-five-
朝の光がカーテンの隙間から指している。
その光で私は目が覚めた。眩しいんだけど…。
体がスッゴく重い。
頭は痛いし気持ちは悪いし…最悪の目覚め。
ふと隣を見ると目の前にあるのは見慣れた顔。
見慣れたっていうか携帯の待ち受けの顔。
鼻が高くて睫が少し長くて女の子みたいな顔。
えっと〜〜〜〜…
誰だっけ?
うーーーん………
『…うにゃ…』
あ、動いた。
なんか可愛い。
ああ…そういや…
あのまま寝たんだ私。
悪魔天使と…
ん……………?
悪魔天使と?
添い寝?同じ布団で?
それって………
「ヤバいぃぃぃ?!」
叫んでしまった。
そういや時計見た時もう九時だから…学校休んだんだ私。
母さんありがとう。
兄貴いないんだ。
良かった良かった。
「ほら悪魔天使起きて。朝ご飯食べる?」
『…食べる〜』
こうしてると…どこかの新婚夫婦みたいだ。
いやいやいや。
誰が悪魔天使なんかと新婚夫婦にならなきゃいけないのだ?
つーか…昨日夜どさくさに紛れて悪魔天使に告白されたよね?
しかも私
「はい」って言っちゃったし…。
あはは………
『晶?』
「え?!あ、ああ。下下りてて」
『ふぁーい』
ガキかあんたは。
ふぁーいって…(笑)
まぁ…いいや。
布団を直して私も下に降りていった。
顔を洗いに洗面台に向かった私
その横には何故か悪魔天使。席についときゃいいってものを。
しかも…下から目線が物凄く可愛いっ!!!
キャアアアアっ!!
無性に抱きしめたくなる私はもしや変態?
『はい、タオル』
「ありがと」
私…肌白いなぁ…。まぁ一度は死んだんだし気にすることは無いね♪
でも血色悪っ!
………不安になる。
『晶?大丈夫?』
「…」
『晶?』
「ごめ…先…食べてて」
『分かった…?』
気分が優れない。
タイムリミットは後11時間。
本当だったら。
でも時間は止まった。
私が悪魔天使を捕まえたから。
もしかしたら悪魔天使は…
『大丈夫だよ晶』
「え?」
『だから泣かないで』
「私…泣いてた…?」
そういや頬に違和感があった。
それ涙だったんだ。
あはは…泣いてる本人が気付いてないって…。
どんだけ鈍くさいんだよ私って
悪魔天使は私を再び強く抱きしめた。な…な…何してる?!
「まっ…!!!」
『ん?』
「食事…しよ」
流石にこう普通に抱きしめられてる状況に慣れてないんです。
すみませんねえ…。
真っ赤だもん。
顔真っ赤だもん、私。
「早く食べるよ!」
それから30分ぐらいで朝ご飯を済ましていたんだけど〜ずっと目を合わせないようにしてた。
だって絶対目を合わしたら私倒れるもん。
いや…死ぬな。
恥ずかしすぎて。
はぁ…………
†††
それからというもの私達二人は何も話さないままでした。
そんな時間も過ぎてゆき現在三時である。
ピンポーン
と、玄関のベルが鳴り響いた。
由香かな?と玄関に出てみると再び私は硬直してしまった。
なんとそこにいたのは、あのアキトだった。
嘘…有り得ないだろ?




