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復活
「…………」
電波塔内の全てを管理するコンピューターが設置されているメインルーム。
そこでイヴは、ただ無言で英田を見ていた。
「どうしたんだ? 喜んでくれないのかい?」
英田は戸惑うように聞いてきた。
「……どうして……?」
暫くして、イヴは口を開いた。
「私はあのままで良かった。あのまま電波塔と一緒に朽ちていきたかった」
哀しそうにイヴは言った。
「何故、放って置いてくれなかったの」
「何故!? 僕がそんなことできる訳がないだろう!?」
イヴの答えが意外だとでもいうように英田は声を上げた。
「僕は君が大切なんだ。君さえ傍にいてくれれば他には何も、誰もいらない。前に僕は言ったじゃないか!!」
「……そうね。拡は生前、私にそう言ってくれていた。……でも、あなたは違う」
「僕は何も違わない。確かに今、見た目は変わったかもしれない。けど――」
「そういう意味じゃないの」
イヴは英田の言葉を遮り、首を振った。
「本当に、覚えていないの?」
「何のことだ?」
イヴの問いに心当たりがない英田は、戸惑いながら言った。
そんな様子の英田に、イヴは容赦なく真実を告げた。
「あなたは――英田拡ではない」




