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幼馴染と行くあべこべ世界  作者: ミルフィーユ
第二章:委員長編
57/124

#57:プロジェクトスタート

2章始まりました。委員長だけの話で、2章分使うかはまだ未定です。

とりあえず、委員長編としておきます。

  私――柚香は、告白を了承してもらった翌日、もう一人の協力者であり渉様のクラスの委員長も務めている矢部 真里菜さんにお礼を述べた。

 

「その調子だと上手くいったみたいね」

「はい、ありがとうございます。真里菜さん。それで貴方は、渉様のこと」

「……そんなことはどうでもいいでしょ」


 そう言うと、彼女はそっぽを向いてしまった。渉様と喋る時や、渉様のことについての話になると彼女はいつもこうなってしまうらしい。よくよく見てみると、いやというより恥ずかしがっているようにも見える。


「今度は私の番ですよ。真里菜さん、まずは正直に伝えてみましょう」

「……正直に?」

「はい、渉様に正直に好きって気持ちを伝えるんです」

「正直に、好きって……って何でそうなるのよ!?大体ね、王女様と違って、私みたいな地味だと相手にしてくれないと思うわ」

「自分をそんなに卑下する必要はないと思うのですが」


 これは私の本心。真里菜さんはそもそも普通に可愛らしいし、渉様は地味だから嫌いになるなんて言わないと思う。あれほど優しい殿方は初めてですから。きっと、真里菜さんにも優しく接するはずです。


「何考えているのかはわからないけど、私なんかを彼に進めるのはやめておきなさい」


 そう言うと、真里菜さんは立ち去ってしまった。さて、どうしましょうか。そう思っていると、後ろから肩を叩かれた。振り返ってみると、そこには何かを企んでいるかのような表情を浮かべた桜さんがいた。


「柚香ちゃんはどうしたい?」

「私は、彼女にもう少し素直になってほしいです」

「じゃあ決まりね。それじゃあ早速作戦を考えよっか」



 私たちは早速作戦を立てることにしました。どうしたら彼女が素直になれるのか。そっとしておくのがいいとも考えましたが、ちょっと後押しするくらいなら。私たちはそう考えました。




「お互い好きであるのなら、構わないけど」

「じゃあ大丈夫じゃない?」

「本当なの?」

「私が言うんだから大丈夫だよ。幼い頃から、恋心は勉強してきたつもりだからね。どっかの誰かさんたちとは違うから」

「……そう言われるとつらいわね。分かったわ、任せるわ」


 桜さんはあの後、楓さんを説得しに行った。こちらの世界に来た頃は、新しい彼女が増えることに抵抗があったみたいですが、今は特にないらしいです。むしろ、自慢の彼氏に可愛い彼女がたくさんできて誇らしいと言うくらいでしたからね。




「じゃあ許可もらったことだし、いっちょ頑張りますか」

「はい!」

「渉君とデートですね!」

「……あくまで主役は真里菜ちゃんだよ?五月ちゃん」

「も、もちろん分かってます!」


 多分忘れていたんでしょうね。先ほどからデートを楽しみにしている様子でしたので。その気持ちもわからなくもないですけどね。


「それで、誰が渉君と真里菜さんを呼ぶんですか?」

「私と言いたいところだけどね、私が呼ぶと勘ぐられそうだし五月ちゃんに任せるよ。仲のいい友達とクラス会って体で誘ってくれればいいから」

「分かりました!」


 五月さんに真里菜さんと渉様を誘ってもらいました。これで、あとは桜さんのプラン通りに私たちが動けば大丈夫なはずです。


「私は恋のキューピットだから任せといて」

「渉君を貸すのは今回だけですけどね」


 ――本当に大丈夫なんでしょうか?私たちのデート計画が始まる前に、私は既に若干置いてけぼりとなり不安を隠せません。他の誰かにも着いてきてもらったほうがいいのでしょうか?由衣さんと光沙さんは怪しいですし、呼ぶなら楓さんか愛結さんですかね。偶然を装って合流してもらったりできないでしょうか?


 私はそう考えると、スマホで電話をかけた。


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