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幼馴染と行くあべこべ世界  作者: ミルフィーユ
第一章:学校編
46/124

#46:体育祭

体育祭編です。渉くんの出番は次回です。

体育祭編といっても、そこまで細かく書いてないです。

ライバルっぽい男子生徒登場させようかと考えましたが、体育祭は学年内で争うという設定のため、光沙と揉めていた男子生徒みたいなキャラは出しづらいと考えので今回は登場しません。

あ、優くんは出ます。

 体育祭までは放課後練習を行い、一週間前からは朝練習も開始された。俺はとにかく走り込みをしていた。愛結先輩と光沙先輩もリレーに出るらしく、彼女たちと一緒に走ったりもした。


――そして迎えた決戦の日。


「楓、今日は絶対に負けないからな」

「それはこちらのセリフよ。勝って渉をこき使ってあげるわ」

「えーいつの間に勝負することになってるのー?」

「あはは、体育祭の発表があってから二人ともこんな感じですよ」


 由衣はどうやら勝負のことを知らなかったらしい。俺たち――俺と五月と桜と委員長それから楓との賭けだったが、勝った方は負けたほうに好きな命令を出せるという条件を知り、由衣も参加したいと言ってきた。ということで、勝てば楓だけではなく由衣にも命令できるのである。


「何考えてるの渉君?」


 桜がニヤニヤしながら俺の顔を覗き込んできた。俺の考えていることが見透かされているんじゃないだろうか。そんなわけないだろう……ないよな?




 様々な思いを胸に体育祭が開催された。まず校長先のありがたいお話と共に始まり、選手宣誓で愛結先輩の声を聴いて癒され最後に協議説明があり、開会式が終わった。うーん地味にこれが長かった。


 準備運動をしている時は特に、俺や優を始めとした男子生徒は写真にとられていて、我先にと、保護者席から乗り出して写真を撮っている人も多数いたため、圧が半端なかった。優なんか開会式が終わった後、少し涙目だったし。




 あんだけ張り切ってはいたものの、リレーがあるのは午後。男子は全ての種目に出るという訳ではなく基本的に一つなので俺は午前中やることがない。優の玉入れは午前中なので、逆に午後は暇になる。しかし彼曰く、多分午後は保健室のベットで休むことになりそうとは言っていた。



 最初は二年生のクラス対抗リレーだ。愛結先輩と光沙先輩が出場している。ちなみに彼女たちは今回の賭けには参加していないので、普通に応援している。というか、順位は学年単位でしか出ないし。

 

 応援するとはいえ、部活みたいな感じに大声を出して応援すると保護者のカメラが永遠に俺を捕え続けるような気がしてならなかったので、俺は心の中で祈るように応援していた。


「それでは次行ってきますわ。応援よろしくお願いしますね」

「大縄跳びか。頑張れよ」


 ちなみに柚香も今回の賭けには参加していない。勝っても俺を好きにすることは出来ないため、特に興味はないとのことだった。そういえば会場には美柚ちゃんと柚穂さんもくるとのことだったけど、変装をしているのかパッと見渡す限りの範囲にはいなかった。


 ちなみに大縄跳びは俺たちのクラスが47回、楓たちのクラスは52回と僅差で負けてしまっていた。他のクラスの平均は大体20回くらいだった。ちなみに後に聞いた話だと、委員長と楓の熱血指導の影響もあって、これだけ回数が増えてらしい。一体どんな指導をしたのだろうか。




 午前中の種目も終わり、現時点で彼女たちとの差は約5ポイント差である。クラスメイトの50メートル走での順位がよく、途中開きかけていた差を一気に縮めたといった感じだ。そして、午後はポイントに関係のある種目は一つしかない。それは俺も出場するクラス対抗リレーだ。


 実は少しクラスメイト達には無茶振りなお願いをしていた。今回の戦い、俺の読みが正しければ楓は必ずアンカーとして出てくるだろう。だから、俺がアンカーとして出たいと頼み込んだのだ。意外と直ぐにオッケーしてくれたけどね。


 準備の為に整列した。ゼッケンには走る番号が書かれているのだが、やはり楓はアンカーだった。


「おっ、渉君の予想通りだね」

「渉様、頑張ってください」

「ドジ踏むんじゃないわよ。アンカー取ったなら意地を見せなさい」


 桜、柚香、委員長の三人は俺のことを見るとにやにやとしながらそう言ってきた。


「つまり最後は私たちにかかっているということですね。一緒に二人を倒しましょう」

「おう、そうだな」


 偶然か必然かそれは定かではないが、今回のリレー俺は五月から、楓は由衣からバトンを受け取るらしい。


「最高のバトン頼むぞ」

「はい、任せてください!」


 五月は満面の笑みでそう答えてくれた。

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