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幼馴染と行くあべこべ世界  作者: ミルフィーユ
第一章:学校編
8/124

#8:生徒会長

新キャラ登場です!これ以降しばらくは新キャラは出てこないと思います

今月はリアルが忙しく、もしかすると投稿が滞る、あるいはできない可能性があります。その場合は活動報告にてご報告します_(_^_)_

 放課後のホームルームが終わって、五月と帰ろうとしていたところに楓と由衣が来た。一緒に帰ろうと約束していたのだ。他のクラスメイト達は俺たちの方を見ながら悔しそうにして教室から去っていった。何が悔しかったのかな?


 俺たち以外のクラスメイトたちはもう教室には残っていなかった。そろそろ出ようかと思った時、1人の女子生徒が教室に入ってきた。


「やぁ、白川 渉君」

「生徒会長!?」

 

 

 ピンク色の髪を後ろで1つに纏めている、いわゆるポニーテールというやつだろうか。彼女の名前は島森(しまもり) 愛結(あゆ)。2年生にしてこの学校の生徒会長を務めており、成績優秀、容姿端麗、運動神経抜群といった非の打ち所がなく、男女ともに人気が高いらしく、よく告白されることがあると五月が言っていた気がする。――とは言ってもこの学校にいる男子は数少ないのだが。


「うん、間違いない。君が私の探し求めていた存在だよ」

「探し求めてた存在?」

 

 一体どういうことだろうか?すると生徒会長は俺と楓の2人を残すように言ってきた。五月と由衣は反対したのだが、先程の運命の人という言葉が引っかかり気になったので、おとなしく従うことにして、五月と由衣には一旦教室の外に出てもらった。


「それで話ってなにかしら?」

「ああ、すまないね。君たち何か隠しているのだろう?」


 まさか俺たちが転生者だとばれているのか?楓の方を見ると引きつった顔を浮かべている。そんな顔を察したのか、生徒会長が慌てた。


「別に誰かに言いふらしたりしているわけではないさ。私には少し事情があってね……」


 そう言った生徒会長の顔は少し暗かった。踏み込んではいけない問題だったのだろうか?もしそうならば悪いことをしてしまったな。


「それはその……」

「ああ、気にしないでくれ。私はそれを克服するために来たのだから」


 生徒会長は俺の方をじっと見つめてきた。その美貌に思わず目を逸らしてしまった。


「白川 渉君、私と友達になってくれないかな?」

「え、いいですけど」

 別に友達になるぐらいどうってことないので、許可したら凄い喜んでいた。


「本当かい?」

「ああ、でもなんでそんな事を聞くんですか?」

「渉!」


 しまった、つい反射的に聞いてしまった。先程の表情から聞いてはいけないことって分かっていたはずなのに、好奇心が勝ってつい口を滑らせてしまった。楓が焦った表情を浮かべていた。


「構わないさ。これも一応知っておいて欲しかったことだし」


 生徒会長は容姿端麗で昔から異性にも同性にもモテていたらしい。だが中学生の時に無理やり彼女にしようとしてきた男子が居たらしく、男性恐怖症に陥ってしまったらしい。さらに、相手の心が読めるようになり近づいてくる人の下心でさえも見てしまうようになったらしい。高校生になってからも環境はあまり変わらなかったそうだ。


「それで今、渉の心理を知って話しかけてきたというわけね」

「そういことだね。私は本当の友達が欲しかった、それだけだよ。勿論楓さん、君ともね?」


 生徒会長……島森先輩はこのあとも仕事があるらしく、連絡先を交換すると名残惜しそうに去っていった。先輩を付けなくてもいいと言われたのだが、先輩は先輩であり結局先輩をつけて呼ぶことになった。


「やっほー話は終わったー?」

「話長かったです、もう早く帰ろ」

「そうだな」


 五月と由衣を随分待たせてしまったようだ。どれぐらい経っているのだろうと時計を見たのだけど、話は5分もかかってなかった。この2人は俺たちの話が終わるのを待っていてくれたらしい。俺と楓がいないとたった5分でも退屈だったらしい。


「それじゃあ、私はここでー」

「由衣ちゃんまた明日」

「また明日!」


 由衣は家が少し離れているので先に別れた。五月は今日は家にそのまま帰るらしく、俺の家の前で別れた。


「疲れたわね……色々と」

「ああ」


 俺たちは波乱なこの世界で、初めての学校生活を過ごした。


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