#61:真里菜を紹介
サブタイ思いつかないシリーズ。一応仮ということにしておきます。
もしかしたら変えるかもしれません。
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異世界研究部~~恋愛して、実験して~~
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作者が喜びます。
「ずるいよ、みんなで合流してたなんて!」
「あはは、偶然ですよ先輩」
「むぅ……でもずるいもん」
家に帰ると先回りしていた、光沙先輩が頬を膨らませて不貞腐れていた。何だこのかわいい生き物は。一応先輩なはずなんだけどなぁ、そんな威厳はどこにもない。彼女はデートにもついていきたかったらしい。けどね、そもそも俺はデートだなんて知らなかったわけで。
桜が事情を説明すると渋々ながらも納得してくれた。桜に添い寝の権利を与えることになったけどね。
「えっと、渉の新しい彼女になった真里菜です。よろしくお願いします」
真里菜が俺の彼女たちの前でそう挨拶をした。光沙先輩とか五月はおいておいて、他のメンバーはみんな笑顔で彼女を迎えていた。
「それにしてもかわいい子ばかりね。何で私ここにいるのかしら」
「俺が真里菜のことを好きだからだよ」
真里菜が突然そんなことを言ったので、ちょっと格好つけて行ってみた。すると彼女は頬を真っ赤に染めて顔をそらした。すると、そんな彼女を見た楓が真里菜の肩を優しく二回たたいた。
「大丈夫よ、真里菜さん。貴方も十分可愛いから。あと渉は多分、全部見て決めているから、顔なんて気にしてないわ」
楓がウィンクを決めながら、真里菜に言った。やべぇ、楓さんまじカッコいいっすわ。真里菜が楓のことをお姉様って言ってたような気がするけど、気のせいだろうか?桜はそんな二人の様子をただニマニマと見ていただけだった。
母さんたちも彼女を祝福してくれていた。世の男子たちは意識しないため関係はないけど、母親は息子が彼女を作るのを嫌うのだが、俺の母さんはそんな様子は一切ない。デートに行く際はお小遣いもくれるし……何かダメ人間になっているような気がする。
「渉様、ゲームしましょう」
「ゲーム?」
「最近人気のすごろくゲームがあると聞きました」
「ああ、あれね」
最近はやりの汽車に乗って物権を買って目的地を目指すゲームのことだろう。目的地から一番遠いところにいるプレイヤーには悪さをする神がつく。この神が時々変身することによって、さらにプレイヤーを窮地に陥れるのだ。
「それじゃあ、せっかくだし二人ずつでチーム組んでやろっか」
桜の提案により、俺たちはくじ引きでチームを決めた。くじの結果、俺と真里菜、五月と由衣、桜と楓、愛結先輩と光沙先輩に分かれた。ちなみにゲームをやりたいといった柚香は唯一の外れくじを引いてしまった。
「何で、私が負けるんですかー」
「あはは、柚香俺たちと一緒にやるか?」
「是非!」
彼女があまりにも落ち込んでいたため、俺たちのチームで一緒にやるかと聞くと、満面の笑みでチームに加わるといった。若干周りが――主に五月と光沙先輩が文句を言っていたが、何とか沈めた。
「はぁ、また負けた」
「ふふん、渉は詰めが甘いのよ。私にはまだまだ勝てないわよ?」
結論、俺はやっぱり楓に勝つことはできなかった。楓たちが一位、俺たちは二位だった。ちなみに光沙先輩はゲームが下手だったようだ……これ以上は何も言うまい。
「今日は一緒に寝ていいかしら?」
夕食もみんなで食べた後、真里菜がそう言った。恋人になって初日ということもあって、みんなは譲ってくれたとのことだった。
二人で、ベットに入る。横になってだいぶ経った後、俺は真里菜に小さな声で呼ばれ。
「渉……あのね」
「どうかした?」
「今、私幸せよ」
真里菜は小さな声で、しかしながらはっきりとそう言った。俺はそんな彼女のことがとても愛おしく感じ、彼女を抱きしめた。
彼女は少しだけ驚いた声を出した。
「大好きだよ、渉」
すぐにそう囁くと、彼女は俺のことを抱きしめたまま眠ってしまった。俺もそんな彼女にそっとキスをして抱き合ったまま眠った。