第3話 ヒロイン登場
待ちに待ったヒロイン。
まあ、作者的にはここまで書くのに結構時間かかったので、待ちに待ってます。
そんな感じです。
ではどうぞ。
異世界 15日目
あのあと2週間程狩りをしていろんなモンスターを狩った。
小屋を拠点に頑張って良かったと思う。
今じゃアイテムボックスは獲物でいっぱい。
嬉しい。
まあ、トイレは二日目に愛用の棒を使って小屋の近くに穴を掘って作った。
俺はあの後、川に走って行って必死に洗った。
今でも初日の屈辱は忘れない。
まあ、嫌な記憶は忘れて今日も狩りに行くか。
そう思って、小屋を出て森を歩いていた矢先。
「きゃああああ!!!」
俺は女性の叫び声が聞こえた
<視点 セイラ>
冒険者稼業を始めて1週間になり私は街にも慣れたし、森の近くの薬草採取のクエストを受けることにした。
まだ、一人で戦闘したことがないので森に入るのは不安だが森の手前に自生してる薬草をとるだけだと思い少しばかり楽観視していた。
最初は順調だった。
薬草は結構な頻度で見つかった。
私はそれが楽しく思えてしまい薬草を探すのに夢中になり、気づいたらそこは森の中だった。
気づいた時にはもう遅い。
私は道に迷った。
森に入るつもりではなかったので、森の地図もなく、持ち物も食料がちょっとと水筒の水が半分。
武器も一番得意な弓はガザ張るので小さい短剣を一本持ってるだけ。
着ているのも皮の装備だし。
絶望的だ。
それでも自力で森の外を出ようと思い自分を奮い立たせ私は歩いた。
数十分間歩いた。
しかし残念ながら、私は森を出られなかった。
落ち込んで近くにあった岩に座っていると、近くでガサゴソ草木が揺れる音がした。
「んっ?」
村でも数少ない狩人でもあった父が、小さいころに言っていたが。森でガサゴソした音がした時それは大抵モンスターが近くにいる証拠だから、急いでその場から離れろと。
村の誰かに知らせて家に入ってなさいって。
大抵はそんなことないと大きくなって知ったが、万が一があるから父はそういったのだろう。
しかし、きっと近くにモンスターがいる可能性は高い。
この、ラベルの森はモンスターが多く生息することで有名だ。
私の住んでいた村の近くの森とは違う。
案の定、私はその場から逃げようと立ち上がると、目の前にデカイ猪が出てきた
「…レイジボア。」
レイジボアは攻撃すると激昂して血管が浮き出て赤くなり、人をやすやすと殺せる突進をかますことで有名なモンスターだ。ちなみに、頭もその時堅くなる。
攻撃しても怒るが、他の生物が自分の縄張りに入っているのに気がついても怒る。
縄張りに入った場合は縄張りから出れば、突進しなくなるが、びっくりして攻撃したり、牽制のために攻撃すると余計に怒って地の果てまで追いかけてくる。
この性質を利用して一人の足の速い囮役が集団で待ち構えているところまで連れていき狩るというやり方もあるが、レイジボアの狩猟は主に弓などの遠距離攻撃で相手がこちらに気づかないうちに倒すのが基本だ。
このように正面から出会った場合は距離を取るほかない。
接近戦はよっぽど強くない限りほぼ間違いなく死ぬ。
私はそんなに足は早くない。
それに、レイジボアを倒せるほど強くもない。
弓があったらいくらか違ったかもしれないが誤差の範囲だろう。
だが、木に登ればいくらか…
そう思った瞬間、私は後ろにある木を目指して走った。
もともと木登りが得意なのとあまり多くの荷物は持っていなかったので、木にはすぐに登れた。
「助かった。でも薬草が...」
ドン!!
「ん?…んんん!!!!?」
音がする方を見るとレイジボアは私を木から落とそうと突進をくりかえしていた。
ご丁寧に助走までして。
私は必死に木の幹に掴まってひたすら突進を耐えた。
しばらくするととっしんが止んだ。
諦めたにだろうか?
恐る恐る下を見ると、レイジボアが私の登っている木からどんどん遠ざかっていくのが見えた。
「今度こそ助かっ…」
「ふんがふんがああああ!」
遠くに行ったはずのレイジボアは私から30mほど離れたところで大きく嘶き、体の血管をより浮きだして激怒状態になった。
どうやら、わたしがなかなか落ちないので焦れたらしい。
助走をさらにとって私を木ごと落とすつもりだ。
まあ、さっきまで突進に耐えていたこの太い木なら大丈夫だろう。
そして、レイジボアの足が一瞬光ったかと思うと次の瞬間。
ドドンッ!!!
バキバキバキバキ!
私は宙に投げ出された。
「きゃああああ!!!!」
ドンっ
なんとか受け身をとって頭を打たずに済んだ。
まさか、本当に木を折るなんて。
「痛っ」
右脚に鈍い痛みがはしる。
足をやってしまったらしい。
致命的だ。
レイジボア相手に足を怪我するなんて…
「ふが!」
どうやら、偶然木の陰にいるおかげでレイジボアが私を見失ったっぽい。
「ふぅ。」
このまま、ここにいてもきっと見つかるのは時間の問題だ。今のうちに少しでも遠くに行けば気づかれないで逃げ切れるかもしれない。
私は足に走る痛みに耐えてしゃがみながら、レイジボアの死角になる木に向かった。
しかし私はその時、自分の足元に木の枝があることに気が付かなかった。
パキっ!
「ふんがふが!!」
グルンと体を反転させてレイジボアがは私を睨みつける。
レイジボアが私を見つけた。
多少距離が開いているが、もうこれ以上逃げ切れる気がしない。
きっと木の後ろに入っても盾にした木ごとふっとばされて終わりだろう。
「ふがふが」
またレイジボアの足が光い始めた
突進のスキルを使って確実に私の止めを刺すつもりらしい。
レイジボアが動いた。
まだたきをしたらもうレイジボアは私とあと少しも離れていなかった。
私は覚悟を決めて目を閉じた。
パッシュ!!
「ふんぎゃああ!」
迫り来る衝撃に身を固くしていると、レイジボアの悲鳴が聞こえた。
恐る恐る目をあけると、銀色の綺麗な髪をしたを男が私の目に映った。
「大丈夫だよ。あとは任せて」
私は誰か助けに来た安心感からか、意識を失った。
はい、主人公登場。
ヒロインのピンチに駆けつける。重要ですね。テンプレですね。
まあ僕はラノベとかのこういう展開結構好きです。
まあ、それはそうと、
いきなり、2週間経ってるのかよ!、と言いたいのはわかります。
でも、許してください。森での描写を書くだけの技量が……
いずれ森の中の描写はしていきたいと思うのでここは勘弁してぇ(笑)