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ぼっちな俺が美女になった!  作者: ミトン55
女になった俺
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第8話 まさかのOK!?

こんにちわ、ミトン55です。よければ、読んでいってください。

 俺は苦笑いを浮かべるしかない状況下にいる。

 神田のははさんが顔を硬直させたまま俺の顔を凝視している。

 目が怖い・・・。

 夕飯のコロッケを盛り付けている途中だったらしく、コロッケが箸に挟まったままだ。

 俺は自分が窮地に立たせられていることを理解していた。何て説明すればいいか思いつかない。

 頭の中で何回もシュミレーションするがだめだ。

 どれもうまくいかない・・・。  


 そんななか神田が口を開いた。

 俺はもう神田に賭けるしかなかった。

 でも、

 

「どうしたの?二人とも」


 自分の母親と俺を交互に見ながらそう言った。

 俺が望んでいた発言ではなかった。

 どうしよう、神田が駄目なら俺がなんか言わないと。

 俺はしばらく考える。

 ・・・うん、だめだ。何も出てこない。

 俺が必死に悩んでいると神田が硬直状態の母親に対して口を開く、


「紹介するね、昨日から家に居候させている太矢ちゃんだよ」


(うおおおおおおい!!)

 

 100%だめだろ。

 16歳の男女(心は男)が二人で一つ屋根の下で寝たんだぜ。

 俺はそう思いながら恐る恐る母さんに目を向けるが、さっきまで硬直がうそだったように夕飯を盛り付けている。

 へ?

 何でなにも聞き返さないんだ? 

 疑問に感じた俺は母さんに尋ねた。


「あの、何でなにも聞き返さないんですか?」


「え?だって帰る場所がないんだろう?ないんだったら好きなだけ家にいればいいよ」

 

 と笑顔で言ってくれた。

 俺は夢中で「ありがとうございます」と深々とお辞儀をしていた。

 

「夕飯できるから準備手伝ってね」

 

「はい」

 

 俺は母さんの方へ足を運ぼうとしたが、ふと後ろを振り返る。そこには大丈夫だったろ?と言いたそうな顔をした神田がいた。

 俺は神田に「ありがとう」と言い母さんの手伝いを始めた。


~5分後~

 神田の母さんが電話で俺のことをちちさん(神田の)へ伝えてくれたらしい。

 母さんが言うには父さんは「可愛い子なら大歓迎だ!!」と乗り気だったらしい。

 母さんと父さんがとてもいい人そうでよかった。

 俺が安心していると3人での夕食が始まったのだが、俺は父さんを待っていなくていいのか尋ねた。


「ああ、彼は残業だから先に食べていましょ」


 残業らしいので、浅慮なく食べることにした。

 そこからは、母さんの質問が続いた。


「二人はどんな関係なの?」

 

「いや、あの・・・」


 なんて説明すればいいのか、悩んでいる俺を見て神田が


「いいだろ母さん。知られたくないこともあるんだよ。人には一つ二つ」


「でもねぇ。まぁ話したくなったら話してね?」


「はい」

 

 俺は頷きながらそう言った。

 

「でも、自己紹介は大事よね。私は神田絵里39歳よ」


「ぼ、私は園奏太矢です。16歳です・・・」


「ぼ?」


「いや、何でもないです」


 危ない危ない気を付けないと・・・。

 俺の自己紹介が終わると絵里さんが


「16歳?高校は?」


「行ってないです・・・」


 一昨日までは行っていたんだがこの姿になっちゃってからは行っていない。

 勉強もしなくちゃいけないのだが・・・。 

 絵里さんは少し悩むと

 

「こっちで色々と手続き済ませておくから太矢ちゃんも海斗と同じ学校に行きなさいよ?」


 その提案は俺にとってとてもありがたいものだった。

 学校に行ってないと学力がどうしても落ちてしまう。ぼっちでも、ちゃんと学校に行っていたからいつも成績は真ん中くらいだったかな?

 そんなことは今はいい。俺は絵里さんにお礼を何回もした。


「いいのよ。私も娘ができたみたいで・・・」


 絵里さんは俺の胸元を見ている。そして


「娘のほうが大きいのは悔しいわね・」

 

 と、呟いた。

 俺の胸ってそんなに大きいかな?

 普通ぐらいだと思うが・・・。

 

「まぁそんなわけだから海斗?ちゃんと太矢ちゃんのこと頼むわね?」


「うん。任せておいて」


 神田は俺のほうを向くと手を伸ばしてきた。

 そして、


「改めてよろしく太矢ちゃん」


「よろしくお願いします。海斗さん」

 

 俺は神田と握手を交わした。

 絵里さんの話だと来週の月曜から行けるようにしてくれるらしい。

 絵里さんは


「慣れないことは全部海斗が教えてくれるから」

 

 と言うので月曜からも神田を頼ることにしよう。

 

 そんな感じに他愛もない話をしていると、チャイムが鳴った。

 

「あら?あの人かしら今日は早いのね」


 どうやら父さんらしい。

 絵里さんは「ごめんね」と言いながら玄関へ向かった。

 玄関のほうからは「どんな子だ?」とか父さんが俺に対して絵里さんに質問しているらしい。

 俺は、神田に


「賑やかな両親だね」


「え?あ、ああでも良い親だよ」


「うん」


 すぐに会話が終わる。

 神田に話しかけようとするが、言葉が浮かんでこない。


(なんでもいいから話さないと)


 神田に話しかけようとするが、父さんがリビングに入ってきて、


「初めまして海斗の父の純也です」


「初めまして、園奏太矢です」

 

 純也さんとの自己紹介を終えると夕飯が再開した。


~30分後~

 夕飯を終えた俺は風呂に入っている。夕飯時に純也さんに「可愛いね」とかいろいろ言われたが微笑むことしかできなかった。

 今日一日は色々とあった。母さんから電話はくるし、あんな夢は見ちゃうし・・・。


「上がるか」

 

 俺は風呂から上がり今日買ったもう一着の下着を着け髪を乾かす。

 パジャマは昔の神田の姉さんのを借りている。

 パジャマに着替えた俺はリビングに顔をだし


「風呂いただきました。おやすみなさい」


 みんなからおやすみと言われてからリビングを出た。

 二階に上がると神田も上がってきた。

 神田は俺を見て


「太矢ちゃん俺が夕方言ったこと忘れないでね?じゃぁおやすみ」


 神田はそう言うと一階に降りて行った。

 夕方言ったこととはたぶん「「悩んでることがあったら何でも俺にいってね?」」のことだろう。

 俺はこれからも神田に頼っていくだろう。だから、あのセリフはうれしかった。

 俺は昼間寝たのだが睡魔がピークに達していたため、ベットに入り眠りについた。

 

 俺は月曜から女として高校デビューすることとなる。 

楽しんでいただけたでしょうか。次回も読んでいっていただけるととてもうれしいです。では、ご愛読ありがとうございました。

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