宿敵との戦い
俺とサラはヴェスパーレを迎え撃つべく作戦を考えた
普通に考えれば、サラが刀を、そして俺が手榴弾を使うべきだ
しかし、俺の武器は1回使えば終わり
あとは丸腰になる
しかも、ヴェスパーレは素早い
手榴弾を投げつけたところで、まず躱されるとみていい
ならば、いっそ逆にしようと提案した
そして、作戦が決行された
夕暮れの時間帯を狙って、俺はワザと目立つように、長い刀を背に街中を渡り歩いた
周囲を警戒するがヴェスパーレが現れる気配はない
しかし、確実に俺の存在に気付くはずだ
サラは見つからないように少し離れた場所に隠れながら付いて来ている
その後、俺は細い道が多くある裏路地のようなところへ移動した
「それほどまでに俺に会いたかったのか?」
突如、背後から声が聞こえてきた
「ああ、会いたくて仕方なかったよ」
振り返るとヴェスパーレが立っていた
空が薄暗くなる中、浮かび上がる姿は以前に見た兵隊長のままだった
「本当はあの女に見つけてほしかったんじゃないのか?」
ヴェスパーレのその一言で、俺達が合流していることを知らないことがわかった
「どっちが先でも同じことだ。俺がお前を殺すという点ではな」
俺は背中の刀を抜いた
同時にヴェスパーレは姿を変貌させていく
以前見た悪魔のような姿に変わった
「まだあの時の傷は癒えていないが、俺に同じ手は通用しないぜ?」
そう言うと、ヴェスパーレは一気に間合いを詰めてくる
俺は刀を横に薙いだ
以前のようにヴェスパーレが視界から消えることはなく、背後に仰け反るようにそれを躱した
やはりな
上に飛んで躱すと、俺の弓による攻撃が待っていると思っているんだ
俺はさらに間合いを詰めて、刀を振り下ろす
「そんなノロマな刀が当たることなどない!」
ヴェスパーレはそう言うと爪で反撃してくる
以前よりも鋭さは落ちている
やはりまだ傷が癒えていないんだ
俺はかろうじてその攻撃を回避すると、一歩踏み込んで再び刀を横に薙いだ
ヴェスパーレが後方に飛び、距離を取った
次の瞬間、俺は刀を地面に刺して手放した
そして左手を前に出す
ヴェスパーレは一瞬動きを止め、俺の弓の攻撃に備えた
・・・・残念だったな
次の攻撃は弓じゃない
ヴェスパーレの足元に手榴弾が転がる
突然背後から転がってきたそれがなんなのか、ヴェスパーレはとっさに判断できなかった
手榴弾が炸裂し、ヴェスパーレは下半身に深手を負った
「くそ!」
そう叫ぶと、俺に背を向けて逃げようとする
しかし、その背後から俺の持つ刀がヴェスパーレを貫いた
「俺達の仇は取らせてもらったぞ」
そう言って刀を抜くとヴェスパーレはその場に倒れた
ヴェスパーレは視界に現れたサラに気付き、手を伸ばす
しかし、その手は地面へと落ちた




