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幼馴染と行くあべこべ世界  作者: ミルフィーユ
第三章:幸せな日々
88/124

#88:水着

はい水着回です。今回、ヒロイン全員出せたような気がするけど、誰か忘れてたりはしないはず。(自信はないです)

 俺は一人で、男性用の更衣室に向かっていた。ここは普段、めったに誰も使用しないらしい。王宮にいたメイドさんが俺の着替えを手伝おうとしてきたが、断っておいた。すると、彼女は少し残念そうに去って行ってしまった。


 着替え終わって、タオルを羽織って俺は更衣室から出た。タオルを羽織ってくるのは、柚香たちの指示だ。来る途中でメイドに水着の所を見られたら襲われるかもしれないからだそうだ。とはいえ、そのようなことがないように一応教育はされているらしいけど、ないかあってからじゃ遅いとのことだった。




 そして俺が水着に着替えてプールサイドで待機すること5分程経つと俺のことを呼ぶ声が聞こえた。


「渉、お待たせ」

「あはは、ごめんねー渉君少し着替えに手間取っちゃって」

「お、おう」


 楓と桜だ。うん、やっぱり可愛い。前世の時から俺が好きだった二人の水着姿は何か、破壊力がある。


「お待たせしました」

「着替えてきたよー」

「お待たせ、お兄ちゃん」


 続いて五月、由衣、碧の三人が来た。そして、少し遅れて他のメンバーが一斉に集まってきた。俺は、自分のタオルを取り、水着姿になった。すると、皆一斉に顔を頬を真っ赤に染めた。


「か、可愛いよぉ渉ー」

「うわっ!?光沙先輩!?」

「こら、光沙。落ち着きなさい。苦しそうにしてるじゃないか。いくらでも見られるんだし少し離れなさい」


 愛結先輩がそう言って光沙先輩を俺から離してくれた。水着という普段と比べて露出度の高く、そして生地が薄い服を来ているためか、光沙先輩の柔らかい感触がいつもよりはっきりと感じられた。皆に見られているということと、愛結先輩が止めてくれなかったら俺はどうなっていたか分からない。




「それより渉君」

「な、何だ桜?」


 桜がニヤニヤしながら俺のことを見てくる。


「私たちの水着を見て感想貰ってないんだけどなー」

「え、えっと……その皆可愛いです」

 急に恥ずかしくなり、俺は少し俯いた後そう言った。楓と桜はその言葉を聞いて嬉しそうな表情を浮かべていた。転生組じゃない他のメンバーは嬉しいというよりも、頬を真っ赤に染めており、どうやら恥ずかしいという感情の方が勝っていそうだ。


「わ、渉君が水着姿……天使」

「月夜さん!?」

「だ、大丈夫か静香!?」


 俺の水着姿を見た、月夜さんが鼻血を出してその場から倒れてしまった。慌てて俺と、千佳姉が駆け寄った。隣にいる日向さんがいち早く気が付いて抱きかかえることによって地面に倒れることはなかったけど。


「静香は男の人に免疫があるわけじゃないので、渉君の水着っ姿を見ちゃって脳の処理が追いつかなくなってしまったなのです」

「た、確かに。拙者も渉殿の水着を見ているだけで、恥ずかしさでおかしくなってしまいそうでござる」


 月夜さんや日向さんそれから春香はこの中で俺と付き合っていないメンバーだ。初対面から割とぐいぐい来ていて、多少免疫のありそうな日向さん以外の二人がおかしくなりそうなのは少し理解できるのかもしれない。


 前世の時だって、美人の人が水着を着ていたら俺だってドキドキはする。とはいえ、テレビとか、雑誌とかで美人な異性を目にすることは普通にある。しかし、そういったものがないこの世界の女性たちにとって、付き合ったことのない彼女たちがこういった反応をしてしまったんだろう。


「えっと、月夜さんはしばらく休ませておきましょう。春香さんはどうしますか?」

「い、いや拙者はもう大丈夫でござる」

「分かりました。月夜さんは家のメイドに看病させます」


 玉田案となりにいた真里菜が、俺の方を見た。


「全く、本当に女たらしなのね貴方は」

「真里菜。あのなぁ、これは」

「ふふふ分かっているわよ。貴方の性格に惹かれて彼女になったんですもの」


 彼女は少しだけ揶揄うような表情でそう言った。


「真里菜……お、おう」


俺は普段見ることのできない、彼女の一面に恥ずかしくなってしまい目をそらした。

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