表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/50

第36話 北京占領


 済南市で、鬼を追う者たちが巡り会った。バンカという孤児とともに義和団に入ったとまでは知れたが、世情混沌として、その先がわからない。そこへ新たな消息を伝えてきたのは、哥老会かろうかいの使いの者だった。排外的な思想では義和団に重なるところもありながら、北京に入った義和団は邪魔なのだという。以下、伝えられた幹部の言葉である。



 死に急ぐようなところのある兄妹だったが、まだ生きていたようで何よりだ。行方知れずの鬼は見つかったかね?


 義和団が北京を占拠した。


 袁世凱えんせいがいによる取り締まりが厳しくなり、山東省から移動して、教会や鉄道、列強の施設を襲撃しながら北京へ向かったのだ。流民を取り込んで、十万とも二十万とも言われる集団に膨れ上がった。


 人民の数に頼って、清朝は、英米露仏独日伊澳、列強八カ国に宣戦布告するつもりらしいぞ。無謀の極みよ。まず勝てるわけがない。哥老会としては清朝の自滅は願ったり叶ったりだが、まだ早い。


 君たちのような時代の遺物、失礼、由緒ある道士様に願うのは、義和団の中でも異色の集団、紅灯照こうとうしょうの排除だ。そこに鬼がいると言えば、我々が頼まなくてもそうするだろう? 北京の紫禁城しきんじょう近くに留まっているらしい。紅灯照の首領、二仙姑にせんこはおかしな術を使うという。せいぜい気をつけることだな。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ