《第36話 森の奥に潜む未知の影》
桜の花びらが舞い散る午後、森は静かに呼吸しているようだった。
だが、三人の心には微かな緊張があった。森の奥深く、未知の存在が息を潜めている気配があったからだ。
一真は手に桜紋を浮かべ、影の一真に視線を向ける。
「……感じるか? 何かが森の奥にいる」
影の一真は赤い瞳を細め、森の奥を見つめる。
「……気配は確かだ。小さな影よりも強く、狡猾な何かだ」
しおりは銀の鍵を握り直し、結界の力を強化する。
「ええ、でも三人で力を合わせれば、どんな存在でも立ち向かえるわ」
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◆ 森の奥深く
三人は慎重に足を進め、倒れた木や枝の間を縫うように歩く。
霧が濃くなるにつれ、視界の端に揺れる黒い影が何度も映る。
一真は息を整え、影の一真に囁く。
「……お前がそばにいると、落ち着く」
影の一真は赤い瞳を光らせ、短く頷く。
「……俺も、お前がいるから戦える」
しおりは二人の手を握り、微笑む。
「三人でなら、どんな未知も恐れない……!」
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◆ 未知の影の顕現
霧が裂けるように揺れ、黒い影がゆっくりと姿を現す。
それはこれまで見たどの影とも異なり、体表に微細な光を帯び、意思を持つかのように揺らめいていた。
一真は拳を握り、影の一真に問いかける。
「……これは……試練か、それとも敵か?」
影の一真も赤い瞳を光らせ、戦闘態勢を整える。
「……両方かもしれない。慎重に行こう」
しおりは銀の鍵を掲げ、光の結界で防御を固める。
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◆ 戦闘の兆しと心理描写
未知の影は森全体を揺るがす力を帯び、三人に向かって迫る。
一真と影の一真は桜紋を同時に光らせ、防御と攻撃の連携を整える。
しおりは結界で二人の背後を守りつつ、光の波動で影を押し返す。
一真は影の一真に目を向け、心の奥を打ち明ける。
「……お前がそばにいてくれるから、迷わず進める」
影の一真も赤い瞳を揺らし、短く頷く。
「……俺も、お前がいるから恐れずに進める」
しおりは二人の間で手を握り、微笑む。
「三人でなら、未知の存在でも恐れない……!」
三人の心が光となり、黒い影に突き刺さる。
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◆ 未知への第一歩
衝撃で未知の影は揺らぎ、霧が少しずつ晴れていく。
森には静けさが戻り、桜の花びらが舞う。
一真は息を整え、しおりと影の一真を見つめる。
「……とりあえず、今日は無事だな」
影の一真は微笑む。
「……でも、この森にはまだ未知の力が潜んでいる。完全には終わっていない」
しおりも頷き、銀の鍵を胸に抱く。
「ええ、三人で力を合わせれば、どんな未知でも乗り越えられる」
三人の手が自然に重なり、森の光に包まれながら、絆と恋心を確認する。
しかし森の奥深くで、次の未知の存在が小さな揺らめきとして息を潜めていた。




