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【第一章完結】抜きゲーみたいな世界に転生した童貞〔オレ〕は嫁を100人作ると決心した! ※決心しただけなので出来るとは言っていない。でも出来なきゃ死ぬらしい……  作者: 日之影ソラ
第一章 転生したけど死にそう

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結婚、二人目④

 バタンと扉が勢いよく開いた。

 立っていたのはカナタだ。

 彼女は覚悟を決めたようなピシッとした表情で、ベッドで押し倒されている俺を見る。


「カ、カナタこれはその……」

「悪いことはしていないぞ? 私はもうタクロウの妻だ」

「知ってるよそんなこと! でもな? あたしだって譲れないものはあるんだ!」


 そう言いながら駆け足で俺たちに近づき、俺に跨るジーナを押しのける。

 強引に引っぺがし、俺の首に手を回して――


「ん!?」

「――!」


 キスをした。

 俺にとって、おそらく彼女にとってもファーストキス。

 強引で、乱暴で、だけど温かいキス。

 驚いた俺の視界には、カナタの顔でいっぱいだ。

 暗い部屋でもわかるくらいに、彼女は頬を赤く染めている。


「カナタ……?」

「タクロウの初めてはあたしが貰う。誰にも……ジーナにもあげない!」

「カナタ……」

「ジーナのことは認めてる。タクロウは百人と結婚しないと死ぬ運命だからな! あたしだけを見てくれるわけじゃない」


 なんだか申し訳ない。

 心から謝罪したい気分だが、カナタはそれをさせてくれない。


「いいんだよ別にそれは。あたしはタクロウが幸せになってくれたら嬉しい。でもやっぱり、一番になりたいんだ。これからどれだけ嫁が増えても、あたしを一番見ていてほしい。だから勝負だ!」

「――! カナタ……」

「どっちがタクロウの一番になれるか! あたしは負けないからな!」

「……ふふっ、さすがタクロウを最初に射止めた女性だ」


 カナタの勝負宣言に、ジーナは呆れたように笑った。

 続けて彼女は俺に視線を向ける。


「なら、タクロウに決めてもらおう。タクロウはどっち一番にしたい?」

「――俺は……」


 どちらのほうが好きか。

 複数の女性と結婚する以上、優劣は生まれてしまう。

 どちらも好きだけど、選ばないといけない場面はあるだろう。

 今がそうだ。

 俺の初めてを一緒に過ごす相手を、俺が決める。

 どちらかを選ぶなら、俺は――


「ジーナ」

「――! ……」 

「ごめん。初めてはカナタがいい」

「――タクロウ」

「そうだろうな。知っていたさ」


 そう呟き、ジーナはベッドから降りる。

 

「順番飛ばしなど、騎士のすることではなかった。カナタ、最初は君に譲る」

「ジーナ……いいのか?」


 ジーナは小さく頷いた。

 少しだけ悔しそうに。


「でも、一番になるのは諦めない。私がタクロウの一番になる。勝負にはのった!」

「――ははっ、そうでなくっちゃな! あたしも負けない! あたしたちはライバルだ!」

「ああ、そしてタクロウの嫁でもある。だから一緒に」

「おう! 一緒にタクロウを幸せにしよう」


 この時、二人の妻に囲まれて思う。

 俺も彼女たちを幸せにしたい。

 全身全霊をかけて。


 だからこそ――


  ◇◇◇


 朝がやってくる。

 身体が重い。

 理由は両隣で気持ちよく眠っている二人の女性にある。


「……夢じゃないんだな」

 

 二人を起こさないようにゆっくりと起き上がる。

 時計を見ると、普段起きる時間より一時間以上速かった。

 昨日は初体験に加え二連戦で、身体がどっと披露している。

 にも関わらず、目覚めてしまった意識は眠気を忘れて、動きたい気分だった。

 なんとなく外に出て、朝日でも浴びようと宿屋を出る。

 外に出ると朝日が昇り始めている頃で、少し肌寒い。


「昨日はお楽しみでしたね」


 おなじみのセリフが聞こえた。

 俺は振り返る。


「珍しいな。お前が早起きなんて」

「眠れませんでしたからね! お隣さんが随分とハッスルされていたようで」

「くっ……」

「すっごく声が漏れてましたよ? 隣が私でよかったですね」

「……そ、そうだな」


 恥ずかしい。

 二人には黙っておこう。


「童貞卒業おめでとうございます」

「……おう」

「短期目標はこれにてクリアです。これで死亡確定は回避できましたよ! やりましたね」

「首の皮一枚って感じだけどな」


 一年以内に百人と結婚しなければならない。

 もうすぐ一か月だが、未だ二人。

 先は長く、絶望的だ。

 

「けど、なんでかな? 悲観的な気分より、期待してる」

「いいことですよ。前向きなほうが上手くいきますし、人生楽しんだもの勝ちです」

「……お前は楽しいのか?」

「微妙です!」


 即答かよ。


「だって望んでこんな生活しているわけじゃないですから」

「お前のミスだけどな」

「タクロウが性欲魔神だったせいですよ。おかげでとんだ災難です」

「こいつ……」

「でも、悪くないですね! 下界での生活も!」

「――! そうか」


 それならいい。

 楽しいことばかりじゃない。

 辛く大変なことのほうが多いけれど……。


「二度目の人生のほうが、充実してる」

「引きニート生活よりはいいですよ」

「だからニートじゃねー」

「似たようなものじゃないですか」

「全然違う! いい加減お前にはそこんところを理解させたほうがよさそうだな」

「そんなことしてる暇ありますか?」

「あるだろ。片手間でいいんだ。どうせ一年後には全部決まってる。だったらやりたいこと、何もかもやってやる!」


 せっかくの二度目の人生、楽しまなきゃ損だろ?

 後ろ向きに生きるより、前向きに生きたほうが上手くいく。

 偶にはいいこと言うじゃないか。

 俺は改めて決意する。


「必ず嫁を百人作って生き残ってみせるぞ! ちゃんとサポートしろよ、ポンコツ天使」

「ポンコツじゃないですよ! 私ほど優秀な天使は他にいませんからね!」

「よくいうよ」


 まぁ確かに、飽きない奴だってことは認めるよ。



【作者からのお願い】

これにて第一章は完結となります!

ここまで読んで頂けた方、ありがとうございました!


二章も誠心誠意執筆中ですが、ちょっと今後どうするかは皆様の反応をみつつ検討します。

もしよければ、評価★などで応援して頂けると励みになります。


それでは今後とも本作をよろしく!!!

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