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異世界コソコソ活動記  作者: クレバニ
3/3

3話:ウサギ(仮)と狼(仮)

「ウサギ?」

音がした方を見てみると、草むらからウサギが顔を出していた。

耳をピクピクさせながらこっちを見ている。

実際の名前はウサギどうかしらないけど、日本にいるウサギにそっくりだ。

これはいい機会だな。早速スキルを試してみるか!

(スイッチでてこい!)と念じると右手の中に小さな四角い箱が生まれた。家の壁についてるやつそのもので、しかもプラ製。

今はオンに入っているからオフに切り替えてみる。

するとさっきまでこっちを見ていたウサギ(仮)が急にキョロキョロし出した。

近づいてみても逃げる様子がない。

「るーるる」

声を出してみる。逃げない?足音をたててみる。逃げない。姿ばかりか音まで消えるらしい。どういう原理?

「これは…。」

不思議だけど、まぁ異世界だしな!便利な事に変わりないし。

「触ると流石に気付くか?」

よし、頭を撫でてみよう。

そう思って1mほどまでの距離を詰めようと足を踏み出した時、上から何かが降ってきた。


さっきまでウサギ(仮)がいた場所に狼がいた。ウサギ(仮)を口に咥えて。

しかもでかい。見た目は狼なのにライオンの2倍くらいありそうだ。やべっ。これ死んだわ。

と一瞬生を諦めかけたけど、俺は今透明人間なのだ。

案の定、狼はウサギを口に咥えたまま凄まじい速度で去って行った。

てか、あの狼、上から降ってきたってことはこの岩山の上にいたのか?

スイッチをオンにしたままだったら確実に食われてたよな。

まあ助かったからいいか。この先滅多なこと がなければスイッチはオフにしたままにしよう。

そういやステータスの確認の途中だった。 先にアイテムボックスの文字に注目してみる。



アイテムボックス:異世界人である

道葉創一がもつ無二のスキル。

物質を異空間に収納することができる。

異空間は容量無限で時間経過しない。

収納する時は物に触れながら念じる。

取り出す時には取り出したいものをリスト から選び念じればよい。

因みにこのラシュグランドにこのような

スキルは存在しないので、注意が必要だ。



なんというか色々気になる説明文がでてきたな。というか何だ?ラシュグランドって。

まぁ恐らくこの異世界の名前だろうけど。

マジで誰が書いてんの?アドバイスまでくれてるし。

アイテムボックスは存在しないとは。

バレたら間違いなく大問題になりそうだ。 まだ誰にも会ってすらないけどね!

ちょっと試してみるか。

そこらに落ちている石ころを拾って念じる。

おっ、消えた。

リストを開くと



石x1



とステータスと同じように視界にでてきた。

その後は目についた石や雑草を適当に収納しながら岩山を迂回する。

因みに岩山を収納しようとしたが無理だった。

理由はわからん。

あとステータスの他の項目を注視してもあれ以上の表記は出てこなかった。

パラメータは見れないのかもしれん。

まぁおいおいわかってくるだろう。



岩山からさらに30分ほど歩くと森に着いた。

その間、何も起きず。

しいて言うならリストの石が254個まで溜まった。

99で一杯ではないらしい。次は999だな。

あと一つ気になったのが、この世界に来て1時間以上歩いているのに、全然疲れない。

日本にいた時なら間違いなく足が痛くなっる筈だ。

やはり、身体能力に異世界補正がかかっているのか?

リストから石をとりだして握ってみる。

割れない。

なんだよ!ここは割れるとこだろ!逆に少し手が痛くなった。

なんか中途半端なんだよな。

そんなこんなで森の中を歩いていると、少し先に木の柵が見えてきた。

おっ!ついに第一村人発見か?




木の柵に辿りついた。

ここはやはり村のようだ。家の屋根が見える。

そのまま柵の周りを歩くと門が見えてきた。

門番らしき人が槍をもって立っている。

何だ、人間か。

森の中だからエルフを期待したのに。

そのまま門番の横を通り過ぎて村の中へ入った。

メイン通りらしき道を歩いているとベッドの絵が書かれた看板を見つけた。

扉を開けて中に入る。

「いらっしゃ、あれ?気のせいか?扉が開いた気がしたんだが…。」

店主らしきおっさんをほっといて置いてあるソファーに座った。


「ふぅ。」

やっと一息つけたぜ!いやー、スキルを試す意味で色々無視したけど、やっぱり誰も気付かないみたいだ。

流石に扉が開くと違和感が生じるみたいだけど。

あと言葉は通じるようで助かった。

よし!そうとわかれば早速村の中を物色しつつ、情報収集だな!










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