序章2
今現在2054年、この時代は正式に人間のクローンの製造が認められている国である。 クローンの製造は世界の先進国はもう取り入れている国がほとんどだ。
でも、どこの国でもクローン人間がほいほい居るわけではなく、クローン人間を所有しているのはこの柳沢のような金持ちぐらいで、クローンは一体製造するのに、何億もするらしい。
だから普通の人間が到底買える代物ではないということだ。
2020年頃までは、どこの国でも動物のクローンは普通に作られていたが、人間のクローンの製造は法律で固く禁じられていた。
どうやら、「人権」というのが関係してるみたいのだが···
35年近く経った今、人間のクローンが普通に製造されていて、現に僕みたいにこうして生きている。
だが、不思議なのが法律で固く禁じられていた人間のクローンの製造が許可されたのか、ということ。
その真実を知るのは世界で、たったの3人だけらしい。
まぁ、僕が考えてもどうもならない事なんだけどね。
毎晩、寝る前にこれを考えてから寝るのが習慣みたいになっている。 一種の病気みたいなもんだ。
「ふぁ~。もう30分も考えてるし、そろそろこの病気治さないとな···」
とにかく早く寝ないとな。 なんていったて柳沢家の朝は早いのだから。