ドライな爺ちゃんの独り言
文才なくても小説を書くスレで、お題を貰って書きました。 お題:最近の若者
「うちのおじいちゃんって、ドライで嫌ーねぇ」
などと娘が口にする。
わしが特別ドライかのような言い草だ。
わしに言わせれば、最近の若いもんは甘やかされ過ぎているだけだ。全く、嘆かわしい。
地球温暖化だのなんだのと騒いだところとて、朝晩に打ち水をすれば涼やかで、日中が暑いのは常のことで、夏には夏の虫が鳴き、秋が近づけば最高気温だのなんだのと人が騒いだところとて、秋の虫はそ知らぬ風に歌い出す。
大まかな暑さなどそう変わってもいない。細かく測ることができたならそれまでに見なかった最高や最低が見て取れるだけだ。
だいぶ前に山形県や新潟県で観測された暑い最高気温と暑い最低気温と0.5度前後の気温が、ここ近年で頻繁に観測されたからといって本当に気温が上がったと信じるほうがおかしい。
それより南だったなら、これまでしっかり観測できていなかっただけで、常識的に考えるならそれより温度が高くても別段おかしくないだろうに。
やれ熱中症だの。やれ日焼け対策だの。
その論調を突き詰めていけば何になるかというと、詰まるところは冷房をきかせた室内でワイシャツの咽下までしっかり閉じてネクタイを締めるということ。
クールビズなどはなかなか面白い試みだが、足桶を併用しないということは何事だと。
所詮はファッションであるのかと、溜息を禁じ得ない。
学問のススメも字面すら知らぬ若造どもでは、世界史を正しく知る機会すらないのだろうなと暗澹たる思いに支配される。
時代が過ぎて、技術が伸びて、新発見もあるだろう。分類方式が変わったり、年数の変動もあるだろう。
だがそういう数字だけを覚えて歴史を知ったと思う者は有害であると、福沢諭吉は説いていたのではないのか。
詰まるところ人類の歴史とは、温かい頃に北にまで広がり、寒い頃に南下する。その繰り返しで、文明や国家や技術が拡散しては収斂される。
小氷期に入り得られる食料が少なくなると戦争が起こる。ジンギスカンの帝国化や南下と、十字軍とイスラム圏の戦争が同じ時期に行われたのも単なる偶然ではない。
暑かったり寒かったりが人類の歴史であり、それに対する対処も既に人類は獲得している。
ありのままに暑がり、ありのままに寒がればいいのだ。
それを、上着を羽織るほどにクーラーを聞かせるなどとは何事だ。
その身で気温を感じることすらできない体たらくだからこそ、経済においても過去から学べぬまま同じミスを繰り広げるばかりになるのだ。
畢竟、軟弱であるということが、民主主義に適さないとも言える。
血と汗の歴史を年号だけ学んでも、そこに流れる血の熱さも汗の辛さも理解できないのでは、何の反省材料にもならないのだからして、民衆が人類の知恵を共有して未来を模索するなどが実現するわけもない。
であるからして、温度を下げるなというのは、別段厳しい注文でもないはずなのだ。
しかしながら、あまりその思いは通じていないようで、今この時ですら娘は玄関先で、
「全く、単なる冷房よりドライの方が電気代がかかるから困っちゃう」
などといっている始末だ。
まったく言っている内容はよく分からないが、気温を下げるなという注文がそんなに冷徹なものなのかね。
気温は特に下がっていないが、わしはこんなに元気なのだぞ。
全く、最近の若いもんは。
とはいえ、ドライだけで乗り切れるのは健康な証でもあるんですけどね。
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421 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/08/25(日) 00:46:23.64 ID:otzRVUS80
お題なにか下さい
422 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/08/25(日) 01:10:20.83 ID:N9rDP3OAO
>>421
最近の若者
423 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/08/25(日) 09:09:32.06 ID:otzRVUS80
>>422
把握しました