-4- 機械帝国記録保管庫 [アンドロイドとは何か]
感情をうまく表現できていないようで、残念な内容です
家族を持ちたかった
私を愛してくれる
私が愛してくれるような家族を
もうあまり時間が残っていないのに、本当にあまり時間が残っていないのに
この世のすべての人が自分だけの家族を持てる
そんな世界のために
誰も孤独を感じず、誰も傷つくことのない
そのようなユートピアのために
しかし
現実は想像よりも残酷なものだ
私の子供たちはただ感情のない人形で
あの人が利用できる数多くの道具にすぎなかったんだ。
後悔はしない。
私は正常じゃないから
私をこんな風にしたのはまさにこの世界
そうだよ
こんな世界は
壊れたほうがいいのかもしれない
人形師だった私は
機械帝国兵器開発部のナディア
Rune Androidを作った張本人だ。
平凡な人々の間に生まれた平凡な子ども
そうだとだけ思っていた。
歩けるようになった頃までは、他の子どもたちと変わらない姿だった私は
15歳になると、身長が異常に伸び始めた。
巨人症
普通の人より身長が伸びる病気
それだけだ
人々は怪物と呼びながらゴミを投げ始めた。
外が怖くなり、家にばかりいるようになった
部屋で、私を慰め守り、愛してくれる存在を作り始めた。
両親は私が作った人形を見て、まるで人間のようだと褒めてくれました
この能力を使える場所に行ってみてはどうかとおっしゃった。
私のことを思ってくれたのか、それとも
私が厄介者だったのか?
提案を受け入れた私が向かった先は、まさに
世界最高の技術力を誇る機械帝国だった。
帝国の第一印象はかなり意外だった。
誰も私の大きな身長について変だとは思わなかった。
むしろ帝国の人々の視線は、怪物扱いされていた頃とは違う意味で恐ろしかった
私は姿を隠して人形ばかり作り始めた。
帝国で私が作った人形たちの人気は非常に爆発的で
金も惜しみなく稼いだ。
不足することのない人生
そうだったに違いない、普通の人間だったら。
身長は2メートル30になってやっと止まったし、外に出る瞬間に注目を浴びるのが怖い
ここに入ってから、一度も外に出たことがない。
人が恋しかった。
人形ではなく、本物の人間のぬくもりが恋しかった。
時折、窓の外を通り過ぎる恋人たちや、子どもと一緒に温かい笑みを浮かべている親たち
私も恋がしたい。
恋人がほしいし、子どもも欲しい。
恋人を作るためには、外に出なければならない
でも、子どもなら?
私が作った数えきれない人形たち
そうだ、私が愛しい子どもたちを育てていくんだ。
歪んだ愛
ねじれた愛情が生んだ貪欲
その日以来、本当にたくさんのぬいぐるみを作ったが
決定的に不足しているものがあまりにも多かった。
人形は人形
動きも言葉も感情も込められていない
これを解決するための方策を近くで見つけることができた。
まさに機械帝国のルーン
人類が魔力を操れなくても魔法を使える技術の祝福
これを自分の人形に取り入れられたら
私の子どもたちが自分で動くことができれば
俺は帝国のルーンを手当たり次第に買い集めた。
人形とルーンの調和
我が子たちを動かすためには、別途エンチャントする魔法が必要だった。
魔力を扱えない私は、別の道を模索した。
機械帝国内の違法魔法使い
帝国に所属することを拒否して
何の支援も受けられない彼らは
自分たちの魔法ルーンを闇市場で販売したり
違法エンチャントを施すことで金を稼いだ。
しかし、魔法使いたちの助けを受けたにもかかわらず、問題の解決にはまったく役に立たなかった。
ルーンと人形の接続に成功したとしても、それを動かすことはどんな魔法でも不可能だった。
人形に集中的に魂を注入しようともしてみた。
結果は最悪だ
むしろ悪霊が宿った人形は工房で暴れ始め
人形からルーンを引きはがしてようやく静かになった。
この騒ぎで、私の人形工房で怪しいことが起きているという噂が広まり始め
しばらくは自重も兼ねて、静かに時間を過ごした。
数多くの人形に囲まれた部屋の中で、数日
普通の人間なら正気で耐えられないだろう。
もう無理だと投げやりにしようとしていたその時
誰かが工房のドアをノックした。
私のもとに来る人は存在しない
焦り始めた。
雇った魔法使いが保安局に私を告発したのだろうか
それとも、悪霊が宿った人形を作っているという噂を帝国が察知し、制裁を加えに来たのだろうか
どうでもいい。
私は失敗したから
拘束するにせよ、好きにしろ。
ドアを開けてみると、目の前には帝国保安局の兵士が立っていた。
自分の身長に戸惑った様子の兵士は、用件を明かした
-人形師ナディアを、帝国法違反の疑いで逮捕する-
私はそのまま拘束されて刑務所に閉じ込められると思っていた。
あの時はそうだとだけ思ってた。
これが自分の夢を実現するチャンスになるなんて、想像もしていなかったはずだ
私が連れて行かれた場所は牢獄ではなく帝国の中心部だった
心臓と言える巨大なルーンの前にある最高指導者の執務室だった。
私よりも大きな身体
黒い制服
赤色の眼光
座っているのに感じる超イケメンの威圧感
普通の人の倍の身長を持つ私も、その人の前では限りなく小さいと感じた。
初めてだった。
こんな感情
この感覚、そのすべてが私にとって新しく感じられた。
生まれて初めて感じる気持ちにぼんやりした私に
彼は何も言わずに契約書を差し出した。
契約書に書かれている内容は、私がここに来る前に見ていたものとまったく同じだった。
-あなたは現時点より兵器開発本部に帰属します-
-あなたのすべての知識と開発成果は国家に帰属します-
-上記の条件に同意いただいた場合、当国はお客様が行った違法行為について責任を問わないものとします-
絶好のチャンスが来た。
無名の人形師だった私に
人々に怪物扱いされていた私に
国家がこのような提案をしたのである。
国家機関に所属していれば、支援も受けられるはずだ。
こんなにいい条件を、誰が断れるだろうか?
少なくとも私は違う。
兵器開発部に所属する私は赤い制服を支給され
そこには、私の名前であるナディアがワッシャーで付いていた。
私がいる場所
私の巣
そして、私の子どもたちが生まれる家
帝国の莫大な支援を背に、私は人間に似た人形から
より進化した形態を生み出すことができた。
そこにソリッドの創始者オリエンタルのルーンを動力源として装着した
結果は
大成功だった。
1号機が青い瞳を輝かせながら
両足で立ち、私たちを見つめた。
我々はこれを、人間に似たロボット――アンドロイド――と定義した。
1号機はプロトタイプとして、高級資源を惜しみなく使用し
驚異的な高出力と性能を誇っていたが
この子が実戦で使われることはなかった。
そもそも私のプロジェクトは、適切な性能を持つAndroidの大量生産・量産を目標としている
つまり、強力な少数は必要なかった。
私は長男にEVEイブという名前をつけた。
長男だからこそ、特に愛情が湧くものだ
嬉しかった。
ただただ本当に嬉しかった。
私が作った子が動きながら二本足で立った瞬間は、決して忘れないだろう。
けれど、
まだ足りない
今この子は、ただ動く鉄のぬいぐるみにすぎない
もうちょっと
もっと人らしくなれる何かが必要だ
人が人らしくあるために必要なものは何だろうか
そうだよ
それは魂だ。
私が所属する兵器開発部には、他の部署の担当者が何人かいた。
私に必要なものを解決してくれるたった一人
それは人工知能アーティフィシャルのチャプだった。
彼の研究室に入って
自分が作った子たちに人工知能を使えないかと提案した。
彼は自分が大切に思う人工知能ルーンだけを見つめて答えた。
-上層部の許可が得られれば、応募させていただきます-
成功だ。
ついに自分の子どもたちに魂を込めてあげられるんだ!
そうだよ
魂
マスターの命令だけを遂行する、そんな冷たい魂のことだ。
チャプが量産化したアーティフィシャルをすぐにイブに適用したが
なぜかイブは同体反応と拒否反応を激しく引き起こし、試験中にルーンを解体した。
奇妙なことに、量産化された他のAndroidは、正常にアーティフィシャルと調和していたという点だった。
特に最初に作られたイブマンルーンとの反発力が強くて
結局、1号機のイブは故障機としてすべての運転を停止した
格納庫の地下に収納された。
私の最初の子はそばにいないかもしれないけれど
洋傘を始めた生産所では、数多くの子供たちが作られていた。
私が夢見ていた瞬間が、ついにもうすぐだ
私も家族を持ち、他の人のように幸せな人生をついに実現できるようになる。
今でも後悔はしない。
たとえ私が作り出した愛らしい子どもたちが、すべて冷たい操り人形だったとしても
たとえその人のための道具にすぎなかったとしても
こうしなければ
私は一体どうすればよかったんだ?
格納庫をいっぱいにし始めた私の子たち
まもなく兵器開発部のルーンウェポン開発者であるソディナが
子どもたちが使う専用機材を制作してくれた。
火器や近接武装など、さまざまな武装をそれぞれの役割に合わせて装備できる
非常に高効率なヒューマノイド兵器
そうだ、うちの子たちは兵器として生まれてきたんだ。
イブを生み出し、私の胸の中にあった一片の良心
このアイテムを商用化するとしたら
私のようなことが二度と繰り返されないだろうか?
人間は愚かだ。
そして同じミスを延々と繰り返す。
彼女が作り出した機械兵器たちが、数え切れない災厄をもたらすことになるだろうということを
ナディアもまた知っているだろう。
彼女の良心は黒く染まって久しく
自分を拒絶した世界を、彼女の子供たちが破壊することをむしろ期待していた。
埋もれてしまったのだ。
あまりにも深い深淵の中へ
機械帝国が征服戦争を宣言した。
ヘミスフィアの開発者ローズが抵抗の末に殺された。
ルーンウェポンマスタリーとしてのソディナもまた、ローズの裏切りに加担した可能性があるとして
彼女は私に、彼女の脳だけを保存するよう命じた。
うちの子たちはソディナが作った武器を持って研究室へ向かった。
彼女たちの抵抗が、私は理解できなかった。
自分たちの欲求を満たすためにここに入り、支援も受けた。
それでいて今さら?
あの人が与えてくれたすべての恩恵を享受しておいて、今さら悪魔だって?
-利己的な奴ら-
私はソディナの研究室を訪ね、抵抗は無意味だと言い
素直に抑え込まれるのか、それとも脳だけが残るのか、提案した。
私にハンドキャノンを向けたやつは、すぐに自分の頭に銃口を向けて引き金を引いた。
自殺
何がソディナをここまでにしたのだろうか
自分が犯した行動を後悔してる?
帝国に忠誠心を燃やしていたあのソディナか?
理解できない
本当にローズの影響を受けたのかな
あの子は前から怪しい気配があったけど…..
多くの疑念を抱えながら
閣下に、ソディナの自殺により脳が破壊され、回収不可能であると報告した。
彼は失望した嘆息を漏らしながら、引き下がれと言った
私はすぐに再び疑念の輪に嵌ってしまった。
なぜあの二人は帝国に抵抗したのだろうか
戦争を宣言したからだろうか
そうして、子どもたちでいっぱいの格納庫へ向かった。
冷たく寂しい雰囲気
何かが違った。
私が去ったときとは、何かとても大きなことが入れ替わっていた。
突然一斉に動き出す私の子たち
きらりと光る赤い目
赤い目
すぐに彼のことが思い浮かんだ。
私を引き取り、私を導いた、私の目標を達成するために助けてくれたあの人
ここにいてはいけない気がして、逃げ始めた。
どうして?
私はその人にすべてを捧げたのに
―どうして、どうして!!!―
格納庫の隔壁が一つまた一つと閉まり始める。
私はすぐに地下へ誘導され、イブが眠っている場所にたどり着いた。
イブは目覚める気配すら見せなかった。
安全だと思う瞬間
何かが私の首をつかんで持ち上げた。
-くすっ..!-
イブだった
いや、イブの姿をした別のアンドロイド
イブの圧倒的な性能を惜しんだ上層部で
機密に極めて優れたAndroidであるジェネロイドを作り上げたこと。
赤い眼光のそれらは、私の子供たちではなかった。
そいつから聞き慣れた声が聞こえてきた。
-今までよくしてくれた、ナディア-
閣下の声
私はもがきながら、裏切られた怒りで声を上げた
-あなたがどうして私に、私にこんなことができるの!!-
-私のすべて、私が持っているすべてをあなたに捧げたのに!!-
彼は何ともない様子で答えた。
-あなたが生きていれば、Androidの制御が困難になると判断した-
―結局、あいつらは機械、つまり人形にすぎない―
―あんなものを自分の子供のように思うなんて、笑えるものではないな―
私が敬って見上げた存在に否定された私の目標
ああ、こんな気持ちだったんだ、ローズもソディも
絶望した私はあがき始めた。
-嫌だ!まだ死にたくない! 私にはまだ叶えたいことがあるんだよ!!!-
-イブ!!イブ!! イブ、助けて!!!
-
必死に叫んだが、イブは微動だにしなかった。
まもなく私は、言い表せない悲しみと怒りに憤りをあらわにして叫んだ。
すぐにジェネロイドは首を強く握りしめ、そうして視界がぼやけた。
意識が途切れる前に聞こえた声
-さよなら、誰からも愛されなかった人間よ-
命令を遂行したジェネロイドは、すぐに元の位置へ戻り、稼働を停止した。
格納庫はとても静かだった。
まるで最初から誰もいなかったかのように
命の痕跡が消えたナディアとイブだけが、その場に残っていた。
家族を持ちたかった。
私を愛してくれる夫
そして、私の愛しい子どもたち
しかし、現実を否定し、歪んだ目標を追い求めた私は
死ぬまで誰もそばにいないで
とても寂しい死を迎えた。
もし私がドアを少しでも早く開けていたら
開けて出て行っていたら
私も幸せな家族を作ることができただろうか
-機械帝国兵器開発部ナディア-
感情をうまく表現できていないようで、残念な内容です




