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幼馴染と行くあべこべ世界  作者: ミルフィーユ
第四章:組織との戦い
99/124

#99:結託

ラスボス?直前です。

色々考えましたが、次話で本編をとりあえず完結させちゃおうかなと思います。

再来週以降は、まだまだ書きたい話もあるのでアフターストーリーを投稿しいくという形になります。来週の本編最終話を投稿したさいに一応、一週間ほど完結表示を出す予定です。

「……ああ。分かったよ。元々は、男と触れ合えるって聞いてこの仕事始めたけどよ、男なんてそれで物のように扱えばいいって思ってたけどさ……」


 話している女性の人は急にモジモジするような態度を見せました。


「だけど、あの子が監禁されてるっていうのに、交渉してたのかもしれないけど可愛いって言われてさ……このあたしがだよ?」

「まぁ確かに」

「うるさい、理科」

「だけど、そんなあの子もボスの所に行ったら、おそらく解放されることはない。一生奴隷のようにこき使われて、ナイト肺炎が最悪の場合は殺されてしまう。……それだけは許せないんだ」


 女性の人はこぶしを握りしめて、歯を食いしばるようにそう言った。


「じゃあ、私も協力するです。ふっふっふー私もあの子には狙いをつけていたんですよ」

「まぁ、渉様が拒絶されたら、その時はあきらめるっていう条件付きですけど良いですか?」

「ああ、勿論だ」

「ふっふっふー嫌われないように全力で助けに行きますよ」

「あ、そういえば名乗ってなかったな。あたしは、宮根 彩だ」


 そう言うと、宮根さんは握手を求めてきました。私が手を差し出すと彼女はニッコリと笑顔を浮かべました。


「それで渉はどこにいるの!?」

「楓ちゃん、落ち着いて」


 詰め寄るようにして、彩さんに言う楓さんを桜さんが宥めました。彩さんは一瞬たじろいでしまっていましたが、すぐに案内すると言っていただけました。


「ふっふっふー彩姐さん何処に行く気なんですか?」

「おそらくボスの私室にあの子はいる」

「お姉ちゃん、渉君は大丈夫なのですか?」


 恵理さんが不安そうに、理科さんに聞いていました。


「ふっふっふー大丈夫ですよ?あと十分ほどしたら、服を脱がされるかもしれないですけど、今はどうせ写真を撮ってるだけだと思うよ」

「ああ、いつものやつか」


 彩さんは呆れるような表情を浮かべてそう言いました。




 十分ほど屋敷内を走って、ようやくボスと呼ばれる人物の部屋の前までやってきました。軍隊が交戦中ということもあって、建物の中は手薄で、数少ない兵士も、彩さんと春香、それから光沙さんが暴れて、どんどん気絶させていきました。


「ようやく着いたんですね」

「はぁはぁ。広すぎるよー」


 由衣さんは膝に手を当てて、少し疲れた様子かがうかがえます。一方で五月さんは、護衛訓練などを日頃から詰んでいることもあってか、余裕そうな感じでした。


「無事でいて……お兄ちゃん」

「気を付けてね、碧。何があってもお姉ちゃんが守るから」


 千佳さんは碧さんを守る様に抱きしめた。


「珍しく、千佳がしっかりしてるように見えるわね」

「……どういう意味かな?」


 静香さんが棘のある言葉を放った。千佳さんは少し呆れたようにそう言った。


「柚香、準備は大丈夫なのかい?」

「はい、問題ないです。春香、彩さん大丈夫ですか?」

「拙者はいつでも大丈夫でござる」

「あたしも問題ないよ」


 私の合図とともに、春香が扉を切った。そして、そこにはロープのようなものでしばりつけられて、ベットの上に寝そべるようにして拘束されている渉様と、扉の方を見つめてニヤニヤにとしている女性がいました。


「おや、騒がしいわね?あら、彩に理科じゃない?どうしたの侵入者を捕えてくれたのかしら?」

「ハンっ、どうだろうな?」

「まぁ、予想はしていたけれどね?理科はともかく、彩まで裏切るのは少し意外だったけれど」

「その子を離せ!」

「あら、後ろにいる王女様に何を吹き込まれたか知らないけれど、この子を開放すれば貴方は味方に戻ってきてくれるとでもいうのかしら?」


 ボスと呼ばれた女性は、部下に裏切られたのにもかかわらず動揺している様子が一切見受けられません。


「まぁ、以前のあたしなら一人の男に固執したりはしなかっただろうが……その子を壊すことは許さねえぜ。それに、もう足を洗うって決めたんだ」

「そう、一応理科にも聞いておくけど貴方もこっちに戻ってくる気はなのね?」

「ふっふっふーあるわけないじゃないですか。恵理が生きていると知って、その恵理の友達の美少年を助けるために動くに決まっているじゃないかしら?」


「そう、じゃあ交渉決裂のようね」


 分かっていたとばかりにため息を吐いた女性は、こちらを睨みつけた。 

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