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幼馴染と行くあべこべ世界  作者: ミルフィーユ
第二章:委員長編
59/124

#59:映画デート

☆新作投稿しました!

異世界研究部~~恋愛して、実験して~~

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☆他作品紹介

心装バトル~四大学園都市~

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クラス転移した世界で、〈聖なる勇者〉と〈魔王〉の職業を手に入れて歴代最強勇者になる

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ほのぼの生活

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☆短編集

不釣り合いだからとパーティ追放されたけど……???

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俺は彼女たちの二番目~一番目になりたくて~

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是非他作品にも目を通していただけると、嬉しいです。

 俺は桜たちと一緒にショッピングモールにいる。クラスメイト――とは言っても普段俺がよく話すメンバーしかいないけどね。


 親交を深めるため、とか言っていたけど委員長以外は全員俺の恋人だけどな。また桜が何かを企んでいるんじゃないかな。そう思い、桜のほうに視線を合わせるが彼女は五月と柚香と話しておりこちらに気づいた様子はない。


「どうかしたのかしら?」

「いや、なんでもない」

「そう、彼女たちに夢中なのね?それは後でやってもらえるかしら?」

「お、おう?」


 委員長の言葉に普段よりも棘がある気がする。委員長は目を背けながら、


「逸れるといけないから、手をつなぎましょう。決して私が繋ぎたいからするわけではないですからね?」

「あーはいはい」

「馬鹿にしてる?」

「いや?」


 これは、多分手をつなぎたいんじゃないかな。そう思った俺は、黙って彼女の言うとおりにした。


「……よしっ、まずは一歩」

「なんか言った?」

「ふ、ふん何も言ってないわよ?耳も悪いんじゃないの?」

「気のせいか」

「そ、そうよ。気のせいだわ」


 院長が若干前のめりになりながら圧をかけてくる。まぁ委員長が言ってないって言うならそうなんだろうけど、何か声が聞こえた気がしたんだけどな。



「じゃあ早速、映画館に行こっか」

「おう、何の映画を見るんだ?」

「秘密です」

「面白いのか?」

「……私も何見るか知らされてないんですよね」


 桜と五月が見る映画を決めたらしく、柚香と委員長は知らない様子だった。


「五月、結局何を見るのよ?」

「前に矢部さんが見たいって言ってた、映画です」

「もうチケットは取ってあるから」

「へぇ、面白そうだな」


 桜の持っていたチケットを見た後、映画館の入口に設置されているモニターに映し出されている映像を見て言った。『男女が同じ数だけいる世界』というタイトルの恋愛アニメで、物語の舞台はタイトルの通り俺たちの転生前の世界みたいな感じらしい。


「もっとも、私も見るのは初めてだけどね」


 席順は桜、委員長、俺、柚香、五月の順番に横から座った。五月が俺の隣に座りたがっていたが、俺と柚香の護衛上の理由などから桜に反対されてしぶしぶ端っこの席に座っていた。




 映画がクライマックスに入ったころだろうか、委員長が俺の服の裾をつかんできた。


「どうかしたの、って委員長?」


 委員長の目には涙が溢れていた。感動したのだろう。いつもの彼女からは想像もできないほど美しい表情をしていた。その表情に思わずドキッとした。俺は下心を抑えて、そっと彼女の瞳から流れる涙を手で拭った。すると、彼女は驚いたような表情を浮かべると、彼女は唇を俺の頬にそっと付けた。一瞬のことで、五月も柚香も気づいていない。彼女は恥ずかしかったのか、すぐにスクリーンに目を背けてしまった。




「いやー面白かったね」

「2人の駆け引きがすごく新鮮で、凄かったですよね」

「渉君とあんな恋もしてみたいですね。今度演技を頼んでみましょうか」


 桜と柚香と五月が感想を言った。一人変なことを言っているような……うん気にしないでおこう。





「五月さん、少しお土産を買いに行ってきますね」

「あ、私もついていきます」


 五月と柚香が買い物に行くと言って、この場からいなくなった。そして、この場にいるのは俺と委員長と桜だけになった。5人いれば、ともかく3人になると急にドキドキする。委員長も同じ気持ちなのか、先ほどから一言も話していない。


「そういえば、さっきキスしてたね?」


 桜が思い出したかのように突然言った。その瞬間、委員長の顔が真っ赤になった。そしてお互いの目が合うと、恥ずかしさから委員長が目をそらした。しかし、少し経ったのか委員長が大きく深呼吸をすると俺のほうを向いた。


「渉、少しいいかしら?」


 彼女は真剣な眼差しで俺のことを見つめてきた。

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