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ぼっちな俺が美女になった!  作者: ミトン55
女になった俺
8/21

第7話 悪夢のあと

 こんにちわ、ミトン55です。素人なりにがんばって書いたので読んでいただけるとうれいいです。

「はぁ」

 

 俺はため息をつきながら神田の家に向かっていた。

 つい先ほどまでの母さんとの電話で俺の疲れはピークに達していた。

 母さんの質問に対してどう誤魔化すか、その場しのぎの発言を連発していたが母さんは俺(知らない女性)を信じてくれた。

 夏が近づいていることもあるが俺の汗の量が半端ない・・・

 きっと母さんに質問責めされているときにかいたんだろう。 

 

 これからどうしよう?

 一時的に母さんを誤魔化せたが、長くは続かないだろう。

 まぁその時はその時、考えればいいか。


(いま、考えても仕方がない。今は早く帰ろう)

 

 俺はそう思うと早歩きで神田の家に向かったのだった。

 

~10分後~

 神田の家に帰ってきた俺は鍵でドアを開けて家の中に入った。

 

 早いところ下着を着けたかった俺は、シャワーを浴びブラを着けようとしたが・・・

 着方が分からない・・・。

 どこをどうするか分からなかった俺だが10分後無事に着けることができた。

 

(なんか、変な感じだな・・・)


 ブラを着けたのが初めてだったため、変な感じがしたがその内なれるだろうと思い脱衣所を後にした。


 疲れがピークに達している俺はご飯も食べる気にはなれずに部屋でお昼寝をすることにした。

 

「神田が帰ってくるのが・・・」


 神田は学生のため6時(早くても)にならないと帰ってこない。

 そのため、少し気を遣わずに眠ることができる。

 

 自分の部屋(神田の姉の)へ向かいベットへ倒れるようにつくと俺はすぐに眠りに就いた。


 俺はある夢を見ていた。

 俺が男の時だったころの物だ。

 クラスの窓際最後列にいる俺。

 窓の外の景色を眺めている。俺は毎日のように休み時間は窓の外を見て、弁当はひとりで食べている。

 そんな、俺に話しかけてくる者は誰もいない。

 思い出したくない、今も見ているのが辛い俺の高校二年始めのころの出来事だ。

 俺にとっては悪夢でしかない・・・。  

 その時、目に入った俺の前の前の席の男子が他の男子とともにひそひそ話をしている耳を澄ませて聞いてみると

                                         

「あいつ、今日もいるよ・・・」

 

「ずっと一人でいるよな」

 

「まじ、見ているだけで苛つくよな」

 

 と、俺の方をちらちら見ながら言ってきている。

 もうやめてくれ、分かっている自分が情けないことぐらい・・・ 

 あの時もこんなことを言っていたのか?

 夢か?

 夢であると信じたい・・・。


 俺がそう思っていると、先ほどまで俺の悪口を言っていた男達のところへ一人の男が近づいていた。顔はぼやけていてうまく見えない。

 その男が男達に向かって言った、


「おい!おまえら、人が聞いてないからって言いたい放題言ってんじゃねえよ!!」

 

「な、何だよ。俺らの勝手だろうが!!」


 男達はそう言うと教室から早足で逃げていった。男はその後をすぎ追いかけていった。

 俺はすこし疑問に感じていた。


(あれ、こんなことあったっけ?)


 俺がそんなことを思っていると他のクラスメイトも、


「あいつ~」


「話してもおもしろくないし」


 こんなふうにクラスメイトから思われていたのか・・・。

 頰に何かが伝った。

 涙だ。

 

(あれ、夢なのになんで涙が?)

 

 次第に崩れていく教室で、止まらない涙を抑えながら俺は夢から覚めていった。


 目覚めると目の前に見慣れた顔があった。

 神田だ。

 

 へ?なんで神田がいるんだ? 

 確か6時にならないと帰ってこないんじゃ・・・。

 

 俺はそう思いながら時計に目を向けると、


「「6時5分」」


 六時!!俺は6時間も寝ていたのか・・・。

 汗が大量に出ていたためそれを拭って神田に目を移す。

 神田は心配そうに言ってきた


「大丈夫?ひどくうなされていたけど?」

 

「大丈夫ですよ。少し嫌な夢を見ただけですから・・・。」


 俺はぎこちなく作った笑顔で神田にそう告げた。

 神田は濡れたタオルで俺の顔を拭きながら、


「何か、悩んでいることがあったら何でも俺に言ってね?俺にできることなら力になるから」

 

 俺はその言葉を聞いた途端に涙が止まらなくなった。

 神田は泣かせてしまったと思ったらしく慌てながら、


「ごめん、俺泣かすつもりじゃなくて」


「いえ、うれしくて」


 俺は震える声でそう呟いた。

 そんな俺を見て神田はゆっくり俺を抱きしめてきた。


「俺に出来るのはこのくらいしかないけど・・・」


 俺は素直に神田を抱きしめ返していた。

 

「泣き止むまで待ってるから・・・」

 

 神田がそう呟いた。

 俺は泣きながら頷いた。


 結局泣き止むまで15分ぐらいかかった。

 神田はずっと「だいじょうぶ?」と聞いてきたのだが、これ以上甘えるわけもなく「大丈夫です」と言った。

 人に甘えることは恥ずかしいことではないと思ったのだが、今はまだ恥ずかしい。

 夕食ができたらしく神田は完全に泣き止んだ俺を台所に連れて行ってくれた。

    

 一階に降りると、


「海斗、夕飯出来たんだか・・・」


 そこには30代後半くらいの女の人が立っていた。

 その女性は俺を見るなり硬直してしまった。

 神田は俺に向かって説明してくれた、


「太矢ちゃん、紹介するね。俺の母さんだよ」


 神田は笑顔でそう言ってきたが俺も頭がパニックになりそうだ。

 

 神田の母親?

 いや、まずいだろ・・・。 

 俺は苦笑いするしかなかった。

楽しんでいただけたでしょうか。次回も読んでいただけるとうれしいです。

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