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拝啓サンタクロース様  作者: イソジン
第一章・一年目
10/11

ハッピーバースデー

誕生日の設定をしていませんでしたね。

10月24日。

教会の前のイチョウは黄色く色づいていました。


「そろそろだな。トレント」

「そうだね。トーマス」

「楽しみだった!やっとだね!」

トレントくん、トーマスくん、ミレルヴァちゃんが顔を見合せながら話しています。

「3人とも何があるの??」

「「「誕生日だよ!」」」

3人は目をキラキラさせて言うのでした。


どうやら聞いてみると3人ともこの教会に来たのが10月25日でそのとき歳はわかったようなのですが誕生日がわからなかったので10月25日を誕生日としたようです。


でもどうして誕生日がうれしいのでしょうか。

「歳をとるのがどうしてそんなにうれしいの?」

「だって誕生日プレゼント貰えるんだよ!」

なるほど…クリスマスプレゼントのほかにも誕生日でプレゼントを貰えるようです。知りませんでした。


「3人とも誕生日一緒なんだね!いいなー」

実を言うと私は誕生日は知りません。ただ私を親が怒るとき何年前あのときお前が産まれなければと言っていたので歳は覚えているのです。


「そういえばテレサちゃんの誕生日は?」

「うーん。わからないんだー」

私がそういうとミレルヴァちゃんは顎に手をあて少し考えます。

「じゃ、私たちと一緒でいいじゃん!」

手を叩きながらそういうと

「あ、それいいな!そうしようぜ!」

「うん!」

他の2人も納得したみたいです!

「4人とも明日の誕生日は何がほしい?」

シスターが笑顔でやって来ました。どうやらずっと話を聞いてた見たいです。


この日から私の誕生日はみんなと同じ10月25日になりました。



10月25日 夜。初めての誕生会です。

4本のロウソクをさされた真っ白なショートケーキ5人で囲みます。

「「「「ハッピーバースデートゥーユー、ハッピーバースデートゥーユー、ハッピーバースデーディアみんなー、ハッピーバースデートゥーユーーー!せーの!」」」」

みんなでロウソクの火を消します。真っ暗になった部屋に幸せな笑い声とおめでとうと言い合うみんなの声が響きました。


電気をつけケーキを食べ終わった後シスターからみんなにプレゼントが手渡されました。


トーマスくんは青い帽子。トレントくんは厚い絵の無い本。ミレルヴァちゃんは白いワンピースでした。

そして私は…

「はい。これはテレサだね。またなんでこれなんだい?」

「ありがとう!シスター!でもこれがいいの!」

私が貰ったのはぬいぐるみです。

「なんでテレサそれなんだよ!季節外れだろ」

「だって好きなんだもん!」

赤い服を着た優しそうな男の人のぬいぐるみは少しだけ季節外れでしたね。思えば後2ヶ月でここに来て1年になります。家で暮らしてた頃には考えられないほど楽しい日々が送れるのは助けてくれたあの人のおかげですもんね。


「後2ヶ月かぁ…。早く会いたいな…」

ぬいぐるみの腕を動かしながらを見ながら私は呟くのでした。













次はおまちかねのサンタクロース再会の話です。

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