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The Sealed Saviour ~シズカミとカイメツザのハイブリッド後継者、ただの平穏な日常を守るために全世界を相手に戦争を始める~  作者: The Sealed Saviour


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第十五章:『戦鬼』の落日と裏切りの凶刃——エックスランクの神狼を身に宿し、白髪蒼眼へと変貌を遂げた五歳の王子は、ひとり怪物の大森林の深淵へと放り出される

第十五章へようこそ。


息子の命を救うため、ハヤトはついにエックスランクの神霊「シンロウ」をタカシに強制封印します。しかしその直後、彼を待っていたのは最も信頼する友・カズキからの残酷な裏切りでした。


シンセイ組織に洗脳されたカズキの狂刃がハヤトを貫き、偉大なる『戦鬼』はタカシを抱えたまま死の淵へと身を投げます。

神狼の力で一命を取り留め、外見すらも変貌してしまったタカシ。五歳の無力な少年が、世界最恐の森の中心で孤独に目覚める絶望的な幕開けをお楽しみください。

ついに、彼らは山の頂へと到達した。


そして、そこに……。巨大な洞窟の前に静かに座っていたのは……。

エックスランクという存在の恐怖そのものであった。


伝説の神霊、シンロウ。

それはかつて、同胞たちと共に人類を救うために戦った、あの狼である。


だが、その同じ人類は最終的に狼を恐れ、拒絶し、怪物のように扱った。

何世紀もの間、狼は孤独に生きてきた。


そして時が経つにつれ、人間に対する憎しみは深まるばかりであった。


自身の縄張りに人間が足を踏み入れたのを感じ取った瞬間、その態度は即座に豹変した。


通常の姿のままであったが、そのエネルギーの重圧はあまりにも圧倒的だった。

覚醒した人間であれば、何百キロメートルも離れた場所からでもその存在を感じ取れるほどだ。


狼はゆっくりと前へ歩み出た。

ほんの軽い一撃を放つつもりだった。殺すためではない。


ただ人間たちを怯えさせ、追い払うのに十分な程度の攻撃を。


彼らを、ただのありふれたシン戦士に過ぎないと思い込んでいたのだ。

だが、狼は自分の目の前に誰が立っているのかを理解していなかった。


一秒の無駄もなく、ハヤトは自身の全力を両目に集中させた。


そして、セイレイガンの第一段階を起動する。

虹彩の中にある純白の幾何学模様が浮かび上がり、線が砕けて複雑な結晶の格子状へと織り込まれていく。


シン・ノアのうねりがエメラルドの瞳の深部に火をつけ、鮮やかな翡翠の輝きが影を押し退けるようにシゼンガンを起動させた。


彼は、シズカミ一族の最も危険な技を解き放つ。

イタズラシリツ、リズム・ブレイク。


その攻撃は、狼のシン・ノアのエネルギーの律を直接打ち据えた。

瞬時にして、そのシンのエネルギーの律は完全に抑制された。


狼は最初から全力を出していなかったこともあり、この突然の攻撃によって、ごくわずかな間だけその場に凍りついたように動けなくなった。


たった一秒。ハヤトにはそれで十分だった。


その一瞬の隙を突き、ハヤトは即座に次の技を起動した。

封縛魂転移シリツ。


通常、神霊がヨリシロとなる時、神霊は自らの意志で宿主と魂の縛りを形成する。


だが、ハヤトが行っていることは違った。

彼はエックスランクの神霊を、息子の内側に強制的に封印しようとしていたのだ。


狼は激しく抵抗した。だが、すでにハヤトの封印術の中に捕らわれていた。


ハヤトは慎重に、タカシの以前の封印である『黒箱の静牢』の真上に、直接新しい封印を配置した。


封印同士が繋がった瞬間、タカシの全身が突如として安定した。


「アアァァァッ!」


タカシが苦痛に叫び声を上げた。

封印の過程で、ハヤトは狼がタカシの体や心を乗っ取れないよう、そしてタカシが普通の人々のように生きられるよう狼の力の一部を使えるように、細心の注意を払って確実なものにしていた。


転移が完了した瞬間、狼は恐ろしい何かを感じ取った。

自身の力が吸い取られている。


そのエネルギーは今や、タカシの脆い体を再生し、安定させるために使われていたのだ。

二人の命は今、完全に繋がってしまったからだ……。


もしタカシが死ねば、狼もまた死ぬことになる。

ゆえに、狼には彼を生かし続ける以外の選択肢がなかった。


狼の残りの力のごく一部は、タカシが使うことができた。

しかし、狼はそれ以上の追加の力を与えることを拒んだ。


人間がどれほど破壊的な存在になり得るかを、痛いほどよく知っていたからだ。


彼らの背後には、神霊の巨大なコアだけが残された。

そのコアは信じられないほど重かった。エスランクの戦士でさえ持ち上げることはできないだろう。


ハヤトはそのコアを黒箱の中に封印し、タカシに手渡した。


今やタカシは狼のヨリシロであったため、そのコアを簡単に運ぶことができた。

いつの日か……。


そのコアは、彼のための伝説の武器として鍛え上げられるかもしれない。

だがそれは、エックスランクの力があってこその話だ。


ハヤトはゆっくりと息を吐き出した。その顔に安堵が浮かぶ。

彼は息子を救ったのだ。


だが、その時……。


突然……。背後からカズキが突進してきた。


ガハァァッ!


それは反逆であった。


彼は剣に力を注ぎ込み、ハヤトの背中へと真っ直ぐに突き立てたのだ。

刃はハヤトの心臓を貫き、胸から突き出た。


ハヤトは衝撃で凍りついた。彼の呼吸が弱まっていく。

口から血がこぼれ落ちた。


「なぜだ……?」彼は非常な苦痛の中で尋ねた。


カズキの目は、奇妙で狂信的な狂気で輝いていた。


「俺は、無意味に伝説の神霊である狼を探していたわけじゃない!」


「俺たちの中で、あんたほど強力な人間を殺せる奴なんて誰もいなかった。俺は、あんたの物語を終わらせるために、神霊にあんたを殺してほしかったんだ」


「あんたを殺せる奴は決して試そうとしなかった。そして、あんたを殺したい奴には決してその力がなかった」


「だから、最善の解決策はあの神霊にあんたを殺させることだった。だが、それすらも失敗した!」


「だから今……俺がこの手であんたを殺すしかなくなったんだよ」


タカシはすぐそばで凍りついて立っていた。彼の小さな体が恐怖で震えている。


カズキは言葉を続けた。


「あんたの力はすでに比類ないというのに、それでもまだ更なる力を追い求めている。あんたは戦争を再開し、再び世界を征服しようとしているんだ!」


「だが、俺たちは決してそんなことは許さない。シンセイ組織が広めた噂は嘘ではなかったんだ」


「桜の花の紋章が入った白いローブを着たあの人たちが……俺にすべてを教えてくれた。あんたの平和な結婚など、ただの芝居に過ぎないと」


「彼らこそがこの世界を再建する……誰もが平等で、戦争のない世界をな」


カズキは、自分が騙されていることに気づいていなかった。

ハヤトの行動が、世界征服などとは全く無関係であったことを知らなかったのだ。


ハヤトはただ、息子を救おうとしていただけだった。


すべてを聞いた後でも……ハヤトは怒りを見せなかった。

代わりに、彼は柔らかく悲しげな微笑みを浮かべた。


いつの日か誰かが自分を裏切り、殺すだろうということは常に分かっていた。

だが、その人物が自分が最も信頼する友になるとは、想像もしていなかったのだ。


血を吐きながら、ハヤトは最後の言葉を口にした。


「純真な心では、決して国を統治することはできないぞ、カズキ……。そのような人間が真の指導者になることもな」


「常に行わねばならないのだ……過酷な決断をな。お前も、すぐにそれを理解するだろう」


そして彼は、泣きながら震える息子を、果てしない愛を込めて見つめた。


「息子よ……俺の言葉を常に覚えておきなさい。それに従え。決して、自分自身の道を見失うな」


カズキは剣を引き抜き、タカシを殺すために前へ進み出た。

だが彼が一撃を振り下ろす前に……。


ハヤトは最後の力を振り絞った。彼はタカシを腕にしっかりと抱き寄せる。


そして……。彼は跳んだ。


山の頂から、真っ直ぐに眼下の深い奈落へと。

彼らの遥か下では、暴力的な滝と荒れ狂う川が轟音を立てていた。


ハヤトは自分が生き残れないことを知っていた。だが今、タカシの命は狼と繋がっている。


息子は生き延びるのだ。


恐ろしい速度で空中を落下していく中……ハヤトの魂が肉体から離れ始めた。


だが突然……。タカシの中にいる狼が動いた。


ハヤトの魂が消滅する前に……。

狼はそれを内側へと引き寄せ、タカシの体の奥深くへと封印したのだ。


なぜそんなことをしたのか?

タカシにも……カズキにも……ハヤト自身にすら……。


決して知る由もないことだった。


ドゴォォォンッ!


彼らの体は恐ろしい勢いで水面に激突した。

川はハヤトの血で赤く染まる。


上の崖から、カズキはその光景を見下ろしていた。満足げに。


あんな落下から生き延びられる者などいるはずがなかった。

彼はきびすを返し、歩き去っていく。


ハヤトの体は川に流され……。

遠くへ、遠くへと漂っていった……。


水そのものが氷と化した、遠く離れた凍てつく地域に辿り着くまで。

その凍りつく氷の下で……。


西の地の最も偉大な指導者……戦鬼は……。

永遠に埋葬された。


一方……意識を失ったタカシの体は、川の流れに身を任せて漂っていた。


最終的に、彼は怪物の大森林のまさに中心部へと辿り着く。

狼の再生力が彼を死から遠ざけ、彼の肉体と内なる封印を安定させた。


波がついに、彼の体を岸へと押し上げる。


数時間後……タカシはゆっくりと意識を取り戻した。


だが、彼の外見は完全に変化していた。

かつて二つの異なる色を持っていた彼の瞳は、今や完璧に澄み切った天の青色に染まっていた。


顔にあった暗いアザは消え去り、神秘的に光り輝く白い模様へと変化している。

額には、狼の烙印が明るく輝いていた。


そして、狼の持つ第二の変身能力の影響により……。

彼の半分黒く半分白かった髪は、完全に純白へと変わっていたのだ。


ゆっくりと……タカシは立ち上がった。


彼の周りには、果てしなく暗い森が広がっている。

血に飢えた怪物たちが、四方八方の大地を埋め尽くしていた。


脆く若き王子……。

剣を握ったこともなく……。

戦闘の訓練を受けたこともない彼が……。


今、一人で立っていた……。

大陸で最も恐ろしい森の、まさにその中心に。

第十五章をお読みいただき、ありがとうございました。


物語の序盤における最大の悲劇が幕を開けました。愛する息子を救うため、自らの命を捧げたハヤトの死。

そして、シンセイの甘言に騙され、親友をその手にかけたカズキの狂気。


神狼の力によって肉体組織と外見が作り変えられ、全く新しい姿となったタカシ。

剣も握ったことのない五歳の彼が、ここからどうやって怪物の大森林を生き抜くのか? いよいよ、過酷なサバイバル編が始まります!

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