犬は魚の方がコロコロした餌より喜ぶ
熊が僕に言う
犬達を裏切って味方につけと
種族が違うのに信用できるのか?
そもそも、今日あったばかりの
しかも僕らよりずっと強いこいつを
信用できるのか?
熊で、狼級、虎級、いや、
何か能力を持ってるからさらに上にかも
しれない熊のおっちゃんを信用できるか?
熊のおっちゃんが言う
『どうした!?今!ここで!決めろ!
決められないなら用は無い!!』
僕、タロ、ジロが同時に
答える。
『『『そんなの迷うまでも無い!!!』』』
『ふむ。』
後ろからイヌンダルクメシアン、通称ダル
ゴン太、ゴンザレスが熊に襲いかかる
カブッ
ズバッ
ドンッ
『『『あんたにつくよ!!!』』』
それぞれが三人を迎撃した!
ゴン太が怒りに打ち震える
『き、き、き、貴様ら!犬の誇りを捨てて畜生に
成り下がるか!!』
『もともとそうですー。』
僕は小馬鹿にして答える。
『雑種だから血統書とは違うんですー。』
ゴン太、ダル、ゴンザ、その他大勢は
混乱して、怒りに打ち震えている。
『貴様らー!町の家族がどおなってもいいのかぁ!
雑種ぅぅ!!』
ジロの顔色が変わる。
『ひ、卑怯ものめぇ』
コロマルも吠える。
『わぉーん!やめろ!卑怯もの!』
タロも鳴く。
『ゆるすまじ!血統書!』
熊が唸る!
『このぉ!獣の風上にもおけんやつらめ!
小僧ども早く食料の場所に案内しろ!
刺身を食って
こいつらをボコボコにしてそんな気を
起こさなくしてやろう!』
『こっちだ、おっちゃん!こっちにおいてある
僕らのリュックの中だ!』
すぐついた。
『うまそうなにおいだ』
中から美しい透き通るような切り身が
何百回枚と出てきた。
重いはずだぜ!
生命の鼓動が感じられる
『まずはわしから、
あ、パクぅーっ』
熊のおっちゃんは勢いよくかぶり
つくと、そのまま涙を流した。
『なんだよ!早く食わせろよ!
ってうわ!おっちゃんの毛だらけ
だよ!でもなんてうまそうな【餌】
なんだ!』
僕は勢いよく齧りついた。