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異変-3
金属の管は血管。
褐色の液体は血液。
人体の構造で、そんなことはありえない。
それはもう普通の人間ではない。
ヒトのカタチをしたモノだ。
目の前で友人が殺されたというのに。
沙羅は不思議と冷静にそう理解した
そして彼女は、もう一つ気付いた。
「お前、まさか菱川の……」
その声は近所に住む男性のもの。
「……電波に反応したな」
それは確認ではなく確信。
「頭痛がしただろう」
答えられずに、沙羅は一歩、後ずさる。
しかし、周囲は既に囲まれている。
手を伸ばされ、それが沙羅の首に触れそうになった時。
悲鳴を上げたのは、彼らの方だった。
目の前で次々と倒れる人間。
全員が倒れた、と思いきや、一人だけがその場に立っていた。
「おい、大丈夫か」
声の主は、自分と同じ学校の制服を着た少年だった。
「……ん? あんた、同じ学校の人?」
少年も気付いたようで、沙羅の顔と制服を交互に見た。
「まあ話は後。今は逃げた方がいい」
ついて来い、と言って少年は沙羅の腕をつかんで走り出した。




