第3話 まさかの同級生!?
今回はサブタイトルと主人公の女時の名前に苦労しました。
素人なりにがんばって書きました。良ければ読んで下さい。
俺は今ある人の家の前に立っている。
ある人とは病院を抜け出したときに偶然会った(できれば会いたくなかったけど)神田海斗だ。
理由を曖昧にし、家に居候させてもらうことになった。
忘れてはいけない、俺はいま女だ。
まだ容姿について説明していなかったが、黒髪ロン毛(男の時は短髪)。身長は男の時より少し高くなった。顔もかなり可愛い(自分で言うのもなんだが)。胸もそれなりにある。男の時の俺と全く似ても似つかない姿だ。
まぁ容姿の説明はこんな感じかな?
改めて神田の家に目を移す。
俺の家と同じくらいかな?
少しこっちの方が小さい?
俺が一人でどうでもいいことを考えていると、
「そんな、緊張しなくてもいいよ」
神田が優しく声をかけてきてくれた。
そういえば、こういうふうに他人から心配されるのって何年ぶりだろう。
ナイフで刺された時も両親は心配してくれたが、同級生やバイト先の人は見舞いに来てくれなかった。
そんなことを考えながら俺はコクコクと首を縦に振った。
あれ、そういえば神田って何歳?
病院を抜け出したのが午後の3時くらいだったから学生はもちろん学校だ。
それなのに神田はあの病院にいた。
疑問に感じた俺は神田に尋ねてみた。
「あの、海斗さんって普段何してらっしゃる方なんですか?」
俺の質問に対して神田は、びっくりした表情を浮かべて、
「なんで、俺の名前を?」
はっと思った俺はすぐに
「コンビニでよく見かけたもので」
まだ納得していないようだが、「ここじゃ、寒いから中で話すよ」と神田の家におじゃますることとなった。
人の家に入ることがまったくない俺にとっては、新鮮な感覚だ。二階の神田の部屋に入ると男の部屋と思えないほど、きれいに整理整頓されていてゴミ一つもなかった(数えていないが)。
俺の部屋なんて人見知りを直そうとか、ぼっちから友達を増やそうって感じの本で散らかっているのに。なんで、こうも違いがでるんだろう・・・。
マイナス思考で頭がいっぱいになったときタイミング良く神田が口を開いた。
「まず君の名前を教えてくれるかな?」
予想外の質問に戸惑ってしまったが、頭に出てきた、
「園奏太矢です」
神田は笑顔で、
「太矢ちゃんて言うんだよろしくね」
「で、俺が普段何しているかだっけ?」
神田は悩む動作も一切なくさらっと、
「学生だよ。高校生」
と、当たり前じゃんというのりで言ってきた。
学生?
でもだったら何であんな時間にあんな所に?
俺は思ったことを素直に口にした。
「だったら何であんな時間にあんな所へ?」
神田は少しの間悩んで、
「俺の同級生に、いっつも一人の奴がいるんだよね」
へ?
もしかしてそれって俺?
頭がパニック状態になりそうなのを抑えつつ神田の言葉に集中した。
「今回そいつが、ナイフで刺されちゃったらしくて入院してるらしいからお見舞いに行こうとしたんだよ」
見舞い?
俺に対しての?
でも、なんで俺なんかのために?
「そいつはなんか変に人を避けててさ、ずっと一人だったんだよ」
確かに俺は1年の時ずっと一人だったが、見ていたのか・・・
「なんて言うかほっとけないんだよね」
と神田は笑顔で言ってきた。
俺は何でこいつがモテルのか何となく分かった気がした。
自分のことより人のことを優先して考えているんだ。それに比べて俺は・・・
「そうなんですか・・・」
俺は、神田の顔を見て話せなくなっていた。自分の小ささにようやく気づいたからだ。
恥ずかしさを紛らわすために、
「居候させてもらうんですから、今日の夕食はお、私が作りますよ」
危ない危ない間違っても俺なんて言っちゃいけない。
俺の提案に対して神田は、
「え?まじ!?助かる助かる。今日親父もお袋も帰ってこないんだよ」
え?
両親が帰ってこない?
それはちょっとまずいような気がしたがここを出て行っても行くところがないからしょうがない。
「じゃぁ私、近くのスーパーで材料買ってきますから」
そう言って、支度を済ませ玄関を出る。
玄関先で財布を渡されたが悪いと思って返した。
いつもの道のはずなのに少し変わって見える。
少し身長が高くなったからかな?
そんなことを考えていたら、一つの張り紙を見つけた。
周りをみても同じものが、張られている。
俺はそれを見るまでなぜこうなることを予想できなかったか、自分に呆れてしまった。
張り紙の内容は、
「「~~行方不明、園宮奏太~~」」
まじで、帰れなくなっちゃった・・・。
次の展開で少し悩んで更新遅れるかもですが、次回も読んでいって下さい。