が怪我をしたので、かなりの賠償金を請求された、それ以来、非殺傷がオレの方針となっている、ま、よほどの相手が現れない限りは、この方法が一番良い。

ちなみに回転拳銃をオレが使うのは、オートマチックに比べると、ジャム(弾詰り)が起き難いから回転拳銃を、今回のような話し合いで解決が無理な時に頻繁に使用する。


「がっ!」


「ぐっっ」


「うぐっ」


弾は3人の手にしている、サブマシンガンを弾き飛ばし、それに驚いた、彼等を全身の筋力と神経の能力を一気に解放して、手早く人体急所に一撃を見舞うと、呆気なく彼らは失神してしまった。


「ふぅ、余計な運動をさせやがって、アイリス、依頼人に依頼料を必要経費込みで、今の三発分を上乗せして請求してやる、アイリス、請求に追加してくれ」


《はぁ、社長、それなら、なんで、イリアさんに任せないんです? 彼女は貴方と同じ(強化兵士)でしょう?》


さっきから、オレと通信のやり取りをしているのは、オレの事務所の受付兼オペレーターのアイリスと言う、赤毛のサイドポニーの似合う蒼い瞳の外見的には少女に見えるが、れっきとした人間族の成人の女性だ、彼女には、オレの事や仕事仲間のイリアの事は話している、もう、世間には、オレ達の

事が知れ渡っているので、今更、隠しておく必要性も無いと判断をした、それに、隠れまわっている

連中は、完全に地下に潜ったようで、こっちにも連中の情報は入ってこないが

今のオレには関係の無い話だ。

ちなみに、イリアは社員でオレと同じ元強化兵で、今回、彼女は別の依頼の猫探しを遂行中で

こっちには、オレとアイリスの二人で仕事に当たっている。

こんな事なら、依頼を拒否しておけば良かったか? 

いや、既に前金でかなりの高額な金額が振り込まれていて、依頼主とは顔を会わせていないから、怪しさが、かなりする依頼内容だ、でも【何か】が、オレの勘に引っかかって

本来なら、情報交換等で面識の有る、警部さんに、この仕事を任せることが有るが、今回は、正式な仕事として引き受けた。


「ドアは、オートロックでもないな? さて、非常階段はボロボロで使えない、まぁ、廃ビルだから、当たり前か? なら、蹴破って制圧が手っ取り早いな」


ドアを調べて、細工(間抜け罠)がされていないかを入念に調べていくと、ただの壊れかけたドアだった、それを足で勢いよく蹴破ると、ビル内部に侵入した、ビル内部は電源も切られていて真っ暗な通路が長く続いている、待ち伏せに注意しながら、奥に進むと、階段があった、慎重にその階段を上ると、見張りが何人か居るのがわかった、人数は4人で一人はサイボーグの劣化品でモーター音がやたら五月蝿い、さて、奇襲でケリを付けるとしようか?

オレは、着ているトレンチコートから、スタングレネードを、一つ取り出し安全ピンを抜き

床を連中に向かって転がした、連中がそれに気が付くが、まばゆい閃光が室内を真昼の様に明るく照らし、視力を一時的に奪いう、オレは、そのタイミングを逃さず、連中に向かって突進した。


「くそぉぉぉぉつ、めがぁ、めがぁっ、がはっ!」


「落ち着け、ただのスタングレネードだっ、ぐっ・・・・・・」


「暗視モード、熱探知センサーに、切り・・・・・・」


「させるわけ無いだろうっ、はぁっ!」


サイボーグが感知センサーを切り替えようとするが、オレはヤツの頭を掴んで、雷撃の魔法を低威力で放つ、電撃を浴びて機能を一時的に停止したようだ、とりあえず、サイボーグの関節だけは、その場で使えなくしておいた、そうしないと、後々、旧式でも面倒な相手になるからだ。

痛みを知らず、ある程度、対弾製に定評がある、キサラギ重工製の旧軍用モデルだと光が収まった

通路で相手を見て、それが別った。


「アイリス、とりあえず、ビル内の敵は片付けた、これから、攫われた被害者の捜索に当たる」


《了解しました》


辺りを改めてみると、どうやら此処は連中の【取引】に使われる場所らしい、もし何かの拠点なら

それなりの警備がいるが、これだけ、ザルな警備だと、どうやら、此処を引き払う準備でもしていたのだろう、念のため二回の人が入れそうなフロアは念入りにチェックしておく、三階は、明らかに使われていない様だ、三階に通じている階段は壊れたままだし、エレベーターも撤去されていて、上には上れない、奥の部屋に人が居る気配がしたので、慎重に身を隠しながら、小型カメラで部屋の中を

慎重に窺うと、椅子にロープで縛られている、女性が独りだけ、此処まで来ると古典的で笑えてくる。

ドアを開け部屋に入った瞬間、手斧を片手に天井に隠れていた男が飛び掛ってきた


「な、なにぃ」


「奇襲と言う点では、良いタイミングだったが、それだけなら、オレの相手は不合格だ」


もし、これが、オレでなかったら、此処で終わりだっただろう。

手斧がオレに振り下ろされる瞬間、素手で刃を粉々に砕いてやり、ついでに、最後の相手も気絶させて、身体を拘束しておく、そして、椅子に縛られて、気を失いうなだれている、女性を改めてみると・・・・・・ 彼女はオレのよく知っている人だった。


「エレンさん、こんな所で何をしているんです?」


「ふぁ~あ~、よく寝た、あら、アルバート君、オハョ♪

ああ、これね、最近、うちの担当の所でも、行方不明になる子が沢山いて、単独で囮捜査中だったんだけれど、ドジしちゃって、このザマよ。

ま、レアナさん辺りが、貴方に依頼でもしたんじゃない? 私だって特殊能力が有る方だし

連中の中にも、私も事と私の価値を知っていて、殺さなかったみたいだしね」


はぁ・・・・・・ この人、相変わらず無茶をしてるよ、実は、オレ達強化兵士の情報を、こっそり軍の良識派に流したのはこの女性ひとだったりする、それだけでなく、オレ達に感情プログラムとかを

組み込んだり、ある程度の思考の自由も持たせたのも、彼女だった。

そして今では、対モンスター掃討治安維持部隊の副官をしていて筈なんだけれど

一体、どおして、こんな所に居るんだ? と、考えていたら、彼女の方から

ある程度、俺に情報を教えてくれた。


それを一通り聞いた、オレは彼女の拘束を解くと、半分呆れながら、事務所に帰ることにした。


まさか、この後、更に憂鬱な気分になる事が起きるとも、露知らず・・・・・・。

イメージが固まったら、連続作品にしてみたいです。

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