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幼馴染と行くあべこべ世界  作者: ミルフィーユ
第一章:学校編
26/124

#26:光沙先輩と愛結先輩、桜と楓の絆

光沙先輩に至っては描写はあったけど、急展開過ぎたかなぁ?と少し思ってたり。


「本当に⁉……良かったぁ」


 そう言う目の前の彼女は凄く嬉しそうにしていた。すると何やら横から柔らかい感触がした。光沙先輩が俺の事を抱きしめていたのだ?


「せ、先輩⁉」

「う、うるさい。いいでしょ私だって渉のこと好きなんだから、こうしたって」

「え?」


 そう言うと光沙先輩は俺に纏わりついてきた。それに対抗するかのように桜も前から俺の胸に跳び込んできた。




「やっと着いたのね」

「それじゃあ、楓ちゃんたちに認めてもらいに行きましょう、先輩」

「そうね、行きましょう」


 リムジンカーで衝撃の告白を聞いた後、桜が光沙先輩に何かを囁いていた。急に凄く仲が良くなってるし。そもそも光沙先輩は桜のファンだとは言っていたから、友達としてこうしていられるのは凄く幸せなことなのかもしれない。


「ただいま!」

「お帰りなさい、お兄ちゃん。また新しい女の人!?……ってあれもしかしてSA•KU•RAさんですか?」


 俺が帰ると碧がいつものように俺の胸にダイブしようとしたのだが、俺の両脇に居る人物を見て少し警戒するような目をしていた。しかし片方が桜だと分かると目をきらきらと輝かしていた。


「うん、そうだよ!」

「あれ渉帰ってきたのねお帰りなさい……って、え?」

「楓……どうしたんだって光沙?何でここにいるのかな?」


 そんなことを話していると奥から楓が来たのだが、続けてきた人物に俺は――俺と光沙先輩は驚いた。


「愛結先輩!?」

「愛結!?」


 だけど、俺も聞きたい。どうして、愛結先輩がここにいるのだろうか――と。



「それで、どういうことなのか説明してくれない?」

「まず何で渉が光沙と一緒にいたのかな?」

「そうです、私も知りたいです!」

「私も知りたい。渉は護衛の人と出かけたと思ってたしー」


 楓が俺たちを見る。続けて愛結先輩が放った言葉によって全員の視線が光沙先輩に向いた。五月と由衣も若干不満そうな表情をしていた。



「実はね……あたしがSA•KU•RAのライブに行こうって渉を誘ったの」

「私を誘ってくれてもよかったんじゃないか?」

 

 愛結先輩が光沙先輩にそう言った。これは言ってもいいのだろうか。でも彼女が答えにくそうにしているし、仕方ないか。


「愛結先輩と行くのが恥ずかしかったから俺を誘ってくれたんですよね、光沙先輩?」

「ち、違う。それだけじゃない。最初は何で愛結がこんな奴に惹かれたんだでってそう思ってた。だから引き離してやろうとも考えてた。けど、どんどん渉のことを観察しているうちに好きになっちゃって、渉となら一生を過ごしてみたいと始めて思えたの!」


 光沙先輩……最初のことは知ってたけど、俺のことをそんなに思っててくれたんだ。最初はちょっと怖い人だなって思ったけど、やっぱりいい人なんだな。


「そっか、おめでとう!」

「え?」


 愛結先輩は光沙先輩にそう言った。これから先親友じゃなくなっちゃうんじゃないかと心配していたけど、その心配もなさそうだな。


「楓……その」

「言わなくても大丈夫ですよ……光沙先輩。これからよろしくお願いします」

「う、うん」


 光沙先輩は楓に認められたことが嬉しかったのか、泣き出してしまった。あれ、よく考えたら光沙先輩の告白は保留にしたはずなんだけど。まぁ、俺の心はもう決まっているし今度俺の方から言ってあげないとな。


「それじゃあ次はSA•KU•RAさんだね!」


 碧が少しだけわくわくしながら桜の方を見た。桜は少し息を飲むと、覚悟を決めたように言った。


「久しぶり、楓ちゃん!」

「……え?」


 久しぶりと言われても楓は桜が誰だか分かっていなようだ。


「楓ちゃんと渉君をトラックから庇って死んじゃった間抜けな幼馴染の、桃乃 楓ちゃんだよ!」


「え?幼馴染は楓ちゃんだけじゃないのー?」

「……いくらなんでもそれは」


 由衣と愛結先輩が言った。しかし、楓はようやく合点が行ったようで目から涙がこぼれ出ていた。そして抱きついた。


「ひ、久しぶりね桜」

「うん!」


 桜は急に抱きつかれてちょっと驚いてはいたけど、直ぐにとても嬉しそうな表情へと変わった。


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