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第9話 大陸暦1211年5月 

「第三関門は、武装選びよ!」

「えっ? それが関門なんですか?」

「そうよ。自分に合った武器が見つからなければ、魔の物とは戦えないわよ?」

「相性の問題ですか? であれば、どうやって相性を試すのですか?」

「まぁ…そうなるわよね。ここまで剣術を基礎しか学ばなかった理由はここにあるの。例えば、体が小さくて、長剣しか扱えないファイターを学んでいたのが、魔の物の力を得て数倍の筋力を得たら?  

両手武器のバーサーカーと相性が良くなるわよね?」

「確かに…つまりは、どんな力を手に入れたか? を調べることが先決なのですね」

「ナターリエが優秀で助かるわ…」

「でも…どうやって、魔の物から得た力を調べるのですか?」

「ふっふーん。これこれ。『能力分析魔導具』(アナライズ)を使うのよ。動かないでねーっ」


−−−【結果】−−−


 『魔眼・解析予知』(プレディクト)は、魔の物の動きを解析し次の一手を先に知ることが出来る。


 『毛細血管生成操作』(キャピラリー)は、強固で柔軟な毛細血管を生成操作する。


「あれ? ナターリエ…2つ持ちだね。『毛細血管生成操作』(キャピラリー)? 剣とかも血管で持たたりするなら複数の短剣とかでバッサバッサ切れそうだね? 体内の血管も強化できるなら両手剣とかも持てそうだよね?」

「毛細血管ですかっ!? 何だか怖いですね…」

「体内の毛細血管を操作出来そう?」

「おぉ…。何か、ウニョウニョと反応してます」

「じゃ、これ持ってみて」


 ナターリエは軽々と両手剣を持ち上げた。


「じゃ、次は短剣を何本持てて、自由に操れるか調べてみよう…」


 ナターリエの皮膚状に生成された毛細血管は、伸縮自在であり余裕で10本の短剣を操った。


「なるほど。なるほど。それほど見た目も気持ち悪くなかったな。でもな…地面にアンカーとして毎回血管を打ち込む訳にもいかないし…そこまで自由に動かせるのなら…」

 

 う〜んと、首を傾げるアナスタシーヤさん。


「消去法で。


 儀式で魔獣になった魔の物を操るビーストマスターにはなれません。剣に魔力を付与して攻撃するエンチャンターにもなれません。魔力を流して発動するギミック武器を扱うトリッカーにもなれません。


 両手武器を扱うバーサーカーや、剣と盾を巧みに使う守りの固いグラディエーターは、毛細血管を器用に使えば、ギリギリ出来るかも知れません。

 しかし、前線で敵の攻撃を受ける役に回ることが多いですし、魔眼で回避できない範囲攻撃や、わざと攻撃を受ける必用もあり、ダメージを回復できないと辛いです。

 それらも2つの能力を活かせばどうにかなるかも知れませが、どうしても一歩遅れそうなので、やはり駄目ですね。


 魔眼で敵の動きを予知しながら、長剣メインで毛細血管を支援に使うファイター。


 魔眼で敵の動きを予知しながら、短剣の二刀流と毛細血管で操った短剣で斬撃や投擲を加えるアサシン。毛細血管は移動にも使えるのかな? ならば機動力もあるし、回避やいなしを得意とする軽装なアサシンの方が相性が良いかな?」

「では、それで!! で、第四関門は何でしょうか?」

「ナターリエ、焦らないで。まずは能力を使い熟す訓練が必用よ。そうそう、ナターリエは私の従者になったのよ。よろしくね」

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