表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
理想の女性  作者: saika
8/10

8

「それじゃあ、寝室へ行きましょう」


僕は逸る彼女に手を引かれ、寝室に入った。


子供ができれば、彼女をめいっぱい愛することが難しくなる。


だから後悔しないように、しばらくはガマンできるように、彼女をたくさん愛した。


夜が更け、いったん休憩することにした。


「子供は女の子と男の子、どっちがいい?」


ベッドの中で魅力的な笑みを浮かべながら、彼女が聞いてきた。


「僕はどっちでも良いな。でもまあ望むならキミに似た美人さんで、僕の成績優秀な部分を引き継いでくれるなら、どちらでも構わないよ」


「ふふっ。わたしもよ」


僕の首に腕を回し、彼女は耳元に唇を寄せた。


「…ねぇ、覚えてる? わたしを必ず幸せにする約束」


「もちろんだよ」


「わたしの今の望みは、子供を生むことなの」


彼女の唇が肌に触れながら、ゆっくりと首元に下りる。


「元気で立派な子供を産むこと…。その為に、協力してくれる?」


「もちろんだよ。僕にできることなら何でも」


本心から出た言葉だった。


彼女はニッコリ笑うと、歯を見せた。


まるで肉食獣のような歯に、思わず背筋が寒くなる。


「嬉しい! それじゃああなたの血・肉、食べさせてね」


「えっ…」


ガッ!


「ごぶっ!?」


彼女の歯が、僕の首に食い込んだ。


ゴキッ グシャッ ビシャッ


そのままノドを食い千切られ、僕は死んだ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ