番外編 SS 突如訪れる恐怖
ベニスの裏通りを全力でかける、女の子達がいます。
息を切らして、安宿の一室に駆け込みます。
「ハァハァ、ハァ。追手は無いようなの」
「ハァ、ハァ。私達やり過ぎたのん。消されるのん」
「ハァ、ハァ、ハァ。二人とも何を言ってるの。でも心臓が止まるかと思ったわ」
「まさか、正妻のソフィア様が来るとは思わなかったの」
「あの「フフフ」が怖かったのん。耳から離れないのん。正妻だけが放てる圧力なのん」
「ええ。お人形のように、可愛いらしい方なのに、生きた心地がしなかったわ。トキン様は、ご無事かしら」
「ただでは済まないはずなの」
「なんとか生き抜いて欲しいのん」
ようやく落ち着きを取り戻し、置き去りにした男の子の安否を気にかけます。
「トキン様も心配だけど、私達も今後、どう立ち回るか、考えないといけないの」
「作戦会議なのん」
「まだ、胸がどきどきして、いい案が浮かばないわ」
「お茶でも飲んで、一度落ち着くの」
「賛成なのん。喉がカラカラなのん」
小さな女の子達は考えます。
でもお菓子を食べることに、夢中になります。
就寝前に出した結論は、
「様子見」という名の「現状維持」「問題の先送り」です。
ここまで読んで頂き、ありがとうございます。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。
私のところには、一足早く、
「ストック切れ」と「時間を確保できない」という、イイワケの季節がやってまいりました。
本編を十話くらいストックしてから、連載を再開したいと思っております。
月内の再開を目指して頑張ります。
誤字報告の常連さんへ
いつも誤字報告ありがとうございます。
今日もさっそく訂正させていただきました。
SSのストックが一つあります。
誤字報告の常連さんに、感謝を込めてアップします。
この後、見直して18時か19時になるかと思います。
今後ともよろしくお願いします。




