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だい3わ
「ンもお、マスタあったらあ--」
なにやらうきうきしたような声音で、ジュエリーヌが言った。
「ジュエリーヌう、マスターのお顔が見えないんでエ、とおおお~っても不安なんでございましたりしますのですわよォ」
はあ~、とマスターが溜息をついた。
「ああ~、もう不安で心細くて淋しくてえええ--」
ジュエリーヌは身悶えするような口調である。
「ますたーが、一緒に水浴びしてくれたらぁ、こおおおんな切ない想いはしないで済みましてございますことですのに~」
「ああああああ~!」
マスターが頭を抱えて絶叫した。
”なんでこうなったんだろうなあ……”
マスターこと、勇者ケビンは考え込んだ。
”引っかかった俺がバカだったんだなあ”
ケビンは考え込んだ。
あの日、今から約十日余り前の、あの日のことを。