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異世界コソコソ活動記  作者: クレバニ
1/3

1話:ここどこ?

いきなりだが、俺は存在感が薄い。みんなが想像するより3倍は薄い自信があるね。

修学旅行でバスに置いていかれたことは1度や2度ではないし、家族旅行に置いて行かれ、リアルホームア◯ーンを体験したこともある。(泥棒は来なかったけど)

自分の影が薄い事気付いたとは小学校3年の時だった。出欠確認で何故か俺の名前だけが飛ばされ、先生に声をかけると

「ん?あぁ、すまんすまん。忘れてたよ。」

と言われ、その頃から度々呼び忘れられたり、班分けで俺だけ1人になったりすることがでてきた。

最初はクラス全体からのイジメか!?と思い焦ったが、へんな嫌がらせをされるわけでもないし、俺が声をかけるとその都度「ごめん忘れてた!」とか「あれ?いたの?」と、悪意ゼロで皆が言っていたので、そうではなかったのがせめてもの救いだった。(ショックはうけたけどね泣)

そんな影の薄い俺だが、何故か今草原の真っ只中にいる。何故だ?つか、ここどこ?


あれは俺が下校している時だった。

近所にある公立高校からの帰り道、いつもの道を歩いていると、道路の端に小さい水溜りを見つけた。

昨日まで雨が降っていたので、全くおかしくはないが何故かその水溜り、底が見えなかったんだよ。水は透明なのに、底が暗くなっていてまるで深い穴があいているように見えたんだ。

「ん?なんだこれ。」

ちょっとした好奇心で俺はその水溜りに足をつけてみることにした。今思えばなぜそんなことをしたのかわからん。靴だって濡れるのに。そして靴底が水溜りについた瞬間!

「うぇ!!??」

いきなりすごい力で足を引っ張られた!驚いて離れようとしたけど、なぜか体がいうことをきかない!やばいヤバイ!そして一気に膝までつかり

「誰か!誰か男の人よんでー!!」

俺は懸命に叫ぶがその道はジモティーしか通らぬ裏道。見える範囲には誰もいない。

「マジヤバイって!助けてー!」

そうこうしているうち、いつの間にか腰まで沈み、そのまま顔が沈むと同時に俺は意識を失った。


そして、気付けば草原。うん。何で?しかも濡れたはずの服は乾いてるし。夢?吸い込まれたのが夢なのか、今が夢なのか。

頬をつねってみる。痛いな。しかも肌に感じる風や足元に生える草の感触があまりにリアルすぎる。

スマホをだそうにも吸い込まれそうになった時にカバンごと手放しちまったし。

「うーん。どうする。取り敢えず歩くか。」

そう決めた俺は遠くに見える岩山を目指して歩き始めた。

30分程(時間がわからんのであくまで体感だが)歩いたところで目指していた岩山に到着した。

かなり大きい岩だな。高さ10m、幅は20mはありそうだ。草原の中ではかなり目立つ。 一先ず腰を下ろし、休憩する。

歩きながら考えたけど、ここって地球じゃないかもしれない。何故こんな突拍子もないけとを言うのかといえば、頭上に土星のような星が見えたからだ。

そう、あの輪っかのついた星。あれに似たようなのがはっきりと、輪っかまで、キレイに見えているのだ。おかしい。どう考えてもおかしい。

歩き始めて気付いた時には5度見したよ。まあ頭上といっても遥か遠く宇宙にあるんだろうけど、ここが地球ならあんなの見える訳ないもんな。

となるとここは他の星ということか?いや

待てよ?そういえば昔、本屋でたまたま目にした本にこんなタイトルのがあった。

《異世界転移した俺》

少し興味を惹かれパラパラとめくったがあれに書いてあったような状況に似ている…。

確かあの本の場合は朝起きたら砂漠のど真ん中にいて、しかも頭上に月が2つ、だったか。まさかな。いや、しかし、試す価値はあるか。

「ステータス」

俺はそう声にだしてみる。すると


名前:道葉創一みちばそういち レベル:1

年齢:17

容姿:普通

種族:人

スキル:存在感スイッチ(状態:オン) アイテムボックス


「おぉ!?」

でたよ!!ステータスが!視界の右上の方にはっきりと見えている。

まさか本当にでるとは… あの本の通りにしたら出たってことは俺、マジで異世界に来たのか?

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