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第4話

屋敷に到着し地下にある処刑場と化している部屋に入る。そこには例の3人と溝口さんと組長と若い衆5人の計10人がいた。3人の拘束は解かれてはいたがこの面子に歯向かうことは無かったようだ。俺はただ単なるリンチ紛いの処刑にも飽きて来たので少し趣向を変えたいと常々思っていた。その旨を組長と溝口さんに言うと、

「浩志の好きにしていい」

とのこと。前からしてみたかったことをしてみることにした。

怯える3人に近づき日本刀2本と拳銃1つを渡す。訳がわからないといった表情で俺を見てくるのを無視しこれからすることの説明をする。

「今から生き残りを賭けて俺と殺し合いをする。武器は今渡したものだ。俺は日本刀。おまえ達3人が死ねば俺の勝ち、俺を殺せばそっちの勝ちで無罪放免。拒否すれば今すぐ殺す。いいな?」

簡単だが17〜18歳にして命を懸けた殺し合いをするのに戸惑っていた。拳銃を持った1人が

「おまえを殺せば解放してくれるんだな?」

と聞いてきたので、俺は組長達を見て頷く。すると組長と溝口さんが顔を見合わせ

「わかった。約束しよう」

と言ってくれた。

俺は日本刀を抜き構えた。3人は、真ん中に拳銃、両端に日本刀という横並びの状態で約5メートルぐらいのところに立った。


始まりをどうするか、みたいな空気になったので、俺は

「先にどうぞ」

と言ってやった。驚いていたが目付きを変えてこちらを睨んできた。まず睨んできた拳銃男が1発発砲。撃つタイミングが丸分かりなので射線を右側に外しそのまま右の日本刀男に切り掛かる。そして首を横薙で跳ね飛ばす。噴水の様に血が巻き上がり天井が真っ赤に染まる。生首が5人の若い衆の近くへ転がって行き全員が息を飲んで固まっている。そして残る2人は目を見開いて驚き動きが止まる。そこで、もう一人の日本刀男に切り掛かるために拳銃男の横を摺り抜ける。今度はお腹辺りを横薙にする。内蔵を床にぶちまきながら夥しい血が流れ出る。あとは拳銃男。敢えて5メートル程間合いを取って拳銃有利な状況を作ってやる。

「あとおまえだけだが?」

「くそっ」

「この距離だと拳銃のが有利じゃないのか?おまえが動かないなら俺から動いて終わらせるぞ」

状況がわかったらしく拳銃を構え直し撃ってきた。俺は目線と銃口を見て日本刀の切っ先で弾丸の向きを少し変えてやる。男は驚いていたが2発目を発砲する。が、その前に射線から逃れ懐に入り左肺を刺し通してやる。左肺が収縮しなくなるので空気が吸えなくなる。すぐに刀を抜き右肺にも穴を開けてやる。これで空気を全く吸えなくなり悶え苦しみ窒息死することになる。痙攣し死にかけてる男の服で刀に付いた血と脂を拭って綺麗にして鞘に収める。弱い物を虐げるからこんな結果を招くのだ。当然だが、生き残りを賭けた闘いは俺の勝ちだった。死体が3体出来たが若い衆5人が手早く片付け血を拭き取る。天井に付いた血が掃除しにくそうだったが1時間程かけて綺麗になった。



今、2階の組長の部屋で、組長と溝口さんと俺とで話し合いをしている。

「浩志、あのゲームは勝つ自信があったからしたのか?」

「当然。日本刀があれば3人ぐらい何とも。しかも未成年の素人ですし。」

「しかし拳銃を渡したときは焦ったぞ」

「ははは、拳銃ぐらいなら目線と銃口で飛んでくるところはわかるし、トリガー引くタイミングも殺気や雰囲気でわかるので大丈夫ですよ」

「そうなのか?凄いな」 (このガキとんでもないな。もしかしてヤバイ奴に関わってしまったか…?今更どいしようまないが、今後のことを考えないとな)

組長の思いを他所に出されたジュースを飲み干す浩志。


溝口もまた浩志の能力に危機感を抱き今後の対応を考えていた。

(この殺人術を組の為に使わせられるのか?使わざるを得ない状況に持っていく?いやそんなことをすればこちらが被害を被ってしまうだろう。…ではそれとなく他の組を巻き込むか。もしかしたら今回の3人組もどこかの組に属しているかも知れん。調べさせてもう少し暴れてもらうことにしよう)



数日後、例の3人組が「旭東会」と繋がりのある暴走族のメンバーであることが判明。「鹿児組」幹部は、浩志をどう使い「旭東会」を潰すか会議を行っていた。


旭東会は、構成員500人で鹿児組と勢力を2分するライバル組織。地方組らしく比較的平和に住み分けしていたが、最近組長に就任した東則夫がイケイケで、暴走族等若者集団を煽り揉めさせ、そこに介入し武力で収めて力を吸収し、さらに揉めさせ…というのを繰り返す武闘派集団である。その暴走族3人を消したのがわかれば「旭東会」は動くだろう。

浩志に恩を売りたい「鹿児組」としては自然な流れでいきたいと考え、詳細は告げずに

「暴走族関係ともう揉めるなよ」

とだけ言うに留めた。

浩志も

「わかった」

とだけ言うに留まった。

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