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お手製のジャムを召し上がれ♪  作者: 水沓 亜沙南
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プロローグ



 初めまして、北条和花(ほうじょうのどか)と言います。年は、16歳。

 実は、私、異世界人なんですよ。…え?頭、おかしくないですよ?

 本当なんです。日本で流行ってた(?)、あの“異世界トリップ”をしてしまいました!

 いきなり突風が吹いて、あまりの強い風に目を閉じて、止んだと思って目を開けたら…あら不思議、森の中。

 コンクリートの街中にいたはずなのに、森ですよ?

 パニックになって、泣きわめいたら、運良く良い人に助けられて、その家で雇われてます。雇われてると言うか、養女になったんですけど。 私としては助かりますけど、素性の知らない人間を素直に家に招き入れるのはどうかと思うのですが…?

 いえ、助かるんですけどね!


 私を助けてくれた人は、シルビィア・バンクアートさん。おおらかで恰幅の良い女性です。

 その人は、夫婦で八百屋を経営していました。代々続くお店らしく、知らない人はいないらしいです。

 旦那さんは、アルバー・バンクアートさん。定食屋をやっています。

 シルビィアさんの店の野菜やら果物やらを使って、隣の店で料理を作っています。これが、物凄く美味しいんです!

 野菜や果物の名前とか形状は違うから、こちらでの食事が不安があったんですが、杞憂でした。

 味は、多少違いますが、似たようなもんです。

 アルバーさんの店は、夜から。午前中、八百屋で働いて、午後から仕込み、それで夕方に開店。

 アルバーさんの店が開店する前に、八百屋を閉めなくてはいけません。

 理由は簡単。お手伝いするためにです。いくらなんでも、一人でやるにはキツいですからね。

 最初は、バイトとかした事がなかったので慣れるまでは大変でしたけど、今は“看板娘”ですよ、私!

 健康、元気だけが取り柄なんで!

 中学の時、運動部の朝練で早起きにも慣れてますからね。

 朝から晩まで、働きますよ!……と、言いたいとこなんですが、事情があり、アルバーさんの店だけしか手伝っていません。

 午前中は、教会でお勉強なんです。私が、違う場所から来たと言う理由で勉強をする事になりました。

 最初に、私の服装、質問に『この子、記憶喪失で迷子』と思われてしまったんです。

 私は、記憶喪失にも迷子にもなった覚えはないので説明したんですが…。

 何故か、抱き締められて頭を撫でられました。シルビィアさんやアルバーさんだけでなく、村中の大人達にやられたんですが、何故でしょう?

 今でも疑問ですが、私がこの国について知らない事が多いため、教会で勉強をする事を進められました。

 同級生は、小学生ぐらいの子供達。私の年齢で通うのは、勉強をしたいかしたくないかの違いで、したい人は王都まで行って勉強するみたいです。

 え?私ですか?

 王都に行ってみたい気持ちもありますが、知らない場所に一人で行く度胸はないです!

 この村は、平和だから良いんですが、他もそうだとは限らない。それに、王都ですよ?人が多くて、迷子になりそうで嫌です。

 頼れる人がいない場所での迷子。絶対に、嫌だ!

 決して、勉強をしたくないわけではないですから!


 まあ、こんな理由で、午前中は協会。午後は、アルバーさんの店で働いています。



 教会で勉強して、わかった事。

 この世界には、魔法がある。魔法は、一部の人しか使えない。それから竜がいて、竜は、守り神として奉られてると言う事だ。

 その竜を世話するのが、女神様。

 女神様がいないと、大変困るらしい。竜が暴れて、災いが起きるから。

 そのため、女神様は大変らしい。まあ、そうでしょう。いないだけで、災いを起こされるんだから。

 女神様を選ぶのは、竜。竜に選ばれたら、名誉。

 ……そうかな?雑用に任命されただけじゃないの?



 この世界に来て、半月。ファンタジー過ぎて、ついていくのがやっとです。




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