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幼馴染と行くあべこべ世界  作者: ミルフィーユ
アフターストーリー
103/124

#103:五月の誘惑

ネットの調子が悪くて投稿遅れました。

「あー暇だー」

「ま、まぁ学校にいけないのだから仕方ないのかも知れないのだけれど……そのお勉強はしっかりしたほうがいいと思うわよ?」

「まぁ、ある程度はするつもりだよ」

「はぁ。まったく……仕方ないわね。今日のノート見せてあげるから、写しておきなさい」


 一週間学校に行くことができないということもあり、暇なのである。ゲームをしようにも楓たちは普通に学校に行ってしまうため、一人でゲームをするわけにもいかないのだ。


「そうね。オンラインでも授業受けれるようにしてもらうこともできるんじゃないかしら?このままだと渉が自堕落な生活を送ってしまいそうだし、そうしてもらうべきなのかしら?」

「そうですね。私としてはそうしていただいた方が助かりますね。今のままだと私は学校をさぼるわけにも行かないので、ただオンラインで授業させていただけるなら常に渉君の護衛につけるとは思います」


 確かに五月の言うことは一理あるのかもしれない。一応家のもメイドに扮した護衛のひとはいる……というかメイドはほとんど護衛訓練を受けているらしいんだけど、やはりまだ個人的に五月とは違って距離があるように感じる。だから、五月が家にいてくれた方が個人的にはありがたい。


「それなら私も渉と一緒に授業を受けたい。私も頼み込んでみようかな」

「いや……楓ちゃんは渉君とクラス違うんだから、ちゃんと学校に行きなよ?」


 五月に便乗しようとしていた楓に対して、桜が苦笑いを浮かべながらそう言った。


「全く仕方ないなぁ。大丈夫私と真里菜ちゃんは普通に学校行くから」

「そうね。渉の護衛は五月さんに任せておけば大丈夫でしょう」

「うぅ。仕方ないなぁ。その代わり、家では渉にいつも以上に甘えるからね?いい?」

「う、うん」


 やけに必死な楓に押し切られて、首を縦に振ってしまった。




 俺のオンラインでの参加はあっさりと認められた。というのも男子は学校に来ない生徒が大半の中で俺が毎日のようにちゃんと来ていたことと、誘拐された事に対する学校側の配慮、それから俺の療養目的ということでしばらくはオンラインで構わないそうだ。ちなみに、五月も護衛という名目でオンラインで受けることを認められた。




――翌日


「それじゃあ、行ってくるわね」

「渉君良い子にしてるんだよ?」

「渉また後でね」


 真里菜と桜と楓はいつも通り、学校へ登校した。一応俺は寝巻から私服へと着替えをすませてはいた。


「あ、そろそろ私も行かなきゃ。お兄ちゃん、行ってくるね」

「私も大学に行ってくるとするよ。五月、渉を頼むよ?」

「はい。渉君はばっちり護衛して見せます」


 五月がそう言うと、姉さんと碧は玄関から出て行った。ドアが閉まったのを確認して、五月は俺の方へと振り返った。


「……さてと」

「うん?」

「久しぶりに二人きりに慣れましたね、渉君?」

「ああ、そうだな」


 五月はそう言うと、ジッと俺のことを見つめてきた。


「まだ一時間目までは充分に時間がありますし、パソコンの準備だけしたら、私と一緒に遊びませんか?」

「遊ぶ?何をしてだ?」

「……そんなこと言わせないでください」


 五月はそう言うと、俺のことを抱きしめて唇にキスをしてきた。


「他にもしたいことがあれば何でもいいですよ?」


 五月は微笑むと、俺にそう言ってきた。しかし、俺の腰に腕を回された状態で、逃げようと思っても逃げることはできない。


「五月?それ以上やると嫌いになっちゃうよ?」

「……え?」

「まだ俺にそれ以上の覚悟はないから。もう少し待っててほしい」

「うぅ。二人の時に誘惑すれば行けると思ったんですけど……仕方ありませんね」


 五月はそう言うと、腕を離してくれた。


「あ、そうそう」


 彼女は俺の耳元に顔を近づけた。


「渉君の正妻を諦めたつもりはないので、覚悟していてくださいね」


 彼女は息を吹きかけるようにして、俺にそう言った。


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