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1章 柳沢家の事情 2

幹人様がパジャマを着替え終わったら、一緒に階段を降りて朝食に向かう。


「ふぁー。」

普段の目の半分の大きさしか開いていない幹人様が大きなあくびをする。


「眠そうですが、昨晩何かしていたのですか?」


「ちょっと、学校の課題が出来なくてね。」


「それで、結局終わったんですか?」


「終わったよ。半分。」 ニヤニヤ顔で僕に向かってこう言った。


「だからさ、残りの半分オマエがやってよ。」


「えっ! またですか。」

幹人様は、容姿端麗、スポーツ万能、人当たりも良く、まさにパーフェクト!

    勉強以外は。

幹人様がこういう人だということは、つまり僕も

     容姿端麗、スポーツ万能、人当たりも良く、まさにパーフェクト!

    勉強以外は。  ということになる。


「幹人様が出来なかった課題が僕にできるワケないじゃないですか。」

このセリフは一週間に一回のペースで発言している。  さすがに言い飽きている


「またそのセリフかよ。もっとさー他に言う事ってないの?」

呆れたポーズをとりながらため息を吐く


····これは、さすがに怒っても良いと思う。 どうだろうか。


「誰が言わせてんだよっ! 誰がっ!」

久々にキレてスッキリした。 と、同時に体中から血の気がすごい勢いで引いていく。

み、幹人様にキレてしまった! 朝着替えたばかりの仕事服が冷や汗で湿っていく


恐る恐る後ろを振り向くとそこに幹人様の姿は無かった。

「どこに行ったんだろう」

  でも良かった。僕がキレた所はどうやら見られていなかったみたいだ。


今日はツイてるな。 

        と、最高の1日が始まった

                    はずだった。

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