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幼馴染と行くあべこべ世界  作者: ミルフィーユ
第一章:学校編
18/124

#18:五月の想い

ついに五月の想いが……

ついでに姉妹にも攻められる話です。

今後も千佳と碧は出していきます。

 そのあと俺は愛結先輩と手を繋ぎながら家まで帰った。楓も手を繋ぎたさそうにしてはいたが、今日は遠慮してもらった。


「ただいま!」

「おじゃまします……」


 玄関を開けると、碧が走ってきて俺の胸に跳び込んでこようとしたのだが、突然止まった。


「お兄ちゃん……どうして愛結先輩と手を繋いでいるの?」

「おかえりなさい渉……って、これはどういうことかしら?」


 後ろにいた千佳姉も怒っている気がする。リビングで詳しい話をすると言って、何とか2人を落ち着かせた。


「なるほど……事情は分かりました」

「むぅ」


 俺が愛結先輩と付き合ったことを話すと一応2人とも納得してくれた。最初は重々しい空気だったが、5分ぐらいで3人とも打ち解けていた。愛結先輩もそうだけど、家の家族は無駄にコミュ力が高いのかもしれないな。


「渉、その娘があたらしい彼女ね!」

「……私が古いみたいな言い方はしないでほしいのだけれど」


 楓が若干拗ねたように言った。あ、この拗ね方若干碧に似ている気がする。楓と碧は肉体的には姉妹であっても、心は姉妹じゃないはずなんだけどな。


「あら、ごめんなさい楓。そんなつもりはないのよ?」

「分かってます」


 このやりとりを見ていた、愛結先輩がクスっと笑った。


「今日から渉君とお付き合いさせていただいてます」

「うふふ、これからよろしくね?」

「はい!」


 緊張した様子を微塵も感じ取れない。母さんが愛結先輩に色々なことを聞いていたが、彼女は全て答えていた。普段はどういう生活をしているのかとか、所々俺が聞いてはいけない情報が紛れていた気がする。これも価値観の違いから生まれるものなのかな。


「いけない、もうこんな時間か」

「そうね、もっと話していたかったけど時間のようね」

「もう暗くなってるし、車で送らせてもらうわ」


 そう言うと、運転手さんがやって来た。というより既に待機していたようにも思えたのだが、そんなわけないよな。流石にずっと会話を聞いてたわけないよな。


「それじゃあ、渉君。また明日!」

「はい!」


 愛結先輩はそう言うと母さんと運転手さんと一緒に外に行ってしまった。


「あ、今から私少しやらなきゃならないことがあるから先に戻るわね」

「あ、私も行くー!」

「分かったわ」


 楓は由衣を連れて部屋に戻った。その時楓は若干コチラを向いてニヤッと笑った。まるで何かを成し遂げたかのような。俺に対するいたずらが決まったときのように。


「渉君、好きです」

「五月?」



 千佳姉と碧がキッチンに向かったその瞬間、五月が突然俺に寄りかかりながら言った。彼女は俺のことをそっと抱きしめていて、俺に逃げるという選択肢はない。けれども、特に怖さを感じることもない。


「愛結先輩と付き合って、私だって嫉妬ぐらいするんですよ?……でも、絶対惚れさせて見せますから覚悟しててくださいね」


 そう言うと、五月は俺から離れた。その直後に千佳姉と碧が戻ってきた。


「あ、五月ちゃん。渉君と何話してたの?」

「今日一緒に寝ようって話です」

「本当なのかい、渉?」


 え、そんな話してなかったんだけど。しかし、先程の五月の言葉をそのまま言うわけにもいかないし困ったな。俺はしばらく心の中での葛藤を繰り広げていた。勿論俺は黙る――沈黙するわけで、不幸なことにこれを肯定として受け取られてしまった。


「お兄ちゃん私とも一緒に寝てくれるよね?」

「あ、ずるいぞ!お姉ちゃんとも一緒に寝てくれるよね?」


 うっ、碧が上目遣いでおねだりしてきた。さらに千佳姉は俺に抱きつきながら話していたので、彼女の大きな胸が押し付けられている。


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