運命の出合い…?
運命の出合いは有ると思うか?
俺はないと思っている
が、
あの出合いはまさに運命の出合いだった
さかのぼる事一日前
俺は例の〇〇高校の説明会に行っていた。
参考書一冊で話に流されてしまい、このざまだ。
説明会には俺の中学含め、計五校の中学が参加していて、他の中学の生徒代表はみな女だ。
やっぱ普通の中学じゃ、礼儀正しいのは女子だよな…
と思いきや、図体のでかい教師の影に一人の生徒が被っている。
俺の角度からでは、でかい教師が邪魔で髪型しか見えないが、髪型てきには男だ。
他にも男子いたのか…
だがその髪型はとても優等生のものでない。
茶髪で寝癖がたった長い髪、例えるならヴィジュアル系と言うやつだ。
何であんなやつが代表?
この時、俺はこの男子に対してさほど気にしなかったが、後でいやでも気にすることになる。
説明会は約一時間で終わり、次は校舎見学だ。
とてつもなくつまらない時間はあともう一時間ある。
ああ~~勉強の方が楽しい
一時間も座っていたためさすがに腰が痛い。
そして腰の間接をならそうと背中を反らしたところ、
「あ…」
後ろにたっていたのはさっきの茶髪の男だった。
逆さに見える光景のなか、今度は俺の目にしっかりと男の姿が映し出される。
え…ええええええ!!
俺はその体勢で固まってしまう。
何故ならその男は
俺の理想の人相だったからだ
「はっ……えっ…?」
あまりにもの戸惑いで言葉が出ない。
え!?なにコイツの顔面!?
俺の理想ピッタ!いや、それをもこえる美しさ!!
今の俺ははたから見ると随分おかしい事になっているだろう。
だって、腰を反らした体勢でピクリとも動かいていないのだから。
でも……こんなイケメンっていんのか!?
はなの高さもちょうどいい
目の大きさもちょうどいい
輪郭までもがちょうどいい!!
神だ…神様が俺にチャンスを授けたのだ…!
そう、これは告白しろというお告げ!
このチャンス!逃してたまるか!!
茶髪男子は、背中をそったまま動かない俺を重視している。
まるで世にも奇妙なものを見る目で
そんな顔もかっこいい!
体勢をもとに戻すと、くるっと振り返り男と向き合う。
いざ!
…
……
………
なんて?
何て言うんだ?
一目惚れしました!付き合ってください!
か?
いやいや、いきなり初対面の不審な、しかも男に告られたらひくだろ…
じゃあ何て?
まずは友達から?
いや、友達になってください何て言ったらキモいだろ…小学生の女子か!!
う~~ん…
そうだ!!
お前かっこいいな!何?モデル?
よし、これでGO !!
「お、お前きゃっこいいな…!」
しまった噛んだ!!
ってあれ?
茶髪男子はすでにいなかった