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【第一章完結】抜きゲーみたいな世界に転生した童貞〔オレ〕は嫁を100人作ると決心した! ※決心しただけなので出来るとは言っていない。でも出来なきゃ死ぬらしい……  作者: 日之影ソラ
第一章 転生したけど死にそう

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新婚生活ひゃっほー!④

 俺とカナタの声が重なる。

 ビックリはした。

 予想の中には会ったセリフだけど、まさかこの状況で言うとは思わなくて。

 呆気にとられるカナタに対して、ジーナは詰め寄りながら続ける。


「カナタと言ったな? 君は大きな勘違いをしている。男というのはすべてケダモノなんだ。関われば食われてしまう恐ろしい生き物なんだ」


 ものすごい偏見が飛び出したな。

 

「加えてその男はどうだ? 誰であろうと女性なら手を出す色情魔だというじゃないか」

「おい誰だ? 余計な二つ名を追加したのは」


 性獣じゃなくて今度は色情魔?

 どんどん不名誉な通りながら増えているんだが?

 誰なんだよ!

 ちょっとユーモアのある二つ名を広めてる奴は!


「ひゅーひゅひゅー」

「……」


 隣でへたくそな口笛の音が聞こえた。

 コンマ二秒で察する。


「またお前かぁ!」

「嘘は言ってないじゃないですかぁ!」

「嘘しかねーだろうがぁ!」


 俺がサラスに怒っている傍らで、ジーナは構わず続けて語る。

 男に対する偏見、自己主張。

 彼女が思い描いている男の像は、ほぼ犯罪者だった。


「すぐ女に手を出し欲情するのが男だ。この男はその中でも典型だろう? すぐに浮気をする。悪いことは言わない。傷を広げる前に別れたほうがいい。君のためだ」


 横目に聞いていたが、徐々に腹が立ってきたぞ。

 さんざん言われ慣れているとはいえ、まるで俺と結婚したのが悪手みたいに言いやがって。

 結婚できない奴の僻みか?

 ここは一発、男としてハッキリと言ってやろう。


「あのですね。俺たちはちゃんと女神に認められて――」

「いい加減にしろよな」

「――!」


 俺の言葉を遮ってカナタが言い放つ。

 少し驚いた。

 声色がいつもより少し低く、明らかに怒っているのがわかったから。

 俺はカナタに視線を向ける。

 声だけじゃない。

 表情もいつになく怖い。

 完全に怒っていらっしゃる。


「さっきから聞いてたら、タクロウの悪口ばっかり言いやがって……あたしは好きでタクロウと結婚したんだよ! 他人が文句言うことじゃないだろ!」

「カナタ……」


 カナタが本気で怒る姿を初めて見た。

 それが自分のことで怒ってくれていると思うと、心がジーンとしびれる。

 指輪という証明があるから、彼女の気持ちを疑うことはない。

 それでも、改めて実感する。

 彼女の気持ちが俺に向いていることを。


「何なんだよあんた! タクロウに付きまとって嫌なことばっかり言ってさ? ひょっとしてタクロウのこと気になってるのか?」

「なっ……」

「え? そうなの?」


 まさかのフラグが立っていたのか?

 俺の知らぬ間に。


「ふざけないでくれ! 誰がこんな汚れた雑巾みたいなオーラの男に気を向けるか!」

「きっつ」


 即答&罵声。

 さすがの俺でも心に響くぞ。

 汚れた雑巾みたいなオーラってなんだよ。

 そんな雰囲気出てるのか?


「ふざけてるのはあんただろ!」


 そうだそうだ。

 言ってやってくれカナタさん!


「汚れてなんかない! タクロウは綺麗な雑巾だ!」

「そこじゃねぇ……」


 汚れを落としても雑巾は雑巾なんだよ。

 床を拭いたらまた汚れるんだよ。

 そんでみっちり絞られて使い回されるんだよぉ……。


「あ、ごめんタクロウ。雑巾じゃないよな。えっと……タオルだ! タクロウは綺麗なタオルだ」

「タオル……じゃあいいか」

「いいんですか? 人認定すらされてませんよ」

「黙ってろ汚いバケツ」

「私で汚れを落とそうとしないでもらえますか! あとバケツってなんですか!」


 さっきまで険悪ムードだったが、カナタの天然をきっかけに空気が軽くなる。

 俺の中にあった怒りも薄れ、カナタの表情も少し柔らかくなった。

 ただ一人、ジーナの表情はこわばっている。


「ありえない……男なんてすべてケダモノ、ゴミなんだ。私はそうやって教わった。咎落ちになるのだってほとんど男なのがいい証拠だ」

「なんか一人でブツブツ言ってますよ」

「そうだな」


 男にトラウマでもあるのか?

 単に男が嫌い……という雰囲気にも見えない。

 俺のことを疑ったり罵倒するのも、何かしら彼女の琴線に触れるからだろうか。

 まぁ、だとしても仕方がないとは思わないけど。


「話は終わったよな? もう行こう。ギルドへの報告もあるし」

「そうだな」

「ですね」

「ま、待つんだ!」


 ジーナがカナタの手を握って引き留める。

 カナタは呆れながら振り返る。


「なんだよ。まだ何かあんのか?」

「君は本気でこの男と結婚したのか?」

「みりゃわかんだろ? ほら、結婚指輪もあるぞ」

「……」


 指輪はお互いの気持ちが本物で、女神に認められたことの証明。

 この世界における絶対のルールであり真理の一つ。

 薬指に指輪がある限り、俺たちの思いを否定すれば、それは女神様への冒涜になる。

 ジーナは悔しそうに唇をかみしめる。

 そんなに否定したかったのか?

 

「なんでそこまでつっかかるんだ? 俺はあんたに何もしてないだろ? それとも何かしたか?」

「それは……」

「ほらな? 何もしてないのに悪者扱いはさすがに気分が悪い」

「す、すまない……」


 あれ?

 普通に謝っちゃうんだ。

 予想していた反応と違ってちょっと困るな。

 もっと反発してくると思っていたのに。


 この人……別に悪い人じゃないのか?


「と、とにかく男はよくない! 油断すると痛い目をみるんだぞ?」

「痛い目って?」

「夜になるとケダモノになって、寝込みを襲われるぞ!」

「夫婦の営みを犯罪行為みたいに言わないでもらえます?」

「ふ、夫婦の営み……」


 なぜかジーナは顔を赤くする。

 自分で話題をふった癖に何を照れているんだか。


「ま、まさかすでに……」

「いや、まだだけど」

「あ、あたしが覚悟が足りてなかっただけだ! 次はちゃんとやる! タクロウに相応しい立派な嫁になってみせるからな!」

「うぅ、ありがとう、カナタ」

「今ので泣くの気持ち悪いですね」

「お前の宿だけ解約するぞ」

「なんでぇ!」


 サラスがいると険悪な空気にもいい雰囲気にもならないな。

 存在するだけで場の空気をプラマイゼロにする。

 ある意味才能あるよ、こいつ。


「すでに毒されてしまったか……くっ、私がいながら」

「人を毒草扱いするなよ」

「草じゃなくてキノコじゃないですか?」

「だったらお前はラフレシアだな」

「臭くないですよ! ちゃんとお風呂入ってますから!」

「もういい! 忠告はしたからな!」


 プイっと起こりながら背を向け、ジーナが立ち去っていく。


「何だったんだ……あいつ」

「わかんない」

「面白い人ですね」

「……」


 お前にだけは言われたくないだろうな。

 それにしても、なんで男を嫌うのか。

 少しだけ興味が湧いた。

 王国から派遣された騎士ジーナ……彼女はどういう人間なのだろうか。

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