#100:決着
本編最終話です!今回はバトル回です。
今後の予定ですが、この話の投稿と同時に完結表示を一旦出します。
来週以降は、アフターストーリーを投稿していく予定です。
少し前から宣言していた通りにしたいと思います。
リーダーの女性はそう言うと、周りに殺気のようなものを放った。俺をとらえていた時の優しい表情からは想像できない殺気だ。おそらくこちらが本性だろうというのは目に見えて
分かることだろう。
「渉を離しなさーい!」
楓はそう言うと、持っていた銃を取り出して、引き金を引いた。俺がここに攫われるまで銃を使った何てことは聞いたことがなかったから、この短時間で使い方を軽く教わった程度何だろう。それでも、しっかりとリーダーの体めがけて発射された。
「おー、凄いわね。けれど私には効かないわよ?」
しかしリーダーと呼ばれる女性に当たる直前、何かが彼女を包んだ。そこには傷一つ追っている様子のなく立っていた。拘束されている俺と、楓たちの間にリーダーの女性が立っているので表情は見えない。
「このっ!」
「待つでござる!」
「光沙さん!?」
そんな様子を見た光沙さんが大剣を構えて襲い掛かりました。しかし、またもや同じ光のようなものにつつまれると今度は光沙先輩が吹き飛ばされてしましました。
「うぐっ!?」
「光沙、大丈夫かい?」
「あ、愛結。大丈夫だけど……ちょっと今はつらいかも」
「分かった。しばらくは休んでいて。どうだい、何か弱点掴めたかな?」
愛結さんは私にそう聞いてきました。
「そうですね。大方あの能力については予想通りかと」
「うん?予想通りなのー?」
由衣さんが不思議そうに私に聞いてきました。まだ確信が持てていなかったので、最初は様子見をしていたのですが、結果的に光沙さんが攻め込んでいただいたおかげで敵の能力が大体近い出来ました。
「それで、私たちはどうすればいいの?」
「なんでも言ってね。渉君を助けるためだったら何でも頑張っちゃうよ」
楓さんと桜さんはそう言うとニッコリと微笑んだ。ふふふ、頼もしい人たちです。
「宮根さん、理科さん。少し時間を稼いでいただけますか?」
「ふっふっふーお任せなのです」
「ああ、分かった!」
理科さんと宮根さんに任せておけば時間稼ぎができるでしょう。その間に私は皆さんに作戦を伝えました。
「行くよ!はぁああ」
「これれでも喰らっとけなのです」
「これでどう?」
合図と同時に、千佳さんと恵理さんと静香さんの三人が一斉に銃弾を発射しました。当然のように吸われた直後、今度は碧さんと由衣さんの二人が撃ちました。少し驚いたような表情をしたものの、バリアをはって防がれてしまいました。しかし、少し苦しいような表情に変わってきていました。
バリアの弱点――それは、エネルギーが必要な所。連発はできないことはないですけど、流石に使いすぎると厳しいものがあるのでしょう。現に連続で撃たれているとかなり厳しそうです。
そして、弾丸を防ぐことを注意していると裏に回っていた楓さんと桜さんの存在に気づきづらくなります。二人は気づかれることなく、渉様のところまで向かって拘束を解きました。
そしてバリアは強すぎるため、効果対象を選択しなければならない。絞った範囲によっても魔力の消費量は変わることでしょう。しかし、恐らくですが……効果範囲を女性にしているんじゃないですか?
そうすることで、調査した結果エネルギーの消費量を半分に抑えているんじゃないでしょうか?だとしたら、私たちに気を取られているのは悪手なんじゃないでしょうか?ふふふ……後は頼みましたよ、渉様。
柚香を中心に何やら話し合いを始めた。そして指揮官をしているであろう柚香や近接が得意な春香、それから少しけがを負っている光沙先輩と、彼女のそばにいる愛結先輩を除いたメンバーが交互に銃で撃ち始めた。
すると、視界の端から楓と桜が俺のもとにこっそりと忍び寄ってくれた。そして楓が俺の拘束を解くと、桜は俺に刀を渡してきた。
「頑張って渉」
「頑張ってね、渉君」
「ああ、ありがとな」
そして、俺は皆を気にしているリーダーの女性を後ろから近づいた。
「これで終わりだぁぁぁ!」
「な、何!?」
リーダーの女性が気づいたときには、既に俺は目の前に迫っていた。そして俺は彼女を刀で斬りつけて気絶させた。
本編終了です。ここまでお読みいただきありがとうございました。
アフターストーリーも読んでいただけるという方は、次週までお待ちください。